日本では1500台限定だった日産マイクラC+C。ドイツでは「気軽に楽しめるコンパクトオープンカー」として今でも人気!

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北海道よりも北にありながら、今シーズンは暖冬だったドイツの首都、ベルリン。最近の気温は10度を優に超え、日照時間も伸びてきていることもあり、人々は早速テラス席でお茶を飲んだり、食事をしたりしています。日本人の筆者からすると、「まださすがに寒すぎるのでは?」と思うのですが…

道を行くクルマの様子も、少しずつ春めいてきました。冬の間は幌を閉めていたオープンカーも、この陽気に誘われるようにして、開け放って走る人々も増えてきています。今回ご紹介するクルマは、そんなドイツでよく見かける「気軽なオープンカー」のひとつ、日産マイクラC+Cです。

日本名は「マーチ」

「マイクラ」の名前に聞き覚えがなくても、このスタイリングを見ればピンとくる方も多いのではないでしょうか。マイクラは日産マーチの欧州名で、マイクロ(micro)からの造語です。ちなみにC+Cはクーペ+コンバーチブル (Coupe+Convertible) から取られています。

一見、3代目マーチであるK12型の屋根を切ってハードトップのオープンカーに仕上げただけのように見えますが、車高は110mm低められ、全長も90mm延長されるなど、プロポーションにも手が入れられています。数値的にはわずかではありますが、ロー&ロングかつ、エレガントな雰囲気を強めていて、クローズ状態のスタイリングもなかなかスポーティ。オープン化にあたっては、大衆車をエレガントなカブリオレに変身させることに関しては一流の、カルマン社が開発・生産について協力しています。

「肩肘張らない」コンパクトオープンカー

ヨーロッパでは、マツダ・ロードスターやスマート・フォーツー・カブリオのような完全2シーターのオープンや、ポルシェ・911カブリオレのような高性能スポーツカーのカブリオレだけでなく、プジョー・306カブリオレやフォルクスワーゲン・ゴルフカブリオレのような、ハッチバックをベースにしたオープンカーも一定の人気があります。

小さいながらも後部座席を備えたオープンカーは、人を乗せるのにはちょっと狭いとしても、普段の荷物置き場として重宝するなど、ある程度の実用性も確保。そのおかげで、普段から気楽に乗れるクルマとして市民権を得ているのでしょう。

マイクラC+Cがデビューしたのは2005年、同年11月からヨーロッパで販売されました。販売当初の反響は大きく、当時ライバルだったプジョー206CCやミニ・コンバーチブル、オペル・ティグラといった、スポーツカーを除いた小型オープンカー部門でそれらに次ぐ販売実績を記録。年間15,000台を売り上げる人気車種となりました。マイクラC+Cは、2010年に次期型へバトンタッチするまで生産されます。

マイクラC+Cのユニークなところは、「マーチ」の名前に変更されず、このままのネーミングで日本でも発売されているところです。2007年から2010年まで1500台限定で販売され、日本へは1.6リッターエンジンのCVTと5速マニュアルの2種類が導入されていました。日本ではマーチ25周年記念モデルとして華々しく宣伝されましたが、新車価格は249.9万円と、先代K11型のマーチ・カブリオレと比較するとかなり強気の値段設定。現在ではかなり値段が下がってきているので、中古車市場で探してみるのも面白いかもしれませんね。

幅広い年齢層に人気

ハードトップ製ルーフの開閉時間は約22秒、さらにルーフはかなり広いグラスエリアが取られているなど、オープン・クローズ状態を問わず開放感の高いマイクラC+C。ドイツでは生産終了から10年近く過ぎている今でも、街中で多くの元気なマイクラC+Cを見かけることができます。女性ドライバーや、ご高齢のドライバーも多く、老若男女問わず多くの人々に愛されている様子が伺えます。

日本での価格はそれほど安くはなかったマイクラC+Cでしたが、ヨーロッパは手軽で気楽なオープンカーとして今でも親しまれています。今後もこうした、ハッチバックベースの気軽に楽しめる4座のオープンカーが、安く販売されたらいいなと常々思っているのですが、SUV一辺倒の世界的な流れを見ているとなかなか難しそうですね。そうしたことからも、マイクラC+Cがヨーロッパの地で完全に引退するのは、まだまだ先のことになりそうです。

[ライター・カメラ/守屋健]

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守屋 健

鹿児島県出身。幼い頃、歯医者の待合室で偶然手に取った自動車図鑑、それに載っていた緑のポルシェ911ターボ(930型)に衝撃を受け、「将来必ずこのクルマに乗る」と決意するも、今日まで実現には至らず。1993年シーズンのDTMや1995年のル・マンでヨーロッパへの思いを募らせ、念願叶って現在はベルリンに居を構えるフリーランスのライター。自他共に認めるドイツ好きだが、何の因果か現在までの愛車はカングーやルーテシアといったフランス車ばかり。

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