21世紀も現役バリバリ!Hナンバー取得後も大活躍な、愛されワーゲンバスたち

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VWタイプ2。通称「ワーゲンバス」は日本でも男女、クルマ好き問わず人気の高いクルマですね。

筆者が幼少期のころ、お隣さんがワーゲンバスに乗っていました。これはお嬢さんのクルマで、黄色いツートンのT1。車内にはサーフ系の装飾びっしりで、田舎町でかなり目立っていたのを覚えています。あのころは「ワーゲンバス」がドイツのクルマだとも知らずに、見た目だけで「おもちゃみたいなクルマ」くらいにしか思っていなかったのですが・・・。今思えば、こんな身近にドイツ車がいたなんて…。でしかし、今でも覚えているほど印象深く、見つければテンションが上がってしまうような、個人的にも大好きなクルマです。

さて、ワーゲンバスはドイツでは「ブリー」の愛称で親しまれています。これは、ブルドックという意味に由来しています。ドイツ人から見ればそんな顔立ちなのでしょうか?クラシックカーミーティングでは必ずといってよいほど見掛ける「ブリー」ですが、乗用車目的以外でも目立つ外観とたっぷりの室内スペースを活かし、日本でも移動式カフェなどのキッチンカーとしてはたらく姿を見たことある方も多いのではないでしょうか?

ワーゲンバスは乗用車ではなく商用車(Nutzfahrzeuge:ヌッツファーツォイゲ)にカテゴライズされていますが、荷物も大量に積めて、人も載せられます。これほど便利な「はたらくクラシックカー」はあまりないのではないでしょうか。そして先日、今も現役ではたらくワーゲンバスをドイツでも見つけました。

ドイツ大手のスーパー「レーヴェ(REWE)」のラッピングがされたワーゲンバスです。もちろんHナンバーも取得済み。最近、レーヴェは一部地域でネット宅配サービスをはじめたので、宅配用のクルマとしてワーゲンバスが活躍しているようです。トラックタイプのVWピックアップは、荷台部分も木製素材にモディファイされていて、レトロ感も満載。グリーンのボディカラーにもうまくマッチしていますね。

そしてこちらは、真っ赤なワーゲンバス!ケルンの地ビール「ケルシュ」のラッピングカーです。中でも有名なメーカー「フリュー(Früh)」はワーゲンバスを広告カーとして使用しています。


▲フリューサイトのトップページ写真でもこのワーゲンバスが使われています(フリュー公式サイトより)

以前はビールケースを積んで搬入用に使用されていましたが、今はビール工場ツアーの見学や、イベントの送迎時などで主に使われるようです。この写真の撮影時は、カーイベントにてケルシュを売っていたので、その宣伝で一緒に展示されていました。この赤はサッカーFCケルンのチームカラーとも同じであり、まさに「ケルン色」なのです。

このように、自営業のような個人所有ではなく、企業の営業車としてHナンバー車が活躍しているのは珍しいのです。

Hナンバーの商用車というと、消防車や救急車など、現役引退したものがほとんどで、クラシックバスなどの大型商用車は1年で稼働するのも数日だといいます。その中で、ワーゲンバスが日々このように働いているのは、少し尊敬してしまうというか・・・「毎日お疲れさま!」と、思わず声をかけたくなってしまいます。

ワーゲンバスは本国ドイツで1979年に生産が終了したあとも、機能性のよさから南米でも人気となり、ブラジルでは2013年まで生産さっれていました。ラスト・エディションの広告ポスターには「どんな自動車も発売時には大々的に宣伝される価値がありますが、生産終了の時点でこのように広告を制作される“歴史に燦然(さんぜん)と名を残す自動車”は限られています」と、ワーゲンバス、そしてそれに関わったすべてのVW社員たちにむけての言葉が書かれたほど、愛され、引退を惜しまれたクルマなのです。

冒頭にも書いたように、ワーゲンバスはクルマに詳しくない方でも知っているような人気モデル。そのため、目を惹くルックスを活かして話題にもなりやすいことから、今でも商用車として積極的に起用しているドイツ企業も少なくないようです。世界中で愛されるクラシックワーゲンバス、これからもどんどん活躍していってほしいですね!

[ライター・写真/NAO]

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NAO

NAO

在独6年目のライター。Current Europe GmbH (ドイツ現地法人)所属。ドレスデン工科大学修士課程を修了し、現在はケルペン在住。2012年よりドイツワイン店に勤務し、日本向けの販売・輸出業に携わる。独英韓中の語学力を活かし、通訳・翻訳家、現地コーディネーター、日本語教師としても活動。現代車にはない欧州クラシックカーの多様性に惹かれ、個人的にロイトとフィアット推し。「本当のドイツをもっと見てほしい」と自動車にまつわる文化・マーケティングを中心に現地情報を発信している。

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