古いクルマを大切に乗る国民性。オランダのハネベンことメルセデス・ベンツ(W110)が発する空気感

  1. ドイツ現地レポ
  2. 115 view

旧車は断然オランダ物がいい、という人もいるようです。気候が割と温暖で、豪雨に見舞われることも少なく、保存に適するということは確かにありそうです。それ以外にも、自国で長いことクルマを生産してこなかったために、輸入に頼らざるを得なかったので「自動車はぜいたく品」という感覚が、オランダの人の心の根底にはあるというのです。

要は「大切に乗る人が多い」ということになります。例えばやっと手に入れたクルマ、雨風を防ぎながら移動できるものであるはずです。それが大切なクルマであれば、雨の日はガレージにカバーをかけてしまっておく、という人も少なくなかったのだといいます。なんだか本末転倒な気もしますが、そのくらいクルマを大切にする国民性といえます。それならば、確かにいい個体が見つかりそうですね。

ドイツからの便りの中に、ハネベンの写真がありました。羽田空港で売っている空弁の話ではありませんよ(笑)。テールフィンが象徴的な乗用車、メルセデス・ベンツ(W110)です。思えば1900cc/2000ccエンジンを搭載したW110は、現代でいうところのCクラスの始祖と言えるかもしれません。メルセデス・ベンツ(W110)は、ガソリン車とディーゼルエンジン車を用意する当時の意欲作でした。

丸目のライトは愛嬌すら感じさせますね。そしてこのボディカラーも素敵です。ブルーのボディとルーフの部分がホワイトになっています。こういう仕様も、オランダ仕様らしいといえばらしいかもしれません。その「せっかく買うなら」という思いがクルマに込められている。そんなオリジナリティあふれる仕様の個体が多いようです。

外装もさることながら内装もきれい。今までどんな人が乗ってきたのでしょうか?そして、どんな思い出を運んできたのでしょうか。自分の愛車だし、せっかくならオリジナリティあふれる、しかもポップなカラーリングのクルマを。そして大事に長く、いつまでも乗り続ける。そういうカーライフ、少なからず憧れます。

でもここへきて、オランダに生息する旧車、割とモノがいいという評判を聞きつけて日本に持ち込む人もいるようです。当然古いクルマを大切に乗る国民性なら、旧車を得意とするメカニックも多数います。そういった点からしても、コンディションが保たれやすい。こうなると、気候や風土の問題ではありません。

こういうのを見ていると、工業製品である自動車、機械ですが、どこでどんなふうに使われて、どんなところで使用されていたか。それによってコンディションや、放つオーラさえも変わってくるのですからクルマって不思議なものですね。

[ライター/中込健太郎 画像/ドイツ駐在員]

中込 健太郎

大手自動車買取販売会社で、クルマの売買業務を経て、本社マーケティングチームに異動。WEB広告を担当し、その後大型展示場のオープン準備から、展示在庫の目視選定業務に従事した。そのころ企業Facebookページでの在庫車に関する紹介や、クルマで出かける旅行コンテンツなどを担当。その後フリーランスライターとして活動現在に至る。クルマの売り買いの経験から、ドライブを通じてクルマの魅力楽しさを紹介することをライフワークとしている。車選び.com ,NAVI CARS他で執筆中。「クラシックカー美女」テキスト担当●温泉ソムリエ●一級小型船舶操縦免許

記事一覧

関連記事