現在の3シリーズの偉大な祖先!BMWの初代3シリーズ(E21)をベルリンで見かけて

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6月も半ばを迎え、ドイツもいよいよ夏本番です。筆者の住む首都ベルリンでも、連日の気温は30度前後。街のアイスクリーム屋さんには、いつも長蛇の列ができています。ドイツ人は老若男女問わず、とにかくアイスクリームが大好物!

筆者も現地の方にならってアイスクリームを食べながら街を歩いていると、ちょうどバニラのような色のコンパクトなスポーツセダンに遭遇しました。今回ご紹介するのは、夏空に映える爽やかなホワイトが印象的な、初代BMW3シリーズです。

初代3シリーズの登場は1975年

CL CARSではすっかりおなじみ、Hナンバー(オリジナルの状態を残しつつ、製造から30年以上が経過している車両に対し、ドイツが「歴史的工業価値がある」と認定すると付与されるナンバープレート。Hはhistorisch:歴史的な、という意味)を掲げた、初代BMW3シリーズ(E21)。ボディのどこにもグレードを示すエンブレムがなく、搭載されたエンジンを特定することはできませんが、丸目2灯のデザインやミラーの形状から、1979年から1983年の間に生産された315、316、318のいずれかと考えられます。

初代3シリーズの登場は1975年。1979年のマイナーチェンジをはさんで、1983年まで生産されました。ボディ形状は基本2ドアセダンのみで、例外としてバウア社が手がけるカブリオレが設定されていました。搭載されるエンジンは当初、4気筒エンジンのみでしたが、1977年には6気筒エンジンを搭載する320/6、323iが登場。オイルショックの影響が残る中、先代02シリーズからの特徴を受け継いだスポーツサルーンとして名をはせます。

02シリーズ直系の高い運動性能

02シリーズからは、直列4気筒SOHCエンジン「M10系」や、前マクファーソン・ストラット、後セミトレーリングアームというサスペンション形式を引き継いでいました。軽量なボディと鋭い吹け上がりのエンジン、軽快でシャープなハンドリングを実現するサスペンションの組み合わせが、初代3シリーズを当時世界有数のコンパクトスポーツセダンに仕立て上げていたのです。一方で、02シリーズには搭載されなかった6気筒エンジンを採用するなど、次第にグランツーリスモ的性質を強めていく、その萌芽が見られるモデルでもあります。

オイルショックの影響といえば、初代3シリーズには2002ターボのような、より高性能な市販スポーツモデルは販売されませんでした。初代3シリーズをベースに、アルピナがB6やC1を製作したり、ACシュニッツァーが323iターボを発表したりするなど、優れた運動性に注目した各チューナーやメーカーは多かったのですが、BMW自身がより高性能なスポーツモデルを発売するのは、次期E30型のM3まで待つことになります。

BMWは南に行くほどよく見かける?

ドイツは現在でも州ごとの自治意識が強く、その意識はクルマの選択肢にもあらわれます。BMWの本社があるバイエルン州ミュンヘンはドイツの南側にあるため、南に行けば行くほど公道で見かける割合が増えていきます。対して、ドイツの北側、それもかなり東側に位置するベルリンでは、今回ご紹介したような古いBMWと遭遇するのは多少珍しいことかもしれません。

現在のBMWの最量販モデルである3シリーズ。コーポレートスローガンは「Freude am Fahren(訳:運転する喜び)」日本語でいうところの「駆けぬける喜び」のコーポレートスローガン通り、前後の重量配分にこだわり、縦置きエンジンのFRにこだわり、セダンでありながら走る楽しさを追求し続けている3シリーズは、今も昔も世界中のスポーツサルーンのベンチマークであり続けています。その祖となった初代3シリーズ(E21)も、礎を築いた先駆者として、これからも長く人々の記憶に残り続けていくことでしょう。

[ライター・カメラ/守屋健]

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守屋 健

鹿児島県出身。幼い頃、歯医者の待合室で偶然手に取った自動車図鑑、それに載っていた緑のポルシェ911ターボ(930型)に衝撃を受け、「将来必ずこのクルマに乗る」と決意するも、今日まで実現には至らず。1993年シーズンのDTMや1995年のル・マンでヨーロッパへの思いを募らせ、念願叶って現在はベルリンに居を構えるフリーランスのライター。自他共に認めるドイツ好きだが、何の因果か現在までの愛車はカングーやルーテシアといったフランス車ばかり。

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