旧車に乗ることを諦めた方に伝えたい!クーラーがなくても、日本の夏を乗り越えられるお話

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個人的には新しいと思ってるクルマがどんどんクラッシックカー扱いになっていくことに驚かなくなってきた。本屋さんで「クラッシックポルシェ特集」なんて雑誌の表紙を発見して中身を見てみると、964(1989〜1995)がメインの記事だったりする。クーラーがついてたり、窓が電気で上下するクルマは「新しい」と思っていたりするので、そういうタイトルにはちょっと違和感。で、パワーウインドウの話は置いておいて、クーラーの話。

これがないからと言って旧いクルマに乗ることを諦める人の話をきくと本当に残念な気持ちになる。ただ、前にエンジンがあるクルマは本当にツラいと思う。ドライバーよりも前の位置にエンジンという熱源があり、発せられた熱気が室内にどうしても流れてくるし、鉄という熱伝導性に優れた素材でできている車体を通じても伝わってくる。大排気量のACコブラは夏場、エンジンの熱がアクセルペダルにまで伝わってきて、ゴム底の靴だとゴムが溶けて靴がペダルに貼り付き、ブレーキを踏むために踏み変えようとした時にペダルから足が離れず、靴はアクセルペダルに残したまま素足でブレーキを踏んで事なきを得た、なんていう話も聞く。また、エンジン自体の温度が上がってしまい、機関への悪影響を避けるため、エンジンの熱を車内へ逃し少しでも冷却効果を高めるためにヒーターを全開でつけるヨーロッパ車もあったようだ。もともと日本の夏場に運転する想定がなかったからかもしれない。

前置きが長くなった。そんな日本の夏でも、エンジンが後ろにあるクルマなら、クーラーがなくても乗り越えられるかもしれない。なぜなら、エンジンという熱源がドライバーよりも後ろにあるので、前に進んでさえいれば、外気温以上の温度がつたわってこない。さらに三角窓が開けば、電動ファンの風とは比べ物にならないほど風がビュンビュン入ってくる。ダイレクトに外気が流れ込んで来るあの構造は旧車でしか味わえないかと思う。三角窓は角度によって風の流入量を調整できるし、なんといってもロックレバーは大抵メッキで「ピカールがい」満点だし、もう三角窓のために旧車を選んでもいいと思ってるくらいだ。ちなみに以前のセンチュリーでは電動三角窓があったという噂も聞くので、エグゼクティブも三角窓の有用性には一目おいているようだ(違)。VW Type-2のサファリウインドにいたってはそのまま風を受けて走ことができ、この快感はオートバイに近いかもしれない。

ドライバーの冷却に関して重要なことがもうひとつある。それは空気の「流れ」だ。空気が抜けて行く経路がないと空気は入って来ない。それを解決するのがポップアップウインドウだ。ポルシェもワーゲンも70年台からハメ殺しになってしまうが、多少の雨の時でも開けられて排気効果の高いポップアップウインドウは夏場を乗り切るためには大切なアイテムといえる。

エンジンが後ろにあるというだけで、冷却性能が高いことは、水冷ではなく空冷エンジンが多いことでもそれがわかる。エンジンの冷却のとっても、後ろにあった方が冷えやすいのだ。ポルシェ、ワーゲン、旧FIAT500など、みんな空冷だ。空冷エンジンなら構造も簡単なので、熱によるトラブルは水冷よりも段違いに少ない。日本の灼熱の夏を乗り切るなら、後ろに空冷エンジンを備えるクルマをチョイスすべきであることがおわかりいただけたと思う。

「だったらオープンカーに乗れはいいのでは?風受け放題でしょ?」と思う人もいるかもしれない。しかし答えはノーだ。オープンカーの幌は日光と雨からドライバーを守るためのものだ。言い換えれば、閉めていいのは暑い日と雨の日だけだ。真夏に幌をあけているオープンカーのドライバーは、高級レストランへ「ビーサン短パン」で行くようなものだ。オープンカーは冬場、グローブをして、防寒をした上で風を感じるのが正しい楽しみ方であることを知っておいて欲しい。

ryoshr

若い頃から空冷VWを楽しむ自称「クルマ好きのおっさん」。IT企業に勤務している知識を活かして、1990年代にナローポルシェをインターネット経由で個人輸入してしまう。その後は軸足をクルマへ移行させ、ついには自動車輸入販売の会社を始めたが、うまくいかず早々にIT業界に戻る。クルマそのものだけではなく、同じ趣味の仲間とのコミュニケーションも大切にしている。ネットとクルマの狭間でもがき続けるが、現在は某IT企業のサラリーマン。現在の反省車は17年落ちの白いセルシオ。久しぶりに道路の突起物を気にして走るクルマを楽しんでいる。

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