つながりを大切にできる人にとって「クルマは有効なコミュニケーションツール」だ

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「クルマはコミュニケーションツールといわれるが、本当か?」

そんなテーマを投げられたとき、最初に思い浮かんだのは「大半の人には当てはまらない。だが、ある部分において当てはまるのではないか?」と抽象的な答えだった。

当てはまらない部分とは?

ユダ会長

高度成長期から日本は自動車社会であり、現代では大半の人が生活していく上で便利なツールとしてクルマが必要不可欠なものであるという事実に異論はないだろう。しかし、クルマを介してコミュニケーションのツールとして有効活用しているかといえば、一般的に答えは「NO」であると解釈しているのではないだろうか。

ただし冒頭の「ある部分」を具体的に掘り下げていくと、一般的に、ご近所さんや友だちを連れて買いものに行ったり、少し遠出して美味しいものを食べに行ったり、キャンプやBBQなどに使う人もいる。これは立派な「コミュニケーションツール」といえる。

ただ、今回の記事は、間違いなくそういった内容を求められているのではないことは、筆者も重々理解している。保守的ではあるが、一般論を無視して話を進めることは難しいので、敢えて先の伏線として上記は述べておくことにした、というわけだ。

コミュニケーションは今やネットが主流になった

ユダ会長

では次の段階と思われる、いわゆる「自動車を趣味」と思っている人たちにターゲットを移してみよう。

ほんの20数年で怒涛のように世の中を変革させたインターネットの影響は非常に大きい。その変革に合わせて「横のつながり」も、自動車文化の歴史の中で大きな変革を遂げたと思う。

メールや掲示板、ブログなど新たなツールが次々と生まれるなか、現在ではSNSを主流として人と人とを繋ぐコミュニティが完全に成熟しつつある。

ユダ会長

ただ筆者なりに考えることは「インターネット」はコミュニケーションを行ううえでの「ツール」であるという点。実際には「クルマ」を媒介としてコミュニケーションを取っているように思えなくもない。

なぜなら、現在、旧車をメインとした我がクラブの「HCC95」は、その大半がインターネットを通じて人が集まりコミュニケーションが取れている事実があるからだ。もっとも、媒体はあくまでクルマであるのだから、いうまでもなく「クルマがコミュニケーションのツール」ということに間違いはない。

あくまでも個人的な見解ではあるが、ネット社会以前と現在では違和感があるように思う。

ユダ会長

今から20数年前、1990年代後半に掛けて、「趣味はクルマ」のガレージには常に口コミで人が集まり、みんなでクルマを持ち込んでエンジンを降ろしたり、組んだり…。さらにはさまざまな修理やカスタムなどの方向性を皆で話し合うような空気があった。また、そういった人たちが今よりも多かったように思える。

一方でミーティングやイベントは極端に少なく、そういった場で横のつながりを必死で作っていた時代でもあった。

しかし現在では、SNSを通じでたくさんのイベントやミーティングが行われており、横のつながり方は広大に広がる。しかし、苦労がない分、そのつながりが希薄に感じることもある。

ユダ会長

そこを突き詰めると話がますます哲学的になってしまうので、自分なりに経験したことをまとめてみた。

最近筆者のところには、「ここ1年くらいでネットを通じて数十台のクルマを集めるようになった。大きなイベントを行いたいので、どうやって場所を借りたか?どうやってプレゼンしたか?」果ては「どうやってプレゼン資料を作ったらいいか?」「どうやって宣伝したらいいか?」など、まったく面識のない人から連絡が来ることがある。

果たしてイベントを興して長く続けられるかは疑問に思いつつも(面倒であっても)、極力ていねいに答えることにしている。

しかし、その後は、イベントが行われたのかさえ連絡がない。かなり一方通行な例えではあるが、現在のコミュニケーションなんて、そんなものなのかな?なんて思わざるを得ないこともあるのが実情だ。

「クルマのコミュニケーション」ではなく「ネット社会の話」ともいえるかもしれない。今や、片手で持ち歩けるスマホやタブレットなどで大半の人が欲しい情報を手に入れられる時代であり、ここをうまく使える人と使えない人での差があるのは年代によって異なるかもしれない。

ネットが普及しても変わらない人間関係こそが大切

ユダ会長

1995年から続けてきた「HCC95」の仲間たちも、当時は20代。しかし、今では大半が50代に突入している。はじめた当初は「若手」と言われていたが、今ではオジサンの集まりである。では、なぜ長くクルマを媒体としてここまでコミュニケーションを続けることができたのだろうか?

それは、インターネットを媒体としながらも「一生遊べる」と思える人たちのみをメンバーとして受け入れているからというのが大きいかもしれない。それは筆者だけでなく、他のメンバーとも当然、同じように思ってもらえる人でなければ意味がないと考えている

ネット社会が普及した今、「クルマはコミュニケーションツール」ではなく「クルマはSNSのツール」になりつつあるのかもしれない。そんななかでも、長くコミュニケーションツールとして生活の一部に取り入れている人達もいる。

ユダ会長

一概に「クルマはコミュニケーションツールといわれるが、本当か?」について、すべて賛同できるテーマではないが、それを有効活用して筆者があるのも確かである。

これから先、さらに人と人をつなげるツールが開発され続け、今当たり前のこともいずれは過去の産物になるのかもしれない。しかし結局はリアルに出会った人と人とのつながりを大切にできる人が「クルマをコミュニケーションのツール」として使いこなすことができるのだと思う。

[ライター・撮影/ユダ会長]

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ユダ会長

1995年より活動するHCC95(ヒストリックカークラブ95)の会長。18歳の頃から、「ユダ」というバンドで活動しながら(当時からユダと呼ばれていた)クラブの会長になったのが「ユダ会長」の由来である。HCC95は、1950年代の旧車~1970年代のスーパーカー等を中心に集めたクラブであり、関東全域を中心に活動中。毎月第三日曜日の午前中に集まるミーティングも恒例行事となっている。「JCCAニューイヤーミーティング」は19年連続出展。「お台場旧車天国」では、毎年120台をクラブ展示するなど様々なイベントに参加。また「かわさき楽大師 昭和まつり」では、第一回から15年間、大師公園において50台もの国内外の名車の展示およびパレードを行うなど、様々なイベントを企画運営も行う。ユダ会長個人としても、OldTimer誌(八重洲出版)、デアゴスティーニなどで連載中。http://www.hcc95.com/

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