生ゴミと資源ゴミ以外はすべて一緒に捨てる!なのにドイツはリサイクルで日本の一歩先をいっている

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2000年から耳にするようになった「3R(リデュース・リユース・リサイクル)」。この年から地球のために良いことをしようと世界各国が環境プロジェクトを実施する中、以前より環境保全に取り組んでいたのがドイツです。環境先進国と呼ばれるようにドイツの国道を走っていると大きな風力発電機がいくつも並んでいるのをよく目にしますし、太陽光や新しいエネルギー供給にも力を入れています。また欧州ではサマータイムも導入されており、日の長い夏に時間軸を一時間早めて明るいうちに作業することで電気代節約にも繋げています。そのような国レベルの環境保全への取り組みももちろんですが、筆者がドイツに来てまず感心したのは国民一人ひとりの生活の中にリサイクル習慣が完全に溶け込んでいることでした。

ドイツのごみ捨て事情とは?

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まず驚いたことが、日本の方がごみの分別が細かかったこと。例えば日本でペットボトルを捨てるときは、ラベルをはがして、ボトルと分けて、キャップも外して…と一つのごみでも分別先がそれぞれ違います。今日は燃えるごみの日で…と曜日別に回収する種類も違っていたので、日本でのゴミ捨ては結構神経を使っていた記憶が。しかし、ドイツの家庭ごみの分け方はシンプルで

1.生ゴミ
2.資源ゴミ(再生できるようなきれいな状態の紙ゴミや段ボールなど)
3.その他のゴミ(1と2に当てはまらないもの)

…と、大まかに3つでそれぞれ決まった色のコンテナが共同ゴミ捨て場に設置されています。コンテナに集まったゴミは指定業者が毎朝回収しにきてくれるので「今日はこのゴミの日」というのは基本ドイツにはありません。

その他にも住宅地の近くや道端に上記とは別のコンテナが集まって置いてあるのですが、これはすべてリサイクル専用コンテナでWertstoffinsel(資源ごみ島=資源ごみ回収所)と呼ばれています。段ボール、瓶や陶器、雑誌・新聞、古着などと種類が分かれており再利用できる状態のものであればここへ捨てに行きます。すでに割れてしまった瓶や、綺麗な状態でないものは家庭ごみの③その他ゴミのコンテナに捨ててOK。いちいち運ぶのが大変じゃない?と思いますが、道路上に結構な頻度で設置されているので苦労することはありません。これらも全て専門業者が回収して、リサイクルしてくれます。

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リサイクル専用コンテナ。捨てる際にビンが割れたりする騒音を防ぐために、時間が決まっているのもなんだかドイツらしい。

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衣類・靴専用のコンテナ。これは寄付するためのもので衣類ゴミ入れではありません。布団やシーツなども対象で、すべて赤十字に寄付されるそうです。

是非日本でも導入したい!デポジットシステム

日本ではゴミとして捨てるものがドイツではお金になって返ってくる!?そんな素敵なシステムがドイツにはあります。それがペットボトルやビール瓶などのデポジット(保証金)制度。ペットボトル飲料や瓶ビール等を購入する際、商品の値段に加えて一本につき~25セント(約35円)追加で自動的に清算されます。この追加で払った値段がデポジット(Pfand)となり、空になったボトルをスーパーマーケットや販売店に再び持っていくと清算したデポジットが戻ってくるという仕組みです。

主に専用回収機にボトルを入れ、デポジット金額が記されたレシートを受け取った後にそのレシートをレジにて提示するとその日の買い物料金からデポジット金額分を割引、または現金で返金してもらえます。ペットボトルは一本につき25セント、ビンは8セントと決まっており、例えばペットボトル10本返せば2.5ユーロ(約300円)が戻ってきます。ちりも積もれば…といいますが、まとめて返すと結構大きいお金になります。実質、自分が以前に払ったお金なのですが返金されるとなぜか得した気分になってちょっぴり嬉しくなります。また、前もって料金を払っているのでボトルを返還しないままだと「払った分損してしまう」と感じ、皆さんスーパーにきちんと返しに行きます。デポジット制はただ払ったお金が戻ってくるだけではなく、積極的にリサイクルに励む良い方法なのです。ですから、ドイツのペットボトルや瓶は簡単にゴミ箱に捨ててはいけませんよ!

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このマークがついているとデポジット可能です。マークのそばにはいくらデポジットを払うかも書いてあります。

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ボトル回収機。カートいっぱいにボトルを持ってくる人も多いので、行列ができることも。買ったお店で返さなくともほとんどが共通で回収してくれます。

回収されたボトルは原料化するのではなくすべて綺麗に洗浄されそのまま再利用されます。むやみやたらにゴミとして捨てるのではなく、容器の回収率を上げ、確実にリサイクルするのが狙いです。日本はペットボトル専用のゴミ箱がありますが、あくまで「ゴミ」として一度廃棄しているためにリサイクルのプロセスが不透明でなかなか自分が「リサイクルした」とは感じにくい所があります。日本で国民単位にリサイクル習慣が浸透しづらいのも、この直接的な「リサイクル」の実感がないからではないかと思います。実際日本とドイツの一人当たりのゴミの年間量は約4倍も違います。「ゴミを減らす」目的の日本と「元から無駄を出さない」ドイツ。今回紹介したリサイクルコンテナやデポジット制度のように、国が政策で一括に取り決めることによってようやく市民一人一人がリサイクルの意識を持ち始めるのではないでしょうか。

追記:
ドイツのリサイクル事情は進んでいます。

缶瓶ペットは、このような回収機やお店に戻すと買った時のデポジット数十セントが戻ってくる仕組みになっています。お店が違っても一定の条件を満たせば可能です。

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NAO

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在独6年目のライター。Current Europe GmbH (ドイツ現地法人)所属。ドレスデン工科大学修士課程を修了し、現在はケルペン在住。2012年よりドイツワイン店に勤務し、日本向けの販売・輸出業に携わる。独英韓中の語学力を活かし、通訳・翻訳家、現地コーディネーター、日本語教師としても活動。現代車にはない欧州クラシックカーの多様性に惹かれ、個人的にロイトとフィアット推し。「本当のドイツをもっと見てほしい」と自動車にまつわる文化・マーケティングを中心に現地情報を発信している。

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