旧いクルマを所有することは「悪」なのか?オーナー同士で想いを共有してみた

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ゴールデンウィークに前後して自宅に自動車税の納付書が届いた読者も多いと思う。毎年のことではあるが、ここ数年は割増であることがわかっているので、開封する瞬間は何とも気が重かったのではないだろうか。

車検証上の初年度登録から13年を超えたクルマに対する毎年の自動車税や、車検時の重量税が割増になるのは、読者の皆さんはご存知の通りだ。そして、今年からは18年を超えるクルマはさらに重課税となっている。

NoQZ 自動車税 旧車 増税

旧いクルマを大切に乗っているにも関わらず、税金が高くなるという制度自体、まったく納得ができない。世間では、いわゆる「エコカー減税」の減収分を補うために難癖を付けて旧いクルマへの重課税をしていると解釈されても仕方がない。「そもそも論」を始めるとキリがないのでほどほどにするが、「エコカー」を減税することは100万歩譲ってよしとしても、やはり「単に旧車だから」というだけで増税というのは、どうにも理解できないのは筆者だけだろうか?そこで、先日、ちょっとしたイベントを企画してみた。

『No!旧車増税』の想いを皆で共有するイベントを開催してみた

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NoQZ-Yokohama
https://www.facebook.com/events/373872629764639/

今回、イベントを開催するにあたり、”NoQZ”という謎の文字列を採用した。「No!(Q)旧車(Z)増税」の略で「ノーキューズィー」と読んでもらうムーブメントだ。一部のマニアが自分たちの不利益を叫ぶだけではなく、いかにこの増税ルールに根拠がなく不条理であるかを多くの皆さんにご理解いただきたい、というのが当イベントの主旨だ。

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筆者の勝手な想いでは、この考えに賛同し、自分も集まろうと思ってくれる方は全国にたくさんいるだろうという仮説を立てた。また、旧車は遠出が大変な場合もあるので、なるべく移動距離を短くするためにも、全国各地の会場でこの集まりをしてもらいたいと考え、試しに自分の地元である横浜の大黒PAを会場に設定した。他にもたくさんの会場がエントリーしてくれるのかと思っていたが、結果として関東近郊のオーナーさんは結局横浜に集まってくれたのと、沖縄で私の友人が開催してくれたイベントの合計2箇所での開催となった。最初はここからスタートでいいのかもしれない。

大黒PAでは集合時間の9時前後に本当にさまざまな車種が集まってくれた

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ポルシェ911・356といったクラッシクポルシェをはじめ、特に台数が多かったのは、アルファ ロメオチームとメルセデス・ベンツW124チームだろうか。それ以外にも、トライアンフ、サニトラ、フォルクスワーゲン、マセラティなど、多種多様なクルマのオーナーが集まってくれた。なかでも圧巻だったのは、トヨタ セラ、マツダ オートザムAZ1、そしてデロリアンのガルウイング3兄弟(勝手に命名)が結成されたことだ。この3兄弟は元々面識があったわけではなく、このイベントに来て知り合って、クルマを並べてくれたのだった。

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どのオーナーも非常に上品で控えめだったので、筆者が各車をまわり「えーっと、今日は”NoQZ”で来ていただたんですよね?」と確認してから、この日のために製作したステッカーをお渡ししたりして確認することとなった(笑)。

国内外問わず、50台近い旧車が集結。愛車への想いを共有した

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車種年式を超えたオーナー同士のコミュニケーションが最高に楽しかった。参加していただいたポルシェ356、フォルクスワーゲン、サニトラにはそれぞれクーラーが装着されていた。車種ごとに異なる装着方法に驚かされた…というより、感銘を受けたほどだ。ポルシェ356のオーナーはボディに穴を開けることをいとわず、国産軽自動車のコンプレッサーを移植、マウントはワンオフ。さらに、フォルクスワーゲンのクーラーは完全ハンドメイドだという。コンビニで買ったクラッシュアイスで冷やした冷却水を助手席足元にまわし、パソコン用のファンで送風する(!)というものだった。クラッシュアイスの寿命は20分だそうだ。何人かで、そんな話しをしつつ談笑したり、全体的にほのぼのしたミーティングができたと思う。

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多分、今回は50台近いクルマが集まってくれたように思うが(どこからどこまでがNoQZ関係かわらかない感じだったので)、どのオーナーも自分のクルマを本当に愛していて、ずっと乗り続けたいと思っていることがひしひしと感じられた。にも関わらず、なぜか税金が上がることに賛同している人は一人もいなかった(イベントの主旨からして当然ではあるのだが)。やはりこの税制は、旧いクルマを愛でるということを理解できない人が発案し、運用し、集金しているのだな、と思った次第だ。

旧いクルマを所有することは果たして「悪」なのか?

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単に旧いクルマというだけで極端に燃費が悪かったり、トラブル続きでまともに走れないといったネガティブなイメージを持たれがちだ。かつて筆者も1900年代半ばの旧いクルマを所有していた時期もあるが、(さすがに現代のエコカー並みではないが)それでもリッター10kmくらいは走った。

新車で売っているクルマにはどうしても魅力が感じられず、自分の感性に合うちょっと旧かったり、またはかなり旧いクルマを選択することは、重課税されるほどの悪事であるとはまったく思えないのだ。もし、誰も見向きもせず、捨てられてしまったら、そのクルマを廃棄するために環境コストがかかることを考えれば、そのコスト分を消費していないわけだから、減税されてもいいくらいだと思っている。排気ガスによる環境への影響も、13年とか18年という杓子定規な切れ目で判定することにも無理がある。初代プリウスは初度登録から13年を超えている。旧いクルマを選択することは、トータルで考えても、決して環境へ悪影響を与えるものでないことは、明白と考えている。

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この活動は今回のイベントだけでは終わらせる考えはなく、継続して続けて行くつもりだ。当然、イベントが他の皆さんのご迷惑となることは本意ではないため、無駄に集まることは避ける等の配慮は必要だろう。また、新しいクルマをお持ちの皆さんへもこの活動のご理解を進めたいとも思っている。旧いクルマのオーナーはもちろん、自分のクルマが重課税対象となっていないオーナーも、予備軍である自覚をお持ちいただき、この活動へのご理解を頂ければと切に願う次第だ。

*筆者は下記のFacebookページの管理人をしており、ご興味ある方の参加をお待ちしております。

旧いクルマの自動車税割増反対
https://www.facebook.com/groups/1444683832519843

[ライター/ryoshr 撮影/ryoshr & 江上透]

ryoshr

若い頃から空冷VWを楽しむ自称「クルマ好きのおっさん」。IT企業に勤務している知識を活かして、1990年代にナローポルシェをインターネット経由で個人輸入してしまう。その後は軸足をクルマへ移行させ、ついには自動車輸入販売の会社を始めたが、うまくいかず早々にIT業界に戻る。クルマそのものだけではなく、同じ趣味の仲間とのコミュニケーションも大切にしている。ネットとクルマの狭間でもがき続けるが、現在は某IT企業のサラリーマン。現在の反省車は17年落ちの白いセルシオ。久しぶりに道路の突起物を気にして走るクルマを楽しんでいる。

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