もし「クルマ好きのおっさん」が、クルマに詳しくない人に中古車購入を相談されたら

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カレントライフ読者の皆さんは、多分、一般的な人よりも少しはクルマに詳しいに違いないと勝手に想像している。そういう場合、若い人や女性に限らず、「クルマに詳しくないんだけど、中古車でも買うとしたら何を買えばいいですか?」と相談されることも多いだろう。そんな時の模範回答を用意してみたので、是非参考にされたい。

1.「まずは鉄板の入門車だけど、どっぷり浸かってもらってもいい」

■VW Type-Ⅰ
イマドキの若い人にビートルというと、水冷の新しい方を想像してしまうに違いないが、ここはまずは空冷の「ワーゲン」。50年以上生産され続けて、全世界で2000万台以上が生産されたわけだから、詳しくないと乗れないような難しいクルマなら、こんなにも売れないはず。そして、壊れない。粗悪なガソリンや、天候の過酷さにも負けない。

ご存知の通り、空冷のこのクルマは冷却水が存在しないので、エンジンの構造が大変シンプルだ。万が一故障しても、原因の究明にそれほどの専門知識は必要としない。また、故障する時には必ずわかりやすい予兆があるので、アタリを付けやすい。エンジンが後ろにあるため、フロント部分にはガソリンタンクしかない。そのため、パワーステアリングはついていないが、女性でも楽々と運転できるほどステアリングは軽快。三角窓もあるので、風の流入量も調整でき、快適だ。

筆者としてはあまり改造されていない1970年代のものをおすすめする。運が良ければクーラーがついているかもしれないが、ここにこだわってはいけないというアドバイスを忘れずに。

2.「現代版が増えた今だから勧めたいオリジナル版」

■Mini(BMC)
イマドキの若い人にミニというと大きくなった方を想像してしまうに違いないが、ここはBMC(British Motor Corporation)社が製造していた2000年以前のモデルをおすすめしたい。車名の通り小さくて取り回しがいいだけでなく、実は車内は驚くほど広い。本当に大人4人乗れる。そして、最近の車のダッシュボードにみられるような、ハンドルの向こう側にメーターがあるのではなく、助手席と運転席の間のダッシュボードに大きなメーターを配置するという「センターメーター」を1960年代から採用するなど先進性もあった。

しかし、この純正のセンターメーターや、レース仕様の「クーパー」などにはこだわらず、1980年以降のモデルをおすすめする。元々、最低地上高および着座位置が低く、ほとんど左右にロールしない乗り味はきっとマリオカートにも近いかもしれないよ、という囁きも忘れずに(笑)。

3.「きっとモテモテになるよ、と言える」

■FIAT500
イマドキの若い人にFIAT500というと、最近の大きくなった方を想像してしまうに違いないが、ここは空冷のFIAT500(チンクエチェント)。クルマに詳しくなさそうなルパン三世も乗っていたので、きっと詳しくない人でも大丈夫。冒頭のご紹介したVW Type-1と同じ空冷リアエンジンなので、エンジン構造がシンプルかつ、ステアリングも軽快。ワーゲンが4気筒エンジンであることに対してFIAT500は2気筒であることから、構造はさらにシンプル。そしてMiniのように小さくとりまわしもよくて、室内も驚くほど広い。

軽量化のため屋根がキャンパストップになっているので、雨さえ降っていなければ是非開けて、オープンな雰囲気を満喫して欲しい。愛らしく、非力そうに見えるからか、どんなにゆっくり走っても煽られない稀有な存在でもある。これもあまり旧さを追求せず、1970年代のものを楽しむのがおすすめ。なによりキュートなルックスはモテモテになれるよ、というコメントも忘れずに。

4.「今のうちに乗っておいて欲しい(自分はアレだけど、友人が持ってて欲しい)」

■シトロエン2CV
前述3台のように現代版がリリースされていなかったが、長期間販売された親しまれたクルマであることには違いなく、それほど詳しくなくても乗れるはずだ。Miniと同じFF(エンジンがフロント、駆動輪もフロント)で、エンジンはFiat500と同じ空冷水平対向2気筒なので、シンプル。そして、外気の取り込みが非常にユニークで、フロントガラスの下に横長な開口部があり、これをあけるとゴウゴウ風が入ってくる。三角窓の比ではなくゴウゴウ。屋根もキャンパストップなので、全部あければ、開放感というか、ネイキッド感が半端ではない。

ただ、タイヤが125と細すぎて、現在製造しているのは韓国のメーカーだけなど、部品供給に関しては若干ハードルはあるが、維持が不可能ということでもない。これもできるだけ新しい1980年代のものをおすすめする。君ならきっと大丈夫、という根拠ない自信をくすぐってあげることも忘れずに。

5.「若者に乗ってもらってウンチクを語ったり一緒にいじりたい」

■1990年代のトヨタ・ニッサン
クルマに詳しくない人ほど、電子制御をされすぎないちょっと旧い、アナログな国産をおすすめしたい。ただ、上記4台のように、クルマそのものを楽しむというよりは、いじり倒して詳しくなるための原寸大プラモデルとして、だ。エアバッグが装備されてしまうと、何が困るかというとステアリングをスポーツタイプのものに変更できないことだ。確かに、事故の時のダメージが大きくなるリスクはあるが、お気に入りのステアリングで運転すれば、事故の可能性も下がるかもしれない(根拠レス)。この年代のインパネは、ぱっと見ても外し方のアタリがつけやすい。

最近のクルマのダッシュボードは一体感は素晴らしいが、いじろうと思うと面倒なことこの上ない。純正のカセットテープオーディオをBlutooth対応のオーディオへ交換するにしても、裏側の配線が大変シンプルで常時電源(キーを抜いていても電気が来る配線)・アクセサリ電源(キーがOnの時に電気が来る配線)・アースなどが大変わかりやすい。車速センサーなど面倒な配線がない。ホイールも一般的なサイズが多く、中古で選ぶ時の選択肢がとても広い。サスペンションにしても、交換や加工が簡単なので、自分で車高を変更することも難しくない。手伝ってあげるから、一緒に楽しもうよ、と添えることも忘れずに。

以上、クルマに詳しくない人へおすすめすべき車種をご紹介した。ただし、錆とか燃費とか税金などという単語は出来る限り使わないようにすれば話がうまく進むかもしれない(内緒)。

[ライター/ryoshr 画像出典/Pinterest]

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若い頃から空冷VWを楽しむ自称「クルマ好きのおっさん」。IT企業に勤務している知識を活かして、1990年代にナローポルシェをインターネット経由で個人輸入してしまう。その後は軸足をクルマへ移行させ、ついには自動車輸入販売の会社を始めたが、うまくいかず早々にIT業界に戻る。クルマそのものだけではなく、同じ趣味の仲間とのコミュニケーションも大切にしている。ネットとクルマの狭間でもがき続けるが、現在は某IT企業のサラリーマン。現在の反省車は17年落ちの白いセルシオ。久しぶりに道路の突起物を気にして走るクルマを楽しんでいる。

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