これからの季節に大活躍!フォルクスワーゲンの古典的フルゴネット・2代目キャディを見かけて

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ドイツでのクリスマスと並ぶ大切な行事、イースター(復活祭)。ドイツ語ではOstern(オースタン)と言い、クリスマスと同様、家族でゆったりと過ごす祝日とされています。2018年は、3月30日金曜日から4月2日月曜日までが連休となり、イースターが過ぎるといよいよ春も本番を迎えます!

筆者の住むベルリンでは、イースターの時期に引っ越しをしたり、大きな家具を手に入れたりと、クルマに大きな荷物を積み込んで走る姿をよく見かけました。そうした時の主役が、フルゴネットと呼ばれる小型貨物車です。今回は、古典的なフルゴネット・スタイルのドイツ車、フォルクスワーゲン・キャディをご紹介します。

フォルクスワーゲンの代表的な小型貨物車・キャディ

以前CLの記事でも紹介したことのあるフォルクスワーゲン・キャディ。前回登場したのは現行モデルの3代目で、ドイツの郵便を担うドイツポスト(Deutsche Post)やDHL(ドイツの国際輸送物流会社)で一般的に使われています。今回ご紹介するのはキャディの2代目モデルで、特に会社名のロゴなどが見当たらないことから、個人の方が所有されているのかもしれません。鮮やかなオレンジのボディカラーが目を引きますね。

CL読者の皆さんは、「フルゴネット」と聞いてどんなクルマを思い浮かべますか?ルノー・カングーやルノー・エクスプレス、シトロエンAKなどのフランス車をイメージされる方が多いのではないでしょうか。フルゴネットはフランス語でFourgonnetteと表記します。フランス語で小型貨物車、そして小型トラックを意味するカミオネット(Camionnette)のうち、特に屋根付きのクルマをフルゴネットと呼んでいます。

フルゴネットの革命児、カングーがもたらした変化

フルゴネットは、小型大衆車の前半部分に背の高い大きな荷箱をつなぎ合わせた形状の貨物車です。小型車の前半部分をそのまま流用しているので、運転姿勢は乗用車そのものであり、操縦安定性もキャブオーバー型の貨物車よりも優れているのが特徴です。フォルクスワーゲン・2代目キャディのベースとなったのはポロで、ポロの面影が色濃く残る前半部分と、不釣り合いなほどに大きい後半の荷室部分との対比がなんともユーモラス。愛嬌すら感じさせるデザインとなっています。

フルゴネットは、ルノー・エクスプレスやこの2代目キャディのように、大きく段差の付いた背の高い荷室と乗り降りのための2ドア、というのが長らく定番のスタイルでした。ところが、1997年にルノー・カングーが発表されたことにより、フルゴネットのスタイルは変化していきます。フロント部分は専用ボディが与えられ、背の高い荷室と前半部分は滑らかなルーフラインで繋げられました。また、乗用でも利用するユーザーのために、乗り降りのためのスライドドアがリアに追加し、後部座席の使い勝手が劇的に向上します。同じく1997年に発売されたシトロエン・ベルランゴとプジョー・パルトネも同様のスタイルで登場し、3車種は大きな成功を収めるのです。

古典的フルゴネット、2代目キャディもまだまだ現役!

2代目キャディは1995年から2003年まで生産され、その後3代目にバトンタッチされました。3代目キャディのエクステリアは、カングー以降のトールワゴンスタイルとなり、背の高い荷箱を背負った特徴的なスタイリングが引き継がれることはありませんでした。現在フルゴネットに分類されるクルマで、2代目キャディのような「荷箱背負い」スタイリングを継承しているクルマはほぼ絶滅状態。まさにカングー(とその同時期に発売されたライバルたち)が、フルゴネットのデザインを根本から変えてしまったのです。

フルゴネットが開発された当時そのままの、大きな荷箱を背負った古典的なスタイリングの2代目キャディは、デザイン面ではまさに絶滅危惧種と言える存在です。とはいえ、まだ生産終了から15年ほど。ドイツ国内ではまだまだ多くの元気な2代目キャディを見ることができます。これからの暖かい季節、大きな荷物を載せてますます活躍していくことでしょう!

[ライター・カメラ/守屋健]

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守屋 健

鹿児島県出身。幼い頃、歯医者の待合室で偶然手に取った自動車図鑑、それに載っていた緑のポルシェ911ターボ(930型)に衝撃を受け、「将来必ずこのクルマに乗る」と決意するも、今日まで実現には至らず。1993年シーズンのDTMや1995年のル・マンでヨーロッパへの思いを募らせ、念願叶って現在はベルリンに居を構えるフリーランスのライター。自他共に認めるドイツ好きだが、何の因果か現在までの愛車はカングーやルーテシアといったフランス車ばかり。

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