ドイツ各地から貴重なクルマが集う!Die Oldtimer Showイベントレポート

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6月3日(土)〜5日(月)、ベルリン郊外のErlebnispark Paarenで行われたクラシックカー・イベント、その名も「Die Oldtimer Show」をレポートします。ドイツでは聖霊降臨祭のためこの週末は3連休。前半2日間は天候に恵まれませんでしたが、3日目はようやくカラッとした晴天に恵まれて気温も上がり、多くの人々で賑わいました。

Erlebnispark Paarenは普段、犬の品評会やトラクター等の農業機械の展示会、乗馬イベントを行っているような野外展示場(子どもたちが遊べる動物園も併設)なのですが、この日は200台を超える多くのクラシックカーが集結。審査や品評会も特設ステージで行われていましたが、訪れた人々もオーナー自身も会場を回りながらゆったりと楽しむことに主眼を置かれていたように思います。こういったイベントでのビール、ソーセージ、搾りたてのフルーツジュース等、食の充実度もさすがドイツといった感じでした。ドイツ各地から個人のコレクターが自走して持ち込んだ数々のクラシックカー、その中でも特に程度が良かった、貴重なクルマたちを紹介します。


▲入場ゲート近くで出迎えてくれたのは、1939年製メルセデス・ベンツ170VカブリオレA(W136)。生産数は794台。1696cc水冷直列4気筒のエンジンは38馬力を発生、最高速度112キロまで引っ張ります。あまりのコンディションの良さに立ち尽くしていたら、オーナーから「美しいだろう?どんどん写真を撮ってね!」と声を掛けられました。リアからの眺めはまさに芸術品です


▲1930年製フォード・モデルA。クーペやロードスター等、様々なボディタイプが用意されていましたが、写真の個体は4ドアセダンモデルです。モデルTの後を継いで、432万台以上売り上げる大ヒット作になりました。スペアタイヤの後ろに積まれた革製のトランクまで、本当に美しい状態を維持しています


▲会場内にはパーツ、ジャンク品、モデルカー、書籍を扱う露店が数多く出店していました。中にはクルマにはあまり関係ない、女性用の服やアクセサリー、靴を扱うようなお店もありましたが……。こういったお店で掘り出し物を探すのも、楽しみの一つですね


▲筆者がいつか所有してみたいクルマの筆頭、ポルシェ356Aスピードスターはドイツでも大人気。写真を撮る人がひっきりなしに訪れていました。低いウインドスクリーンが印象的です。内装はカーペットの隅々までピカピカで、まるで新車のようなコンディション!


▲これまで紹介してきたクルマたちの中では、少し年月を感じさせる佇まいのルノー4CV。日本でも日野自動車が4CVのライセンス生産を行っていましたね。貼られた注釈を何気なく見ると、ドーフィン・ゴルディーニ・エンジン搭載の珍しい個体でした。845cc直列4気筒エンジンは36馬力を発生、4速MTに4輪ディスクブレーキを装備しています


▲1930年製BMW ディクシー DA4。BMWが第一次世界戦後に初めて生産した自動車のひとつで、オースチン7のライセンス生産権を引き継いで製造されていました。ロードスター、ツアラー、クーペ、そして写真のセダンが用意され、直列4気筒748.5cc、15馬力のエンジンで最高速度75キロまで引っ張りました。ワイヤーホイールの中まで磨き込まれています


▲1961年から1963年まで生産されていたBMW 3200Sです。クラシカルな曲線が特徴の優雅なボディの下におさまるのは3168ccV型8気筒エンジンで、出力は160馬力。4ドアセダンにも関わらず、最高速度190キロというスペックは当時の人々を驚かせました。ルーフのツートンカラーがとてもお洒落です


▲1955年製IFA F8カブリオレです。もともと第二次世界大戦以前にDKW F8として生産されていたクルマで、大戦後東ドイツとなるアウディのツヴィッカウ工場(後にVEBザクセンリンクとなり、トラバント等を生産)にて、1949年から1955年まで製造されました。700ccの2気筒2サイクルエンジンから20馬力を絞り出し、当時としては珍しい前輪駆動の小型車として知られています


▲1953年製ボルボPV444ES。当時としては先進的なモノコックボディ構造で、約20万台が生産されました。近年のボルボのイメージからかけ離れたスタイルですが、北欧家具のようなデザインが美しいです。フロントガラス上部のサンバイザーも可愛らしいですね


▲フィアット・スパイダー2000。先頃マツダロードスターをベースに復活した124スパイダーのご先祖ですね。現行モデルにはないクロムメッキのパーツや、コクピット右側に貼られたピニンファリーナのバッジが眩しい!


▲鮮やかなグリーンが目を惹く、シュコダ120GLS。1970年代の末期に生産された個体でしょうか。リアの控えめなスポイラーやサイドのシュコダ・ロゴもいい雰囲気です。いかにもフロントにエンジンが収まっているようなデザインですが、これでもリアエンジン車。一度運転してみたいです


▲お昼を過ぎても、快音を響かせながら次々とクラシックカーがやってきます


▲屋内のマーケットホールもあります。古いプレートやグッズがたくさん売られていました


▲マーケットホール内で一際輝いていた、極上コンディションの1960年製アルファ・ロメオ・ジュリエッタ・スパイダー。このクルマ、売りに出されていました。販売額は71,900ユーロ。仮に1ユーロ=125円で計算すると8,987,500円……!


▲1955年製シトロエン・トラクシオン・アヴァン11CV。シリーズ全体では1934年から1957年まで生産されていましたから、写真の個体はほぼ最後期のモデルと言えるでしょう。モノコック構造と前輪駆動を極めて早くから取り入れ、もともとフランス語で「前輪駆動」を意味する「Traction avant」がこのクルマを指す固有名詞になった、というエピソードはあまりにも有名ですね


▲見かけるとどうしても写真を撮ってしまう、BMWイセッタ。1960年製で、空冷単気筒4ストローク250ccエンジンを搭載した、もっともベーシックなタイプです。以前のカレントライフの記事にもありましたが、現地でもとにかく大人気!


▲思わず「なんじゃこりゃ!」と声を上げてしまったのが、この1959年製ヴェロレックス 16/350です。筆者は初めて実車を見ましたが、どうやらごく少数、日本にも生息しているとか……。チェコスロヴァキア製の二人乗り三輪車で、シリーズ全体で1950年から1973年の間に1万5千台以上が生産されました。写真の通り、溶接で組まれたスチールフレームに、幌のような外装のビニールを引っ掛けて留めてあります。写真の個体は、16馬力を発生する2ストローク空冷2気筒344ccエンジンを搭載、最高速度85キロと書いてありましたがそんなに出るのでしょうか……?


▲会場で日本車を見かけることはないかな……と諦めかけていたところに現れたのが、1968年製ホンダS800。外装、内装ともに素晴らしいコンディションで、オーナーの情熱をひしひしと感じました。日本から遠く離れたドイツでこれだけの状態を維持するのは並大抵のことではないでしょう

以上、会場の様子と貴重なクルマたちをレポートしてきました。紹介できたクルマはほんの一部ですが、何より写真に収めきれない、オーナーたちの深い愛情を少しでも伝えることができたでしょうか。会場に集まった人々が笑顔を絶やさずに、のんびりと過ごしていたことはとても印象に残っています。また、広い敷地にゆったりとクルマが並べられていて、混雑することなくじっくり見ることができ、時間が経つのがとても早く感じました。これから秋にかけては、毎週末と言って良いほど、各地でクラシックカーイベントが開催されます。この時期にもしドイツを訪れることがありましたら、ぜひ訪問地近くのイベントを調べて、足を運んでみてください。きっと、驚くようなクルマとの出会いがありますよ!

[ライター・画像/守屋健]

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守屋 健

鹿児島県出身。幼い頃、歯医者の待合室で偶然手に取った自動車図鑑、それに載っていた緑のポルシェ911ターボ(930型)に衝撃を受け、「将来必ずこのクルマに乗る」と決意するも、今日まで実現には至らず。1993年シーズンのDTMや1995年のル・マンでヨーロッパへの思いを募らせ、念願叶って現在はベルリンに居を構えるフリーランスのライター。自他共に認めるドイツ好きだが、何の因果か現在までの愛車はカングーやルーテシアといったフランス車ばかり。

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