犬も税金を払う?動物たちが幸せに暮らす国ドイツのペット事情とは

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欧州の中でも、動物福祉先進国と言われているドイツのペット年間殺処分数はゼロ。殺処分は法律で禁止されており、保護された動物たちは新しい飼い主が見つかるまで動物保護センター「ティアハイム」で暮らします。こちらでは約3人に1人が犬猫、小動物などなんらかのペットを飼っています。一体ドイツのペットたちはどのように人間と暮らしているのでしょう?今回はドイツのペット事情をご紹介します。

ドイツでペットを飼いたいときは?

ペットショップでは犬猫の販売は禁止されており、街のティアハイムへ行き保護されている子を引き取るか、個人でブリーダーを探して親犬の繁殖・出産前に引き取りの予約をするかです。飼い主になるには厳しい審査があり、その犬に適した家の大きさか、病気の際通院させられる経済力があるかなど数々の項目をクリアせねばなりません。引き取り後も一定期間はティアハイムの職員が訪問し飼育状況をチェックされるので、誰でもペットを飼う資格が持てるわけではありません。

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▲うさぎやハムスターなどの小動物や爬虫類・鳥類はペットショップやホームセンターでも取り扱っているが、ティアハイムでも迎えることもできる。ティアハイムは犬猫だけなく小動物や鳥類まで保護している

飼い主としての自覚を持たせる「犬税」

ドイツの動物愛護に関して有名なのは犬の扱いではないでしょうか。ドイツでは飼っている犬1匹につき「犬税」の支払いが義務となっています。これは衝動買い・無駄な繁殖を防ぐためと、飼い主の責任の自覚を持たせる役割も持っています。地方自治体によって、値段は変わりますが年間1万円ほどを支払います。

市民生活を共にする犬は職場でもバスでも一緒

犬税を納める犬たちは、もはや市民の一員といっても過言ではありません。オフィスに飼い犬を連れて来たり、タクシーの運転手さんだと同乗させていることもあるのだとか。

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街を歩けば、至る所で犬と一緒にカフェでくつろいでいる人や買い物を楽しむ人を見かけます。リードを付けてさえいれば、バスや電車などの交通機関に同伴して乗ることもできます。彼らは普段から十分にトレーニングされているので、吠えられたり噛まれたりする心配もなく、大人しく飼い主のそばで座っています。こちらに来た日本人にも、よく「ドイツの犬は本当吠えないね。」と言われます。かと言って飼われているすべての犬がそうではありません。他人に迷惑をかけたり、しつけができていない犬は公共の場には出さない、これは飼い主の責任であり暗黙のルールでもあります。

昔から犬との共存社会を受け入れてきたドイツですから、その分いかに人間と犬たちが快適に過ごせるのか考えて作られてきたルールがあります。両者の福祉サポートがしっかりしているからこそ、ドイツでは犬をはじめとしたペットたちが幸せに暮らしていけるのでしょう。ドイツのティアハイムでは、90%の保護動物が引き取られているのに対し日本はたったの14%。成犬はいらない子犬がいい、一目ぼれした、ブームだから私も飼ってみたなど人間の無責任さが年間28万匹という日本の殺処分数に反映されています。ペットをビジネスアイテムにし、誰でも気軽に手に入れてしまうことができる日本。命がかかわっている以上、この点に関してはドイツを見習うべきではないでしょうか。

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NAO

NAO

在独6年目のライター。Current Europe GmbH (ドイツ現地法人)所属。ドレスデン工科大学修士課程を修了し、現在はケルペン在住。2012年よりドイツワイン店に勤務し、日本向けの販売・輸出業に携わる。独英韓中の語学力を活かし、通訳・翻訳家、現地コーディネーター、日本語教師としても活動。現代車にはない欧州クラシックカーの多様性に惹かれ、個人的にロイトとフィアット推し。「本当のドイツをもっと見てほしい」と自動車にまつわる文化・マーケティングを中心に現地情報を発信している。

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