RUF RGTとシュトロゼック911カブリオレに乗るペッキーさんへインタビュー

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若い頃に接した書籍や映画が後の人生に大きな影響を与えることは少なくありません。今回ご紹介するペッキーさんも、学生時代に読んだ雑誌によってその後の趣味の方向性が決まってしまったクルマ好きのお一人。ハンドルネームでのご紹介のためお顔をご紹介できないのが残念ですが、少年のような目の輝きと知的な雰囲気を併せ持つ素敵な男性です。

今年49歳になるペッキーさんは、30代前半からポルシェに乗りはじめ、十数年間で乗り継いできたポルシェは実に11台。そして現在は、RUF RGTとシュトロゼック911カブリオレ・バージョンⅢ、そして奥様の足でもあるポルシェ・カイエンGTSの3台体制。かなりマニアックなセレクトですが、現在に至るきっかけはオープンカーにあったといいます。

こだわりは「ポルシェ」「オープン」「マニュアル」! RUFとシュトロゼックに乗るペッキーさんへインタビュー

「私のなかでは”クルマだったらオープンカーに乗りたい”という気持ちが強かったので、最初に買ったクルマは中古のフィアットX1/9でした。ポルシェ914も当然候補に挙がっていたのですが、まだ学生だったので予算オーバーでした。その後、結婚した頃には国産車に乗っていましたが、親父が亡くなったときに”やはり自分の好きなことをしないといけないな”と決意し、それから安いルノー5やアルファロメオ・スパイダー・ヴェローチェなどに乗っていました。その間にお金を貯めて、30代前半で964カブリオレのティプトロニックを買ったのがポルシェライフのはじまりです」

ーもともとポルシェを狙っていたのですか?
「’70年代のスーパーカーブームの頃から、一番好きなクルマはポルシェ930ターボでした。特に当時マルティニカラーでレースを戦っていたポルシェ935が自分のなかでは最高でしたね。そして’80年代後半の大学時代には三栄書房の『モーターファン別冊スペシャルカーズ』を読みふけっていました。RUFやシュトロゼックなどのチューニングカーメーカーに興味を持ったのもこの雑誌がきっかけで、いまだにその影響を受けています」

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▲ドイツのチューナーを特集した「モーターファン別冊スペシャルカーズ」。1冊まるごとドイツ取材の内容で構成する画期的な内容でクルマ好きに衝撃を与えた

そんなペッキーさんの愛車として最初にご紹介するのが、シュトロゼック911カブリオレ・バージョンⅢ。’80年代半ばに登場したプロジェクターヘッドライトをいち早く採用し、革新的なフラットノーズデザインで衝撃を与えたモデルです。ベースは911カレラ・カブリオレで、この個体は1989年式の5速マニュアル車。深海魚のようなフロントマスクは、誕生から30年近く経つ現在でも強いインパクトを感じさせます。

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「シュトロゼックで一番気に入っているのは、やはりフラットノーズですね。ポルシェ935以来のフラットノーズ好きなので私自身は喜んでいるのですが、妻はいつも『あの目は気持ち悪い』と言っています(笑)。でも、私にとってはフラットノーズでなおかつカブリオレという理想的な組み合わせなのです」

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ペッキーさんは以前、ファクトリー物の1987年式フラットノーズ・カブリオレを所有されていたことがあり、4速ターボゆえ下のトルクのなさやエアコンの効きに不満があったといいます。その点、シュトロゼックは3.2リッターNAエンジン+5速マニュアルのため、走りの楽しさもプラス。エアコンもよく効くとのことで、納車から3ヶ月でなんと4,000kmも走ってしまったというから驚きです。

「実はフラットノーズを売ってシュトロゼックを買うまでは996のGT3に乗っていました。評判が良かったので試乗したら見事にハマってしまい、しばらくはGT3漬けでした。一時は前期型と後期型の両方に乗っていましたが、その後機会があってGT3を下取りに出し、今のRUF RGTに乗り替えたのです」

ペッキーさんのもう1台の愛車となるRUF RGTは、RUFが製作する自然吸気エンジンの最高峰モデル。初代RGTは996がベースで、997をベースにした2代目モデルでは3.8リッターエンジンを搭載。最高出力445ps、最大トルク420Nmを発揮し、0-100km/h加速4.2秒、最高速度は315km/hに達します。

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▲マジョーラカラーを纏うペッキーさんのRUF RGTは、光線によってボディカラーが美しく変化する

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「このRGTは新車並行で売りに出されていたもので、”これを逃すと買えないな”と直感的に思いました。997のRGTは日本では1台もオーダーがなかったようで、おそらく日本にはこのクルマ1台だけだと思います。昔雑誌に載っていたような特殊なポルシェは自分の憧れでもあったので、思い切って買ってしまいました」

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▲前後それぞれに3段階の角度調整が可能なカーボンファイバー製リアウィングとレーシーなビス止めオーバーフェンダーがエクステリアの特長

ー高度なチューニングが施されたRUFには扱いにくそうなイメージがありますが、実際のところはどうなのでしょう?
「乗って驚いたのが、RGTは全体的に上品に仕立てられていることです。エンジンも内装もGT3とは全然違います。GT3のほうが荒々しいので、逆にGT3も捨てがたいなとも思います。RGTはGT3より速いこととRUFへの憧れの部分が一緒になったクルマなので、とても満足しています」

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機会があれば今でもGT3が欲しいというペッキーさん。何台もポルシェを乗り替えながらもGT3には10年近く乗っていたということで、よほどお気に入りだったのでしょう。そんなペッキーさんに今一番気になっているクルマについて訊いてみました。

「2015年のジュネーブ・モーターショーでRUFが発表したRGT 4.2です。最新のGT3 RSよりも排気量が大きい4.2リッターで、しかもPDKではなく6速マニュアルという点に強く惹かれます。高価なので買えないと思いますが、1度は乗ってみたいですね!」

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▲2015年のジュネーブ・モーターショーに展示されたRUF RGT 4.2。4.2リッター6気筒自然吸気エンジンは最高出力525ps、最大トルク500Nmを発揮。6速マニュアルトランスミッションが組み合わせられる

ーやっぱり、PDKではなくマニュアルでないとダメですか?
「そうですね。妻用のカイエンGTSはティプトロなので、実はマニュアルに乗り替えたいと思って説得したのですよ。以前、うちのクルマと同じ色のカイエンGTSのマニュアルが売りに出ていたので妻に見に行こうと誘ったのですが、さすがに断られました(笑)」

ペッキーさんの趣味はクルマに乗るのがほとんどで、飲みに行くこともそれほど多くないとか。そして最近はドライブの志向も少しずつ変わってきたといいいます。

「自分のドライブでヨーロッパをまわる趣味を14年間続けています。当初は高速ばかり走っていたのですが、途中から海外の峠に目覚めて、イタリアではミッレミリアのコースを調べて走ったり、フータ峠を走るためにわざわざ高速を降りて走りに行ったりしました。去年はバルセロナからフランスに入って、モンテカルロ・ラリーで有名なチュリニ峠を走りに行きました。下道なので時間はかかりましたが楽しかったですよ。今年はステルビオ峠に走りに行くため今から計画を練っています」

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まさに「世界の車窓から」ならぬ「世界の峠から」を実践しているペッキーさん。最後に今後やってみたいことを訊いてみました。

「私も50歳近くになったので、定年退職したら991カブリオレの7速マニュアル車を中古で買いたいですね。クルマはその1台だけにして、日本の峠を走りながら温泉に入るようなことをしてみたいです。よく”歳をとったらクラシックカー”といいますが、歳をとったらエアコンがないときついですよね。そう思うと現代のクルマのほうがちょうど良いのかなと思います。最近は”このクルマが欲しい”という所有欲よりも”このクルマでどこを走りたい”という気持ちのほうが大きいかも知れません」

リタイア後の楽しみにも「ポルシェ」「オープン」「マニュアル」の不変の要素がしっかり入っていたペッキーさん。雑誌で見たクルマを十数年後に実際に手に入れることができたのも、興味の対象が学生時代から変わることなく、目標に一歩一歩近づいていったからではないでしょうか。趣味を純粋に突き詰めると途方もない高みに達することを目の当たりにして、多いに刺激を受けたオーナーインタビューでした。

〜オーナープロフィール〜
こだわりは「ポルシェ」「オープン」「マニュアル」! RUFとシュトロゼックに乗るペッキーさんへインタビュー
お名前:ペッキーさん
年齢:48才
現在の愛車:RUF RGT、シュトロゼック911カブリオレ・バージョンⅢ、ポルシェ・カイエンGTS

[ライター・カメラ/北沢剛司]

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北沢 剛司北沢 剛司

’70年代のいわゆる「スーパーカーブーム」の洗礼を受け、以来、クルマの世界にどっぷり浸かって大人になってしまった自動車ライター。ニューモデルを見るため20年以上ジュネーブ・モーターショーに通う一方、所有したクルマは’80〜’90年代のネオクラシックカーばかり。さらにミニカーやカタログなどの自動車趣味からモータースポーツまで、興味の対象は幅広い。自動車専門誌や一般誌での執筆をはじめ、輸入車関係の仕事などを幅広く手がけている。

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