ケーニッヒのメルセデス・ベンツはいまも日本に現存するのか?

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もちろん答えは「YES」です。

先日、20代前半のクルマ好きの方と話す機会がありました。「ケーニッヒって知ってる?」と聞いたところ「知らないです」との回答でした。仕方ないですね。彼が生まれたのは1995年。その数年前に、日本で全盛を極めたのですから。

スーパーカーのボンネットにセクシーな女性がもたれかかっている写真(イメージ)が表紙のクルマ雑誌を、毎月楽しみにしていたんだよと伝えると、それって、コンビニだと別カテゴリーのところに並べられていそうですねとのこと。確かにそうかもしれません。

日本の路上でケーニッヒのメルセデス・ベンツを観たことがありますか?当時、筆者は高校生でした。この雑誌で紹介されていた、ケーニッヒのメルセデス・ベンツ(W126)が日本にあると知ったときは、テンションが上がりました。こんなすごいベンツを買ったひとがいるんだ…。いま思うと、なんて高校生でしょうか…。

かつて、日本の路上を席巻したケーニッヒのメルセデス・ベンツ

1990年前後、TBS系列で「所印の車はえらい」というテレビ番組がオンエアされていました。所ジョージ氏が司会で、テリー伊藤氏が制作に携わっていました。筆者はこの番組が何より楽しみで、今週はどんな企画だろうと、毎回ワクワクしながら観ていました。

あるとき、ケーニッヒコンプリートのメルセデス・ベンツSL(R129)が登場する特集が組まれました。このときは確か、RUF CTRやケーニッヒテスタロッサも登場していた記憶があります。ハードトップを外し、オープンの状態でベイブリッジ周辺を走る映像を観たときはしびれました。翌日には模型屋さんに行き、プラモデルを買っていました。

日本に存在していたであろうケーニッヒのメルセデス・ベンツたち

コンプリートや仕様を含めると、全盛期には一定数のケーニッヒのメルセデス・ベンツが存在していたはずです。実際に日本に存在していたケーニッヒのメルセデス・ベンツは1990年代前後のモデルに集中しています。

いまでも日本にはケーニッヒのメルセデス・ベンツは現存しているのか?

その多くが海外へと旅だったり、すでに廃車となってしまっているようですが、僅かながらでも現存していることは確かです。以前、ブルーブラックに塗られた「当時のケーニッヒ像そのまま」のW126とすれ違ったときは、Uターンして追いかけました(笑)。筆者も久しぶりに実車を見ましたが、痺れました。

輸入車事情に詳しいカレント自動車A氏に、ケーニッヒのメルセデス・ベンツの売り物があるか聞いてみました。

「正直、売り物は見掛けません。弊社スタッフが、ここ半年くらいのあいだにオークション会場で1,2台目撃しましたよ」

とのことでした。落札されたあとに、日本で売られるのかどうか…。元々、個体数が少ないモデルですし、愛好家は手放さない。仮に手放すような事情が起きた場合、身近な仲間などに声を掛けて水面下で取引きがあるはずですし、なかなか市場には出てこない類のクルマかもしれません。

いま、自分がケーニッヒのメルセデス・ベンツオーナーになったと妄想してみる

筆者は郊外に住んでいるので、クルマ通勤、クルマ移動が主の友人・知人が多いです。なんとかクルマがなくても生活できる地域ですが、日用品の買い出しのときなど、やはりクルマがあった方が便利です。

自分がケーニッヒのメルセデス・ベンツオーナーになったとしたら…まず動体保存を第一に考えます。いわゆる「一時預かり人」のスタンスです。予算の許す限り、じっくり時間を掛けて、経年劣化で痛んだ箇所を修理・交換します。

幸い、ご近所の方々は筆者がヘンタイだということを理解(黙認?)してくれているので、自宅にケーニッヒが停まっていたとしても「またすごいの買ったねえ」で済ませてくれるはず…です(あくまで希望的観測)。

すでに色が抜けて劣化してしまっているであろうウィンドウフィルムはすべて剥離します。フィルムは敢えて貼りません。

さすがにケーニッヒで日用品を買うためにスーパーに行くのは憚れるので、動かすのは基本的に晴れた休日の早朝のみ。各油脂類の循環とエンジンを回すのが目的です。目立ちそうなので、ひっそり乗ります。

もう二度とこんなメルセデス・ベンツは出てこないでしょうから、何とかできる限り当時のコンディションを取り戻して動体保存したいものです。ユーノス・ロードスターのときに散財しているのですが、まったく懲りていません。

海外へと旅だったケーニッヒたちを取り戻すことができるのか?

ただでさえ個体数が少ないケーニッヒのメルセデス・ベンツ。海外から取り戻すことは可能なのだろうか?また、日本でメンテナンスすることはできるのでしょうか?この疑問を再びカレント自動車A氏にぶつけてみました。

「再輸入して販売するとなると、多額の資金が必要となり、販売価格にその費用を転化させると、国内で販売できる価格にはならないと思われます。再輸入の見込みは少ないと思われます」

…とのことです。ケーニッヒに限らず、一度海外に出てしまったクルマを日本に呼び戻すことは、最初に手に入れたときの数倍の労力と費用、情熱がないと難しいといえます。

ネオクラシックカーの高騰の波はまだケーニッヒには届いていないようですが、いずれその影響を受ける可能性は高そうです。いちど流出した貴重なクルマを呼び戻すことは、新車並行のときよりも数倍の労力を要するのかもしれません。しかし、本当に欲しいという情熱があれば可能です。なぜなら、クルマは現存しているのですから。

[ライター/江上透 画像出典/Pinterest]

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松村 透

輸入車の取扱説明書の制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトのリニューアルを担当し、Webメディアの面白さに目覚める。その後、大手飲食店ポータルサイトでコンテンツ企画を経験し、2013年にフリーランスとして独立。現在はトヨタ GAZOO愛車紹介の監修・取材・記事制作や、ベストカー誌の取材等で年間100人を超えるオーナーインタビューを行う。カレントライフは2015年より参画。副編集長を経て、2019年、編集長に就任。現在の愛車は、1970年式ポルシェ911Sと2016年式フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーラン。9月11日生まれの妻と、平成最後の年に産まれた息子、動物病院から譲り受けた保護猫と平和に(?)暮らす日々。

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