ドイツと日本では似て非なる?10台の未来の名車候補たち

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憧れの車を手に入れる。最新モデルもいいけれど、絶版となっているモデルを手にいれるもの「アリ」ではないでしょうか。まだ「古い」わけでもなく、錆のない光沢のあるボディ。現代でも通用しそうなスペックでありながら低価格。今買っておけば将来的にはさらにレア度も上がる…かも?今回は、これから名車という存在になる可能性を持つ10車をご紹介いたします。

1.ポルシェ911(996)

ポルシェ911の5代目モデルとなる996。911は約30年以上にわたって改良を繰り返してきましたが、この代でエンジンからボディまでフルモデルチェンジ。涙目型ミラーヘッドライトをはじめ、コスト削減のためにボクスターと同じパーツを使っている理由から共通点が多いのが特徴です。6気筒エンジンと6速MTトランスミッション、そしてポルシェ911シリーズで初の水冷式エンジンを採用している技術面が、当時のセールスポイントでした。これまでの空冷式から水冷式にチェンジしたことによって低価格化を実現。パーツ代替品も手に入れやすいですが、高価であるのと、修理は一部特別な個所があるので、維持費には、ある程度コストが掛かります。情熱的なフォルムに包まれたカブリオレは他の車と差をつけたいなら是非おすすめです。現在の価格はおおよそ18000ユーロからです。

2.メルセデス500E/E500

メルセデス・ベンツから1991年から1995年にかけて製造販売されたミディアムクラスセダン、W124モデルのスポーティバージョンです。1993年7月から生産された後期モデルは「E500」と呼ばれ、それ以前の前期モデルは「500E」と言われています。メルセデスが、当時業績不振であったポルシェに製造依頼をしたため、ドイツ大手が共同して製造したこのモデルは日本では「ポルシェが造ったベンツ」として高評価を受けています。生産台数はそれほど多くなく、アメリカやドイツ自国ではあまり売れず、総生産のうち3分の1が日本へ輸出されたものでした。パーツ代替品はメルセデスのものが多いので、多くのパーツは今でも手に入れることが可能です。性能も優れていますが、メンテナンスはかなりコストがかかってしまうようです。本体価格は10000ユーロからとなります。

3.オペルGT

スピードスターの後続として「伝説が帰ってきた」のキャッチコピーとともに、欧州の自動車市場に登場し、2007年から2009年までのわずか2年で7519台製造されたオペルのロードスター。モーターが前部にあり、駆動部が後部に設置されているカッパ・プラットフォームが特徴です。アメリカのゼネラルモーターズが製造していたポンティアック・ソルスティスのバックエンジニアリングをしていたオペルGTは、新しいスポーツカー時代の希望を担っていた存在でもありました。今までのロードスターの機能をすべて兼ね備えたオペルGTは、FRかつ4気筒エンジンに、ダブル・ウィッシュボーン式サスペンションを採用しています。胸躍るような魅惑のボディも注目です。中古車だと10000ユーロから購入できますが、新車の状態となると32400ユーロからになります。力強く爽やかに走るGTは今でもスポーツカーファンを魅了しています。

4.ロールス・ロイス シルバーセラフ

1998年から2002年まで販売され、リムジンなど多様な派生車を生んだシルバーセラフ。ロールス・ロイスらしいエレガントでスタイリッシュなフォルムは、あまり自身を主張しないデザインが実に魅力的です。この車に使用された現代的な技術は、BMWからの影響を強く受けています。2002年にフォルクスワーゲン社の傘下に入り、わずか5年弱で製造・販売中止となってしまったシルバーセラフの後続車として、2003年にファントムが発売。ここで初めてV12気筒エンジンが採用されました。ファントムに比べてシルバーセラフは過小評価されがちですが、実車は魅力的であることに異論はないでしょう。価格は、他車と比べると高額で50000ユーロからとなりますが、控えめのシックなデザインは、ロールス・ロイスの伝統を色濃く表現している最後のモデルといっても過言ではありません。

5.BMW Z8

今や、200000ユーロ以下でBMW Z8を購入するのはまず不可能となりました。新車販売時の価格122700ユーロをはるかに超え、今後さらに上昇するのは確実なので、買うのなら今がチャンスです!Z8は2000年から2003年まで販売され、BMW850 CSiとはまた違ったBMWのノウハウが詰まっており、人気を呼んだZ8は、1950年代に生産されていたBMW507をモチーフにしてデザインされました。400馬力のV8気筒エンジンは、BMW M5(E39)型のものを採用し、走りも抜群。6速MTとFRの組み合わせは、私たちに走る喜びを与えてくれることでしょう。

6.アウディTT(8N)

TTシリーズはアウディ社が販売しているスポーツカーモデルで、クーペとロードスターが発売されています。イギリスのレースイベント「ツーリスト・トロフィー」の頭文字を取ったTTのレースモデルをほぼそのまま市販化したのが、初代のTTであり、1998年から2006年まで生産されました。当時、最高と評されたゴルフ4型プラットフォームを採用し、魅力的な流線型のボディは実に魅力的です。1,8Lの4気筒ターボエンジンを搭載していますが、物足りない方には3.2LのVR6型エンジンを備えたクワトロSラインシリーズがおすすめです。力強いエンジンによる走りも魅力的です。現在の購入価格は3500ユーロからとなります。

7.フェラーリ550マラネロ

1996年から5年間かけて販売されていたクーペタイプのグランツーリスモ。現在の販売価格は50000ユーロからとなっています。456GTでも採用されたチューニングした5.5L V12エンジンに関しては、2段階可変のバリアブルジオメトリー・インテークと可変制圧エキゾーストなどの新技術や、F1やF50から譲り受けたアルミ構造ピストンとチタンコンロッドなど、当時としては最高スペックを兼ね備えています。走りに関しては、フェラーリから放たれた1台ですし、クルマ好きの期待を裏切りません。野生動物のような唸りと、低く響くフロントからのエンジン音は男心をくすぐるものではないでしょうか。

8.メルセデス・ベンツCL600(CN140)

クーペタイプの高級車として展開しているCLシリーズの初代がCN140であり、1996年から2年間製造販売されていました。6リッターV12気筒エンジンを搭載したクーペは、力強い走りながらもスムーズな走りが魅力です。古いモデルといえど、394馬力の走りは、現代においても遜色のないレベルです。今や、ただの中古車ではなくメルセデス マニアに愛される存在にまでになり、人気上昇中です。メルセデスを代表するデザイナー、ブルーノ・サッコ氏のデザインは癖がなく、長く愛されるようなエレガントさを兼ね備えています。現在はさらに評価が上がっており、手元にあるオーナー氏にとっては、このモデルはのちに大きな財産になるでしょう。現在は5000ユーロから購入することができるので、今回ご紹介する車の中でも一番の買いと言えるでしょう。

9.マセラティ クワトロポルテV

イタリアのマセラティが生産するクワトロポルテ。初代モデルは1963年に登場し、2013年から販売されている6代目が現行車となります。おすすめしたいのは、2003年から2012年まで販売されていた、5代目のクワトロポルテ。大きいボディながらもスレンダーで美しいフォルムと長いホイールベース。究極のイタリアンデザインを作り出したといわれるピ二ンファリーナが久しぶりに手掛けたもので、「車輪の上の彫刻」と言われるまでデザインに惚れこまれています。エンジンは4.2L、400馬力のV型8気筒DOHC32バルブ。トランスアクスル駆動とのハーモニーサウンドは、クラシックな車の美しさを音色から感じることができるでしょう。走行能力の高さや繊細でラグジュアリーな内装と確かな技術が評価を上げ、今でもこよなく愛されています。現在の価格は15000ユーロからとなります。

10.ポルシェ ボクスター(986)

最後にご紹介するのは、1996年に発売された初代ポルシェ ボクスター。50年代にデビューしたレーシングカーのスパイダーからインスピレーションを受け製造されたボクスターは、この上ない走る喜びを感じることができる、スポーツカーらしいスポーツカーです。6気筒水平対向エンジンをミッドシップに搭載し、足回りもフロント・リアサスペンションともにマクファーソンストラットを採用しています。低重心のエンジンと、ボディ下部は完全なフラット状態を作り上げており、最高のハンドリングを誇るとの評価を得ています。986型のボクスターは中古車で9500ユーロから販売されており、故障も少なく長く走れるモデルと言えるでしょう。

以上、今買っておくべき名車候補10車をご紹介いたしました。これらは今後もさらに評価が上がり価格も高騰するため、この先、名車の仲間入りするはずであるモデルたちに投資しておくのも良いかもしれません。それぞれの長所・短所がありますが、この点を理解した上で自分のカーライフに合う理想の車との巡り合わせを探す楽しみがありそうです。

出典・参照元:http://www.auto-motor-und-sport.de/

[ライター/NAO]

NAO

NAO

在独6年目のライター。Current Europe GmbH (ドイツ現地法人)所属。ドレスデン工科大学修士課程を修了し、現在はケルペン在住。2012年よりドイツワイン店に勤務し、日本向けの販売・輸出業に携わる。独英韓中の語学力を活かし、通訳・翻訳家、現地コーディネーター、日本語教師としても活動。現代車にはない欧州クラシックカーの多様性に惹かれ、個人的にロイトとフィアット推し。「本当のドイツをもっと見てほしい」と自動車にまつわる文化・マーケティングを中心に現地情報を発信している。

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