日本のキャンピングカー人気には「意外な需要」が関係していた!名古屋キャンピングカーフェア2018

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CL読者の皆さん、三連休はいかがお過ごしでしたでしょうか?時折、思い出したようにうだるような暑さになる日もありますが、一頃よりはだいぶ過ごしやすい気候になり、シルバーウィークと呼ばれる連休の多い時期になり、趣味に旅行にレジャーの計画を立てている方も多い事かと思います。今年もとある媒体の仕事で名古屋キャンピングカーフェアに行ってきました。

名古屋キャンピングカーフェア2018

正直なところ、筆者にとってもキャンピングカーというのはまったくの専門外で、去年はほとんど予備知識らしいものが無いも同然の状態で行ったため、取材といっても何を見ればよいのかわからないという有様だったのですが、今年の春も含めて3回目にしてようやくある程度はどこを見ればキャンピングカーの品定めらしきものが出来るかわかるようにはなったという所でしょうか。

個人的な感覚としては、昨年より来場者も増えているように感じました。昨年、CL上でキャンピングカーフェアを取り上げた際は、長期休暇(バカンス)やグランドツーリングという文化が無く、短期の連休を全員が同時に休むという職業文化の日本で、キャンピングカーで気ままに旅行という文化がはたして本当に根付くのか?という印象だったのですが、どうやら近年は違う理由でキャンピングカーの需要が増えているようです。

普通はキャンピングカーというと、モーターホーム、トレーラーハウスと呼ばれるような、トラックやバンの荷台部分にキャビンを架装したり、車輪の付いたキャビンを引っ張るタイプの車両をイメージする方も多いと思います。

しかし、実際にこのショーでもメインで展示されているのは、「バンコンバーション(バンコン)」と呼ばれる、既存のワンボックス(ほぼ大半がトヨタハイエース)、ミニバンタイプのクルマをベースに荷室スペースにベッドやソファー、照明、簡易キッチンを備えたタイプのキャンピングカーで、外見はノーマルのハイエースと変わりが無く、中にはあえて8ナンバーのキャンピングカー登録にせず1・4・3・5ナンバーの乗用車、普通車登録のままのタイプのクルマも多く目にしました。

保管場所や、維持費を考えると、日本では「キャブコンバーション(キャブコン)」「フルコンバーション(フルコン)」のようにキャンプ用に車体が完全に改造されていて、日常使用が困難なクルマや、「トレーラーハウス」のように、それ自体では自走できないものの、別に車検が必要で750kgを超えるとけん引免許が必要になるなど、必然的に日常使用できるクルマを別に所有し、保管場所も確保しなければならないというのは現実的に難しいというユーザーも多いのでしょう。

▲日本独特のキャンピングカーとして、軽自動車ベースのキャンピングカーの出展も目立っていました

最近では軽トラックの荷台部分にキャビンスペースを載せた「軽トラキャンパー」(その気になれば自作も可能)がテレビで紹介されたり、バイクのキャンプツーリングを題材にしたテレビアニメに登場した事で注目されてたりもしています。

意外な需要からの日本のキャンピングカー人気

筆者の場合キャンプはボーイスカウトで散々大雨の中で野営をするという経験をしたので、キャンプよりのんびりホテルに…というクチなのですが、そもそも車中泊可能な場所も限られて(最近は道の駅でも車中泊を禁止しているケースもあるようです)長期休暇を取って長期旅行というのも難しい日本で、何故急にキャンピングカーが注目されるようになったのかはレジャーやアウトドアとは違う理由があるようです。

今年も、地震や台風、水害に加えて連日40℃近い猛暑が続くなど、日本各地で災害や異常気象に見舞われ、これからの時期は北国で豪雪の被害を耳にするのも想像に難くないと思いますが、あるキャンピングカー業者の営業の方の話では、ご自身が地震や水害に被災した、被災した親戚や知人の話を聞いて、キャンプをする趣味はないものの避難シェルター代わりにキャンピングカーを購入するというお客さんが増えているとのことです。

熊本地震では度重なる余震で、怖くて建物の中で寝ることが出来ず、避難所に身を寄せても夜は駐車場の自家用車の中で寝るという被災者が後を絶たなかったと聞いています。たしかにクルマであれば雨風がしのげるだけでなく、エアコンもありラジオも中にはDVD付きのテレビチューナーを搭載していたり、またシガーソケットでスマートフォンの充電もできるなど、ちょっとしたライフラインを備えたシェルターとして機能するのは自然災害に被災すれば真っ先に思いつく事でしょう。

しかし、セダンタイプのリクライニングシートではいわゆる「エコノミー症候群」になってしまうケースもあります。そこでシートがフルフラットになるだけでなく、家族の人数分のベッドスペースが確保でき、収納スペースやキッチンも備えたキャンピングカーに注目が集まっているのだそうです。

▲中には、バンコン型ながらシャワーまで装備している車両も

キャンピングカーであれば補助バッテリーを搭載し、走行充電システムやソーラーパネルを搭載することで、オーディオはもちろん、冷蔵庫、電子レンジ、空調を停車中でもある程度車内で使用する事も可能にできます。昔はよく、一度安全性の高いドイツ車や北欧車で事故に遭うともう怖くて国産車には乗れなくなるという話を聞いたものですが、一度、震災などで避難生活を経験すると「もう自家用車がキャンピングカーでないと安心できない」という人もいるのだそうです。

やはり気になる、汚水処理問題…

ところで、キャブコンやフルコンになると簡易キッチンだけでなく、トイレやシャワールームを備えているのですが、「一体汚水はどうやって処理しているのだろう?」と思いアメリカ製の大型のキャンピングカーを販売している業者の方の話を聞いてみると、通常は17Lのカセットタンクを装備し、オートキャンプ場であれば「ダンプステーション」という処理設備がありそこで処分するか、ある程度良識の範囲内でという話になりますが、公衆トイレに捨てるという方法を取るケースもあるようです。ちなみにその業者さんのキャンピングカーは150Lの汚水タンクがあり、直接ダンプステーションの装置に排水ホースを接続し、タンク内蔵の洗浄装置を作動させながらタンクの洗浄と排水を同時にする仕組みになっているそうです。全ての施設にあるとは限らないということですが、オートキャンプ場か大型のキャンピングカーを扱っている業者であれば、たいていダンプステーションがあるのだそうです。

今回、はじめて知った話で、通常車庫証明は自宅から半径2km以内に保管場所を確保しなければ取得できない事になっていますが、じつはキャンピングカーには例外処置があり、キャブコン・フルコンタイプやトレーラーハウスのように日常使用が現実的でないクルマもあり、8ナンバーのキャンピングカーに関しては一定の条件を満たしたうえで、キャンピングカーの保管を目的とした駐車場業者であれば、半径2km以上離れた場所に保管することも可能だそうで、そういう施設であればまずダンプステーションもあるとの事でした。

正直な話、キャンピングカーというのは自分の嗜好の範疇外だったため、取材するにしても、記事を書くにも、何をどこから見ればいいのかすらわからなかったのですが、(じつは今回この記事も、見てきたものに対して何をどう書いたらいいのか悩みながら書いてます)ある程度キャンピングカーの見方がわかってくると、疾らせる事、人に魅せる事が目的のクルマとは全く違う世界や常識があるものだというのを改めて実感しました。

[ライター・カメラ/鈴木修一郎]

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鈴木 修一郎

愛知県名古屋市在住。幼少期より自動車が好きで、物心着く前から関心の対象はニューモデルよりもクラシックカー。免許取得後念願の昭和44年型スバル360スーパーDX購入、その後昭和48年型トヨタセリカLB2000GTを購入し現在も所有、今気になるのは縦目以前のオールドメルセデス。普段、普通の会社員をしつつ、休日は購入から20年近くたったスバル360のDIYレストアに挑戦中。実車のほかカーモデルやスロットカーも嗜み、最近はフルスクラッチで市販キットでモデル化されていない車種も製作。プロフ画像は最近完成したタミヤ1/12Gr.5セリカLBターボのラジコンボディをベースに市販車仕様に改造し自分の愛車を再現した初期型セリカLB2000GT。いつかはドイツに移住し愛車のセリカLBでヒストリックナンバーを取得しアウトバーンを走るのが夢。

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