定期的なコレクション整理は気分転換に最適。 お宝発掘はお金のかからないエコな趣味活動だ!

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昔からクルマが好きでたまらないというエンスーな方々のなかには、若い頃にいろいろなクルマ関係グッズを集めた経験のある人は少なくないでしょう。筆者も小学生時代にスーパーカーブームを経験しているため、その頃から集めたクルマグッズが今も残っています。それらは捨てられることも整理されることもなく、ずっと段ボールの中に眠った状態。昭和時代のグッズがまったく整理されないまま、平成の終わりを迎えてしまいます。時代の節目を迎えてそんな危機感を感じ、まずは段ボールの中を確認してみることにしました。

細く長く楽しめるエコな趣味活動とは?

ひとくちにクルマ関係グッズといっても、その内容はさまざまです。筆者の場合、カタログと書籍類、ミニカー、プラモデルが一大勢力となっていて、それぞれ分散して保管している状態。定期的なコレクション整理をするにも、どこから手をつけていいのかわからないのが実情です。そこで第一歩を踏み出すべく、まずは自宅と実家に保管してあるカタログ類の箱を中心に開封してみました。

定期的なコレクション整理は気分転換に最適。 お宝発掘はお金のかからないエコな趣味活動だ!

▲スーパーカーブーム時代のアイテムをいまだに保管している人は少なくないのではないでしょうか。筆者の場合、カード類と消しゴム類が現存しています。左上のプレゼント応募ハガキは、模型メーカーの東京マルイが当時発売していたプラモデルに入っていたもの。ハガキには「裏面にプラモデルを含む当社製品に対してのご批判をお寄せ下さい。」と書かれています。「ご意見・ご要望」ではなく「ご批判」と記載されているので、とりあえずディスらないといけなかったのでしょうか。ちなみに右下の写真は、スーパーカーショーを見に行った時の筆者。微妙な表情で視線を外しているのは、この直前に父親に叱られたため。原因はまったく覚えていないのですが、不機嫌そうな当時の思い出を40年以上にわたって苦笑しながら見る羽目になりました。

そのようなアイテムたちを定期的に発掘することは一見無駄に思えますが、思わぬメリットもあります。

まず、発掘したアイテムが今の自分にとって価値があるかどうかを判断することができます。価値があると思うならとっておけばいいし、価値がないと思えば処分することで身の回りをスッキリできます。

特に小さいお子さまがいる家庭などは、新たにモノを買ったり、クルマのイベントに出かけたりするのは、金銭的にも時間的にも難しい場合があったりします。しかし、既存のコレクション整理にはお金もかからず、ちょっとした時間の合間に行うこともできます。

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▲昔、レース系のステッカーやワッペンなどが欲しいときは、通信販売を利用していました。なかでもよくお世話になっていたのが「岩下レーシング」さん。乗り物からアイドルまでポスターの種類が豊富で、少年ジャンプなどの広告を見て「次は何を注文しようか」とワクワクしていたことを思い出します。残念ながらお店は閉店してしまったとのことですが、’80年代にクルマ好きだった人にとっては、忘れられない存在でしょう。

結果的に「処分するものが何もない」という場合でも大丈夫。懐かしい品々に触れることで癒しにつながったり、思わぬ発見に驚いたりすることがあります。特にクルマのカタログなどは、当時の流行とかメーカーの期待感の高さなどが感じられて、新鮮な発見があることも。ときにはそんな視点で自動車文化の歴史を振り返るのも面白いかもしれません。

少年時代の思い出が蘇るカタログ

今回発掘したアイテムのなかには、もちろんクルマのカタログがいくつもありました。なかでも昔から欲しいと思っていて数年前に手に入れたのが、三菱の最高級車として知られるデボネアのカタログです。

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左側と右上が初代のデボネア エグゼクティブSEで、右手前が2代目のデボネアVのカタログです。初代モデルのカタログは、中学生時代に自転車で地元のディーラーなどをまわったものの、モデル末期ということもあって入手できずにいたものでした。それから30年あまりが経過し、たまたまオークションで見かけたものを購入。少年時代の願いがようやく叶った瞬間でした。

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デボネア エグゼクティブSEのカタログの中身はこんな感じ。1964年から1986年まで20年以上にわたって生産されたデボネアは、重厚感のあるスタイリングが最大の魅力。5ナンバー枠内とは思えないような堂々たる佇まいに惹かれました。

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後継となったデボネアVのイメージリーダーとして華々しく登場したのが、今や伝説の存在となったデボネアV 3000 ロイヤル AMG。ダイムラー・グループ入りする前のAMGと三菱自動車がコラボした奇跡のモデルです。

筆者はデビュー当初からその重戦車的なスタイリングに注目していましたが、高価な価格設定と個性的すぎるスタイリングで実車を見る機会はなかなかありませんでした。そんなある日、学校帰りに近所の郵便局で実車を初めて見たのですが、そのときの感動と衝撃はいまだに忘れられません。家に帰ることも忘れて舐め回すように観察したことを覚えています。このカタログを見ると、そんな学生時代の思い出が鮮やかに蘇ります。

SLR マクラーレンのオーナー向け豪華本とは?

メーカーが威信をかけて開発したフラッグシップモデルの関連アイテムには、それ相応のクオリティを備えたものが用意されます。例えばカタログの場合、一般配布用として数ページ程度の簡易カタログを用意。商談をした見込み客にはハードカバーの分厚い本カタログを用意するといった具合です。さらにオーナーには別の豪華本を配布する例もあります。

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その例として紹介するのが、メルセデス・ベンツ SLR マクラーレン。ダイムラーとマクラーレンの共同開発により誕生したこのモデルは、マクラーレンが製作したカーボンファイバー製モノコックに、AMGが開発した5.5リッターV8スーパーチャージャー付きエンジンをフロントミッドシップに搭載したスーパースポーツモデル。2004年から2009年にかけて、5種類のモデルが生産されました。

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そんなSLR マクラーレンの関連アイテムとして、[Mercedes-Benz SLR McLaren the Owners Edition] という豪華本が存在します。この本は、その名の通りSLR マクラーレンのオーナー向けにつくられたもので、実車と一緒に搭載される付属品のひとつでした。実際にダイムラーのディーター・ツェッチェ CEOのサイン入り証明書を同梱した本を見たことがあります。

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ハードカバーの装丁となるこの本は、31×24.5cmという大判サイズ。英語版とドイツ語版の2種類があり、ページ数は177ページにも及びます。前述の通り、本来であればSLR マクラーレンをオーダーしたオーナーしか持つことのできない貴重なアイテムですが、筆者はこれをドイツ本国で運営するメルセデス・ベンツ クラシックストアで入手しました。売り出された時期は、SLR マクラーレンが終了して、SLS AMGが発売された後。おそらく、SLR マクラーレンに搭載するため用意していた予備の在庫を処分するため、一般に放出されたものと思われます。

自動車メーカーのオフィシャルオンラインショップには、貴重なアイテムがひっそり販売されることがあります。アウディでもかつて、1/87ミニカーとUSBメモリーをセットした、報道関係者向けのプレスキットをミュージアムショップで発売していました。タイミングが合えば、このような基本的に表に出ることのないアイテムが入手できることがあるので、オフィシャルのオンラインショップは侮れない存在です。

ディーラー小物も貴重なコレクション

オーナー向けに配布されたプレゼントやディーラーで使っていた什器なども、立派なコレクションになります。特に店舗用の什器などは基本的に外部に放出されることが少ないため、マニアにとってはたまらない逸品といえます。

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こちらは、かつてマツダのディーラーだったユーノスが製作したネームプレート。セールスやサービススタッフのデスクに置いてあるネームプレートのデザインをそのまま活かし、成約者向けのプレゼントとして用意したものと思われます。シトロエンのマークがあるので、ユーノス店でシトロエンを新車購入したユーザーの名前を中央に印刷してプレゼントしていたのでしょうか。マニア心をくすぐるユーノスらしいユニークなアイテムです。

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こちらはメルセデス・ベンツの販売店で使用していたと思われる、店舗向けのディスプレイ用品。写真のメルセデス・ベンツ Aクラスは1/87スケールのヘルパ製ミニカーで、卓上にさりげなく置けるサイズ感が絶妙です。

これを初めて見たのは、メルセデス・ベンツ日本が開催した試乗会の待合室。各テーブルにこのディスプレイ用品が置かれていて、喉から手が出るくらい欲しかった記憶があります。

もちろん非売品のためゲットできなかったのですが、次に再会したのはドイツでした。取材のためフランクフルト・モーターショーに行った際、期間中の週末に開催されるホビー系フリーマーケットの”Automania”で見つけたのです。しかもこの品は無地の白箱と透明の塩ビ板を使った簡素なケースに収められていて、その素っ気なさがいかにも業務用らしい雰囲気を醸し出していました。もちろん即買いしたのはいうまでもありません。さらに2年後に再訪した際には、初代SLKを使った同様のアイテムも発見。こちらも日本にお持ち帰りしました。

こうして今回掘り出したアイテムは、どれも思い出深いものばかり。結局、処分するものはなく、場所を右から左に移して終了となりました。結果的にはまったく整理にならなかったものの、久しぶりに思い出の品に触れることで、気分がリフレッシュされたのは事実。趣味活動のマンネリ化を防ぎ、楽しみをずっと持続させるためにも、コレクションの中身を定期的に確認することをお勧めします。

[ライター・画像/北沢剛司]

北沢 剛司

’70年代のいわゆる「スーパーカーブーム」の洗礼を受け、以来、クルマの世界にどっぷり浸かって大人になってしまった自動車ライター。ニューモデルを見るため20年以上ジュネーブ・モーターショーに通う一方、所有したクルマは’80〜’90年代のネオクラシックカーばかり。さらにミニカーやカタログなどの自動車趣味からモータースポーツまで、興味の対象は幅広い。自動車専門誌や一般誌での執筆をはじめ、輸入車関係の仕事などを幅広く手がけている。

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