将来クルマ趣味を思っきり楽しむなら「反・断捨離」派コレクターになろう

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年明け気分もあっという間に過ぎ去ってしまいましたが、読者の皆様は年末年始をどのように過ごされましたか?

筆者はこの正月に、昔収集した懐かしいクルマ関係グッズを掘り返して過ごしていました。幸か不幸か断捨離とは真逆なライフスタイルを送っている私にとって、以前購入したはずのアイテムが必要なときに見つからないことは日常茶飯事。その捜索時間を考えると、人生の貴重な時間をいかに浪費しているかがよく分かります。しかし、どんなに探しても見つからないものがある一方で、買った記憶さえないアイテムを突然見つけて、新鮮な感動に出会うことも少なくありません。

反・断捨離のススメとは?

人生をより快適で豊かに過ごしたい多くの方にとって、定期的な断捨離は非常に効果があることでしょう。筆者も、モノに縛られる人生なんてナンセンスだとアタマでは理解しています。しかし、趣味の世界において、理屈はまったく意味をなしません。常人では到底理解不能な世界がそこには存在するのです。

コレクター 断捨離

多くの人がとうの昔に捨ててしまったアイテムが、いつしかお宝に変身したりするのが趣味の世界。そう考えると、将来に向けたクルマ趣味の楽しみを断捨離によって捨ててしまうのはもったいないともいえます。少なくともコレクターズアイテムについては、捨てる前にネットオークションなどで別の愛好家に託した方が良いでしょう。過去のモノばかりを振り返って「昔は良かった」と嘆くのは未来志向ではありませんが、過去のモノから新たなインスピレーションを受ける場合もあります。「歴史は繰り返す」、「温故知新」という名言があるように、人によっては断捨離をしないことによって得られるメリットもあるのです。読者の皆様はどちらのタイプに属していますか?

帰省時にはお宝アイテムを発掘せよ!

例えば実家にコレクションを保管しているコレクターの場合、帰省時は自分のコレクションに再会できる貴重な機会となります。過去に買ったものを掘り返しているだけなので当然お金もかかりませんし、ある意味、持続可能性の高い趣味活動ともいえます。筆者の場合、三が日は発掘作業に没頭してしまい、寝正月とは無縁の日々を過ごしました。

コレクター 断捨離

今回の発掘作業の中で最初に掘り当てたのが、写真のミニカーたちです。

これはソビエト時代の車両を1/43スケールで再現した製品で、いずれもソビエト製。パッケージには“MADE IN USSR”と記載されています。車両は、一番上の黒いモデルがボルガで、左がチャイカ RA 3.13のリムジンとオープンモデル、右上がZIL-115のオープンモデルで、右下がチャイカ RA 3.14です。旧い設計ながら一部の製品では4枚のドアが開閉するなど、なかなかの力作。日本でも一時期黒のボデイカラーのリムジンが流通していました。ちなみに黒色のボルガ以外の製品は日本で発売されなかったバリエーションモデルで、いずれも海外で見つけたものです。

このうちZIL-115のオープンモデルは、シャシーが経年変化で反ってしまいました。そこで以前、手で元に戻そうと力を加えたところ、真っ二つに折れてしまったのです。仕方ないので買い直そうとしましたがなかなか発見できず、結局2台目を探すのに10年以上かかってしまいました。

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これはドイツのヘルパ製ミニカー。上は1/87スケールのメルセデス・ベンツ AtegoのMB純正部品配送トラック、下は1/43スケールのメルセデス・ベンツAクラスで “Service 24h” サービスカーを再現したものです。どちらも当時のCIを忠実に再現しているのが印象的です。

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このメルセデスS123のミニカーは、ドイツで行われた絶版ミニカーのフリーマーケットで購入したもの。エストニア製で素材はプラスチック。スケールは1/20程度でボリュームがあります。非常にシンプルなつくりにもかかわらず、実車の特徴をよくとらえているのが特長。柔軟性のある樹脂製パーツにより、壊れそうな箇所がないのも魅力的です。

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フランスのマジョレットがつくる3インチミニカーは、トミカが生まれる前の1960年代に誕生した老舗商品。日本ではカバヤ食品が総代理店となっているため、スーパーのお菓子売り場などで菓子付きミニカーとして販売されています。そのため筆者は、スーパーに行くと必ずマジョレット製ミニカーをチェックし、好みの車種をピン買いしています。このようなスーパーにおけるミニカーマニアのマジョレット買いを、仲間内では『マジョ狩り』と呼んでいます。

今回発掘した写真の菓子付きミニカーは、W124のメルセデスをベースにしたストレッチリムジン。4種類のミニカーはいずれも未開封で、当然ながら付属するチョコレートも当時のまま。ふと気になって賞味期限を確認したところ、最も旧いものは2001年、一番新しいものでも2004年に賞味期限切れになっていました。今後も開封する予定はないので、これらのカバヤチョコレートは、数年後には20年以上にわたって熟成を重ねたヴィンテージ物になることでしょう。

一生忘れられない思い出を残してくれたアイテムも…

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もちろん、スーパーカーグッズもありました。カードや消しゴムとともに発見されたのが、スーパーカーブーム当時につくられたミニカーたち。写真はダイヤペット製のランボルギーニ・カウンタックと、サクラ製のカウンタックおよびマセラティ・メラク SS、それにトミカダンディのフォード ムスタングⅡマッハⅠです。

当時は箱の大きさに合わせてスケールを合わせるメーカーが多かったのですが、サクラはスケールを国際基準の1/43に統一。アクションの豊富さも特徴的でした。当時このミニカーを買ってもらったとき、トミカとは別物のクオリティの高さに深く感激したことを今でも鮮明に覚えています。

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これは今から15年くらい前にドン・キホーテで見つけて衝動買いした、1/12スケール相当の大きなおもちゃです。思わず衝動買いしてしまった理由はただひとつ、フォード・シエラ RS 500ベースの警視庁パトロールカーという、フィクションにしてはあまりにもマニアックすぎる車種選定に感動したため。シエラ RSコスワースならまだしも、フロントバンパーとリアスポイラーの形状は、Gr.Aエボリューションモデルのシエラ RS 500そのもの。パトライトの点滅やサイレン音が鳴るのは良いとして、なぜフォード・シエラをベースにしたのでしょうか?私の中では、いまだに謎めいた存在であり続けています。

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これは1980年代につくられたドイツのカレラ製スロットカーセット。ドイツのフリーマーケットで見つけて、手荷物として持ち帰ってきたものです。パッケージがスーツケースより大きいため購入をためらっていたところ、「15ユーロでどう?」と言われ、その安さに思わず買ってしまいました。しかし、あまりにも大きすぎたため空港での荷造りに時間がかかり、なんと予定していた乗継便に乗り遅れてしまいました。幸い次の乗継便のチケットを買い直して日本便にはギリギリ間に合いましたが、大いに肝を冷やしました。15ユーロの買い物のために300ユーロのチケット代を余計に支払うという、一生忘れられない思い出を残してくれたアイテムです。

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ラジコン製品は、未組立のキットに加えて、イベント限定で販売されたスペアボディがありました。写真手前はタミヤのランチア・ラリーで、奥がメルセデス・ベンツ 190 E 2.5-16 エボリューションIIです。どちらも今となっては入手困難なアイテムのため、今後もこのまま眠り続けることになるのでしょうか。

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プラモデルはダンボールの中に押し込まれていました。手付かずのキットなら良いのですが、改造途中のまま放置されたキットは売ることもできないため、老後の楽しみとしてそのまま保管することになりそうです。つくらなければならないキットがあまりにも多すぎて、老後をゆったり過ごすのは難しい状況です。

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これらのプラモデルパーツは、毎年7月下旬に東京・池袋の東武百貨店で開催されている『タミヤモデラーズギャラリー』のジャンク市で購入したもの。近年は1台分のパーツをセットした状態で販売していますが、昔は1台分のパーツをひとつひとつ探し出していたため、みんな必死でジャンク品のカゴを漁っていました。しかし、購入から20年以上経つのに、いまだに組み立てられないまま残っている状態。もはや名実ともにジャンク品となっています。

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メルセデス・ベンツ純正部品として販売されたこれらの缶スプレーは、今から20年以上前にヤナセなどで購入したもの。メタリックカラーの缶スプレーは、塗料と上塗り用クリアーの2本セットで販売されていました。

当時タミヤのプラモデルとして発売されていた1/24 メルセデス・ベンツ 600 SECをつくる際、グリーンメタのボディカラー『マラカイト』を完全再現すべく、実車のタッチアップ用缶スプレーで塗装しようと考えたのです。さらに『マラカイト』だけでなく、『パールブルー』『ベリル』『クリスタルグリーン』など当時のボディカラーをプラモデルで再現すべく、10色以上の缶スプレーを購入。サッコプレートの2トーンカラーを再現するためには上下2色分のカラーが必要だったので、結構な投資額でした。

肝心のプラモデルは、先に下側のサッコプレートを塗装してからマスキングし、上半分を塗装しました。しかし、プライマーを下塗りしていなかったため、マスキングテープを剥がす際に塗料も一緒に剥がれてしまったのです。そこで心が折れてしまい、現在に至るまで塩漬けの状態が続いています。

レトロゲーム機や愛車の形見も発掘

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レトロゲーム機も発掘しました。写真はセガが1988年に発売した『メガドライブ』。ファミコンを上回るスペックの持ち主で、アーケードゲームの移植再現度は他を圧倒するものでした。筆者は学生時代にセガの体感ゲーム『アウトラン』にハマっていて、学校帰りにゲーセンに立ち寄って『アウトラン』を走り込むという廃人ぶりでした。

『メガドライブ』には、1980年代から1990年代にかけてアーケードゲームを席巻した名作が多数移植されたため、夢中になってプレイしたものです。試しに動作確認してみると、ほとんど30年前のゲーム機にもかかわらず、普通にプレイすることができました。往年の興奮が蘇るレトロゲームは、今改めてプレイすると新鮮な感動があります。

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クルマのカタログもいろいろ発見しました。写真はアルファロメオの日本版カタログです。大沢商会時代のスパイダー・ヴェローチェから、アルファロメオジャパン時代のアルファ75およびアルファ164、そして最終型のスパイダーまで、ネオクラシックの魅力的なモデルたちの思い出が蘇ります。

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こちらはフランス製ミッドシップスポーツカーとして知られたヴェンチュリ社のカタログ。ほとんど記憶から消えかけていましたが、当時はGTレースにも参戦していて、マクラーレンF1やフェラーリF40、ブガッティ EB 110Sなどとともに鈴鹿1000kmにも出場していました。当時、アトランティック商事が輸入していたため、日本にも少数が上陸しています。カタログを眺めているうちに、このクルマに乗って『フレンチブルーミーティング』に参加する妄想をしてしまいました。

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筆者はその昔、マセラティ・ビトゥルボESに乗っていました。しかし、タービンブローによって修理費が高額になることが分かり、その代替として中古のシトロエンXMを真剣に購入しようとしていた時期がありました。そんなこともあり、日本版と海外版のカタログ、さらに日本語版の取説などが見つかりました。ちなみに当時狙っていたのは前期型。しかもセルフセンタリング機能付きの左ハンドル車で、試乗までして買う気満々でした。

しかし、クルマを預けた主治医がビトゥルボのエンジンからターボを取り外すという荒療治を行い、わずか数万円の修理代で乗り続けることができたため、シトロエンXMへの道は未遂に終わりました。当時シトロエンXMに乗っていたら、その後どんな道を辿ったのでしょうか?でも、今乗っているクルマがシトロエンBX 4TCなので、結局同じ道に行き着いたのかもしれませんね。

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前述のマセラティ・ビトゥルボESの形見がこのエンブレム類です。タービン取り外しによって延命されたビトゥルボは、その後トラブル知らずで走り続けました。しかし、新宿駅前の甲州街道を走行中に突然息絶えてしまい、二度と息を吹き返すことはありませんでした。エンジンブローで廃車となったビトゥルボからこれらの部品を取り外したときの寂しさは、今でも忘れることができません。ダッシュボードの時計とウッド製シフトノブも保管していますが、こういうときに限って見つからないものです。

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1983年から1986年にかけて行われていたGr.B時代のWRC。当時最強のメカニズムを搭載していたモンスターマシンの迫力ある走りに、筆者は当時心酔していました。昔のモータースポーツ誌を読み返すと、当時の熱狂ぶりが思い出されます。

自動車専門誌などの雑誌類は引っ越しなどで処分されがちですが、今読み返すと新たな発見があってなかなか面白いものです。

マニアにとっては『モノに思い出』の方がしっくりくる

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数ある発掘作業のなかでもっとも面白く、なおかつ苦笑してしまうのが、当時撮影した写真類です。レースやモーターショーを見に行ったはずなのに、なぜかクルマの写真はほとんどなく、大半がレースクイーンやコンパニオンの写真だったりすることは珍しくありません。それらの写真は自分の女性の好みが色濃く反映されているだけに、改めて眺めるとなんともいえない気恥ずかしさがあります。特に妻子がいる場合は、妻や子供たちに変態扱いされないよう、こっそり発掘した方が良さそうです。

このように雑多なクルマ関係グッズが発見された今回の発掘作業。お宝にはほど遠いアイテムばかりでしたが、ひとつひとつのモノに思い出があり、しばし楽しい時を過ごすことができました。昔、某ミニバンのCMに『モノより思い出』というキャッチコピーがありましたが、マニアにとっては『モノに思い出』の方がしっくりくるのではないでしょうか。こだわりの買い物には、かけがえのない思い出が付いてくるのです。

読者の方々も、GWやお盆など次回帰省したときの楽しみとして、懐かしのグッズを発掘してみてはいかがですか?

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北沢 剛司

’70年代のいわゆる「スーパーカーブーム」の洗礼を受け、以来、クルマの世界にどっぷり浸かって大人になってしまった自動車ライター。ニューモデルを見るため20年以上ジュネーブ・モーターショーに通う一方、所有したクルマは’80〜’90年代のネオクラシックカーばかり。さらにミニカーやカタログなどの自動車趣味からモータースポーツまで、興味の対象は幅広い。自動車専門誌や一般誌での執筆をはじめ、輸入車関係の仕事などを幅広く手がけている。

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