ミニカーマニアが教える、資産価値を維持するミニカー保管マニュアル

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苦労して手に入れたミニカーも、その後の管理が悪くてはせっかくのお宝が台無し。ミニカー本体がダメージを受けたり、パッケージが劣化したりすると、資産価値が大きく下がってしまいます。そこで今回は、ミニカーを劣化から守り、いつまでも美しい状態で楽しめる方法について考えます。

経年劣化とどう向き合う?ミニカーの上手な保管マニュアル

値札シールはすぐに剥がす

まず、ミニカーのパッケージに値札シールが貼ってある場合は、ダメージを防ぐため、すぐに剥がすことが重要です。同様に外箱のフタをセロテープ止めしてあるような場合も、早めに剥がしておいたほうが安全です。特にパッケージにPP加工が施されている場合は、古くなってくると値札シールと一緒にパッケージ表面のフィルムも剥がれてしまうことがあります。パッケージが劣化する前に綺麗な状態にしておきましょう。

経年劣化とどう向き合う?ミニカーの上手な保管マニュアル

中古品などで古い値札シールが貼付されている場合は、ドライヤーで暖めたり、シール剥がし液などを使うなどして、丁寧に剥がすのがオススメ。無理に爪で剥がそうとすると、パッケージに余計な傷をつけてしまうことがあります。また、輪ゴムで箱などを束ねている場合は、輪ゴムを外すか状態をこまめにチェックすることが重要です。なぜなら、そのまま放置すると輪ゴムが溶けてパッケージにダメージを与えることがあるからです。

経年劣化とどう向き合う?ミニカーの上手な保管マニュアル

ミニカーのなかには、スパークのように製品全体をビニール袋で覆ったものがあります。ビニールに値札シールが直接貼付されていると、剥がすときにビニール袋がクシャクシャになってしまうことがあり、がっかりした経験のある人も少なくないはず。ミニカー専門店のなかには、パッケージに値札シールを貼らないようにするため、フィルムに値札シールを貼り、そのフィルムでパッケージ全体を包むよう工夫している例もあります。値札シールの悪影響を理解している専門店ならではのノウハウといえるでしょう。

ルース品はクリアケースに収納

フリーマーケットなどでは、箱がない状態のいわゆるルース品のミニカーを安く手に入れたりすることがあります。そのままの状態では傷をつけたり壊してしまう可能性があるので、ティッシュなどで包み、別売のクリアケースに入れて保管しておくと良いでしょう。

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クリアケースは、ミニカーのパッケージ保護としても有効です。パッケージの擦れや不意の破れなどを防ぐことができます。

難易度が高いブリスターパックの保管

ホットウィールやマジョレットなどの小スケールミニカーは、ブリスターパック形式で販売されています。ブリスターパックは台紙が折れたり反ってしまうことがあるため、綺麗な状態で保管するのはひと苦労です。また、メーカーによって台紙やケースの大きさが異なるため、箱入りのミニカーに比べて嵩張りやすく、段ボールなどにきっちり収納するのが難しい面もあります。

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未開封にこだわらないのであれば、ブリスターを破ってトミカ用のクリアケースに収めるのが、もっとも簡単でなおかつ場所も取りません。筆者は未開封にこだわるので、同じメーカーの製品を上下互い違いにした上で小箱に入れて保管しています。

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同じブリスターパックでも、1/24スケールのミニカーはサイズが大きいため、海外のオークションなどで購入した製品はブリスターが潰れている場合がよくあります。もちろん潰れていない状態が望ましいのですが、もともとブリスターを開けてディスプレイすることを前提にした製品のため、個人的にはミニカー自体に損傷がなければ良しとしています。
1/24スケールのブリスターパックは潰れやすいため、保管する場合は積み重ねないようにすることが重要です。どうしても積み重ねが必要な場合は、小さい段ボールに入れた上で積み重ねるようにした方が良いでしょう。

カートン箱は最良の保管アイテム

ミニカーの保管アイテムとして筆者が愛用しているのが、メーカー純正のカートン箱です。

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写真は1/43スケールのミニチャンプス製ミニカーが6個入るカートン箱。輸送用の保護箱のため、基本的にはショップに新製品が入荷した際に捨ててしまうものです。海外のショップなどではこの箱を使って通販の発送をすることがあるため、そういう機会に入手することができます。

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こちらはトミーテックのトミカリミテッドヴィンテージが12個入る純正カートン箱。ダンボールではないので保護効果はそれほど期待できないものの、12個の製品をきっちり収納できるため、保管のしやすさは抜群です。
ちなみにこのカートン箱は、都内のミニカー専門店が来店者へのサービスとして自由にお持ち帰りできるよう置いていたもの。普通ならゴミになってしまうようなものも、マニアにとっては貴重なお宝品。最近はネットでなんでも買える時代ですが、リアル店舗にはこのようなサービスもあるので、専門店巡りはやめられません。

ミニカーの保管に大敵な環境とは

ミニカーを保管する上で避けたい環境が、明るい場所と湿気です。直射日光を浴びるような場所にミニカーを置いておくのは論外として、明るい場所に置いておくことも環境的には良くありません。とはいえ、せっかく買ったミニカーなのだから、飾って楽しまないとつまらないのも事実。ケースから出して飾る場合には、研磨剤の入っていない模型用ワックスを塗り込んでおけば、表面の保護に加えて、ホコリがつきにくくなるなどのメリットがあります。その際、ミニカーが静電気を帯びているとホコリがたまりやすくなるため、タミヤが発売している静電気防止タイプのクリーニングブラシなどで表面を拭いてあげると効果的でしょう。

経年劣化とどう向き合う?ミニカーの上手な保管マニュアル

ミニカーの劣化を進行させるもうひとつの大敵が湿気です。湿気のある環境下でミニカーを保管していると、パッケージがしっとりしていることがあります。そんな状態で長年保管していると、塗装面が劣化したりメタルパーツが錆びる原因になります。

経年劣化とどう向き合う?ミニカーの上手な保管マニュアル

そこでクラシックカーオーナーには必携の湿気取りを、保管場所にもおくことをオススメします。またはミニカーを入れた段ボールのなかに、シリカゲルやカメラ用の乾燥剤を入れておくのも有効です。

ケース内でミニカーに付着しているアイテムにも注意

クリアケース内でドアやボンネットなどの可動パーツを固定しているバンドやシールなどにも注意が必要です。

経年劣化とどう向き合う?ミニカーの上手な保管マニュアル

写真のように開閉可能なドアを透明なバンドで固定している場合は、このままの状態で長期間保管すると、バンドがボディに貼り付いて塗装面にダメージを与える可能性があります。最近の製品はバンドに少量のオイルが塗られているためリスクは軽減していますが、早めに外しておくに越したことはありません。

経年劣化とどう向き合う?ミニカーの上手な保管マニュアル

写真はイタリアのRioが発売した1/43 メルセデス・ベンツ 770 K 1938 PULLMAN-LIMOUSINEの旧製品。取り外し可能なボンネットの固定用としてスポンジが使われています。後側にはもうひとつのスポンジがありますが、これはもともと車体下部に差し込まれていたものでした。
実は1年前にこのミニカーの撮影をした際、車体下部のスポンジが劣化していてベトベトした状態になり、車体にスポンジのカスが付着していました。そこでスポンジを車体後部に移して保管していたのですが、改めて確認するとご覧の状態に。劣化したスポンジにカビが生え、ケース内がカビ臭くなっていました。

経年劣化とどう向き合う?ミニカーの上手な保管マニュアル

スポンジに接していた箇所はこのような悲惨な状態。カスを慎重に取り除いてから、前述の模型用ワックスで綺麗に磨き上げておきました。

経年劣化とどう向き合う?ミニカーの上手な保管マニュアル

こちらも同じRioの製品ですが、台座にはタイヤの跡がくっきり残っています。これはミニカーが台座にきつく固定されていたため、ゴムと樹脂が科学反応を起こしてタイヤが溶けてしまったもの。このように固定方法によってはミニカーに大きなダメージを与えてしまうことがあります。

経年劣化とどう向き合う?ミニカーの上手な保管マニュアル

このような品質面での反省を踏まえ、後年つくられた製品では、写真のようにミニカー全体を保護材で囲うことで固定する方式に変わりました。これによりタイヤと台座が直接触れることがなくなり、大きな劣化はなくなりました。

タイヤが溶ける現象を防ぐには

前述のように、ミニカーが台座にきつく固定されるとゴム製のタイヤと樹脂の台座が化学反応を起こし、両者がくっついてしまうことがあります。

経年劣化とどう向き合う?ミニカーの上手な保管マニュアル

このミニカーの場合は、台座の塗装が溶けてタイヤとくっついてしまっています。この現象を防ぐには、タイヤを台座から浮かせて固定するしかありません。いわばミニカーをジャッキアップした状態にするのです。具体的には、台座とミニカーの間にワッシャーを入れることでかさ上げし、ミニカーを浮かせた状態にします。その際、ネジの長さが足りなくなる場合があるため、ネジも合わせて交換します。

経年劣化とどう向き合う?ミニカーの上手な保管マニュアル

こちらは’80年代につくられた旧ヴィテス製品。タイヤが台座から大きく浮いているためタイヤが溶ける心配はありませんが、あまりにも浮きすぎていると違和感を感じるのも事実。タイヤが台座にギリギリ触れない高さが理想的です。

このようにミニカーの保管にはさまざまなアイデアがあります。お気に入りのミニカーをいつまでも良い状態で楽しめるよう、いろいろな工夫をしたいものです。

[ライター・画像/北沢剛司]

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北沢 剛司北沢 剛司

’70年代のいわゆる「スーパーカーブーム」の洗礼を受け、以来、クルマの世界にどっぷり浸かって大人になってしまった自動車ライター。ニューモデルを見るため20年以上ジュネーブ・モーターショーに通う一方、所有したクルマは’80〜’90年代のネオクラシックカーばかり。さらにミニカーやカタログなどの自動車趣味からモータースポーツまで、興味の対象は幅広い。自動車専門誌や一般誌での執筆をはじめ、輸入車関係の仕事などを幅広く手がけている。

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