そろそろ準備はOK?スタッドレスタイヤを安全に使うための4つのポイント

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雪道や凍結路を走るためのタイヤがスタッドレスタイヤです。雪が降り出してからスタッドレスタイヤにしようとしても、お店が激混みで何時間も待たされたり在庫がなくて装着できないこともあります。そんなことで、雪が降ってもクルマを使う人は早めに準備しておきましょう。

スタッドレスタイヤは雪専用のタイヤなので、サマータイヤとは違った点のチェックが必要になります。そのポイントを4つにまとめました。

1.経年数とゴム硬度

スタッドレスタイヤは雪や凍結路でのグリップを良くするため、トレッドゴムは低温でも柔軟性を保ち、発泡ゴムを使ったり細かいサイプ(切れ目状の部分)によって設置部の排水性を確保し、サイプのエッジを効かせるような構造になっています。特にゴム質は重要で、溝の深さが十分でもゴムが劣化していると雪上のグリップが極端に低下してしまいます。

保管状況やメーカーによっても差がありますが、3年以上経ると雪上グリップの低下が感じられるのではないでしょうか?それでも東京のように、年に3日も降らない地域でのみ使うなら溝さえあればなんとかなるという感じかと思います(走行には十分な注意が必要です)。

今回、タイヤ硬度計を使って店頭にある新品タイヤをいくつか測ってみたところ(店員さんから許可をいただきました)、フルスケール100の目盛り中で50〜55でした。一方、筆者が3年前の豪雪時に中古で買って今年は通年で履いている7年モノのタイヤは63でした。63というのがどのくらいかというと、サマータイヤの新品と同じくらいです。普通の人は硬度計など持ってないですから、使用年数がそれなりにあって判断しにくい場合はタイヤショップで診てもらうのが良いでしょう。

スタッドレスタイヤを継続して使うための4つのポイント
▲タイヤ硬度計の例。これは海外のレース用品ショップから買ったものだが、先端の針状の部分を押し付けたとき、どれだけゴムに食い込むかを測るもので数字が小さいほど柔らかいことになる。指でやったら、腹の分が20でツメに近い方は50くらい。タイヤショップでは、安全ゾーンが分かりやすく色分けされたものを使っている。

スタッドレスタイヤを継続して使うための4つのポイント
▲十分に劣化しているタイヤで測ったところ、60〜63くらい。これでもサマータイヤの新品と同程度なので、硬いという印象はないが、そもそもの新品がソフトなので硬化が進んでいるものと思われる。

2.タイヤの製造時期を確認

タイヤの製造時期はサイドウォールに4桁で表示してあり、週番号と西暦年の下2ケタです。3210だったら、2010年の32週目(8月の初中旬)ということになります。表側で見えない場合、裏側もチェックしましょう。

スタッドレスタイヤを継続して使うための4つのポイント
▲タイヤの製造時期は楕円上の枠内に表示されている。中古タイヤを買ったり、いつ買ったか忘れたようなタイヤは是非チェックを!3年〜5年経過したものは、溝があってもグリップがだいぶ落ちているので要注意。北国でよくある「履きつぶし」も、グリップ性や走行音で劣るので、緊急回避まで考えるとオススメしない。筆者も今年は古いスタッドレスを通年使ってみたけど雨の日に怖い思いをすることがあった。

3.溝深さは2段階

タイヤの使用限度の判定で大事なのは溝の残量ですが、スタッドレスタイヤは雪道用タイヤとしてのプラットフォームという部分があります。これは新品の半分の溝深さを示すもので、プラットフォームが出たものは雪道では使えません。さらにサマータイヤと同じスリップサインがあります。これは溝深さが1.6mmになったときに現れるもので、溝部分がなくなって平らになっているなら公道上は走れません。それぞれタイヤの側面にマークがありますが、プラットフォームはホイールリム寄りに矢印がついていることもあり、表示点もスリップサインより少なくなっています。

スタッドレスタイヤを継続して使うための4つのポイント
▲溝深さのチェックポイント例。リム付近の矢印「↑」がプラットフォームで冬用タイヤの使用限度を示すもの(残量50%)。三角印はスリップサインでサマータイヤとしての使用限度を示すもの(溝残量1.6mm)。

スタッドレスタイヤを継続して使うための4つのポイント
▲トレッド面を見ると、そろそろプラットフォームが出てきそう(黄色の丸)。このタイヤは溝深さはOKでも、経年劣化が進行していて細かいヒビが多いので雪上性能は期待できない。赤丸のスリップサイン部まではまだまだ十分でバリ山といってもいいレベルだが、ゴムが劣化すると雨天のグリップが極端に落ちるので、不安を感じるものは思い切って新品にすべき。

4.石や異物噛みのチェック

スタッドレスタイヤはサイプという細かい溝が多く、路面から小石や異物を拾いやすくなっています。シーズンイン前にはトレッド面のチェックを行い、大きな異物は取り除いておきましょう。走行中にカチカチ音がする場合、異物が路面に接触して音が出ていることがあります。この時、釘などのパンクにつながる異物が刺さってないかもチェックしておきます。

スタッドレスタイヤを継続して使うための4つのポイント
▲スタッドレスタイヤはトレッドのグルーブ(溝)やサイプ(細い切れ目状の部分)に小石などの異物が噛みやすい。過去に使用されたタイヤを車両に装着する時は、予め異物をとっておくと良いだろう。もちろん、エアの補充も忘れずに。

5.最後に

降雪地域を走る際は、スタッドレスタイヤかチェーンの装着が義務付けられていますが、冬になると東京のような非降雪地域から降雪地域に向かう際にサマータイヤで走っているクルマを見かけることがあります。

確かに、除雪が行き届き凍結防止剤が撒かれた高速道路や幹線道路では走れてしまうものの、天気が急変して積雪が激しくなったり、路面に残った雪の上を走行することを考えると非常にリスクの高い行動です。

また、非降雪地域でも数年おきに大雪が降ることがありますが、東京がそうであるように降雪地域ではなんてことのない積雪で交通が麻痺してしまいます。自分も雪が降ると用事がなくても外に出て走ってみますが、サマータイヤのためにスリップして高架の登坂でウンウンうなっているクルマやトラックを見かける事が多いです。

いざという時に「困った…」とならないよう、しっかり準備しておくことをおすすめします。

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高山 則政

小学生の頃から機械が好きで、実家のエンジン付き農機具でメンテナンスに目覚め、運転免許取得前から不動バイクの再生などに勤しむ。現在は雑誌オートメカニック(内外出版社)でメンテナンス系記事を主に担当。自らエンジンやトランスミッションのオーバーホールを行うなど、アマチュア目線でありながらもプロ領域をのぞき見するのが好きで、海外のツールを取り寄せてテストすることもある。筑波サーキットで開催されたマツダ・ロードスターのワンメイクレース参戦ではシリーズチャンピオン獲得経験を持つなど、自身のドライビングスキルの向上にも取り組んでいる。

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