ベルトーネによる5ドアのフォルムが日本の景観にも馴染む。シトロエンXM

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シトロエンXMと聞いてピンとくる方は、それなりの年齢を重ねているか、若くしてフランス車に目覚めてしまった前途有望なエンスージアストに限られるかもしれません。

それもそのはず。最近では街中でも滅多に見掛ける機会が少なくなりましたし、日本で発売された1990年当時でも爆発的に売れたクルマではありませんでした。このあとに登場したエグザンティアですら、ほとんど見掛けなくなってしまいました。実に悲しいことですが、やはりその多くは使命を終えてしまったのでしょうか。

1990年の日本といえばバブル真っ盛り。1カ月ごとにクルマを乗り換えるオーナーがいたり、行きつけの高級クラブのホステス嬢にポンとメルセデス・ベンツの新車をプレゼントしたり(それはいまも変わらない?)、都市伝説めいたことが現実に起こっていた時代です。アッシー君、メッシー君なんて言葉も流行りました。

そんな時代にシトロエンXMは日本にやってきたのです。車両本体価格は540万円〜と、決して安いクルマではありません。野暮を承知でいえば、シトロエンXMを選ぶなら新車のメルセデス・ベンツ230E(W124)やBMW 525i(E34)も射程圏内なのです。

事実、シトロエンXMのカタログにも「シトロエンXMに注目されたあなたの優れた選択眼とセンスに拍手を贈りたい」と記されています。

世間の喧噪をよそに、あえてシトロエンXMを選ぶ。世間体や見栄など、周囲の視線に惑わされず、自身の審美眼を貫いた当時のオーナー氏はどのような方だったのでしょうか?

ボディサイズで3車を比較してみると…。

シトロエンXM 全長×全幅×全高:4710x1795x1395mm

メルセデス・ベンツ230E(W124) 全長×全幅×全高:4740x1740x1445mm

BMW 525i(E34) 全長×全幅×全高:4720x1750x1415mm

3L V6SOHCエンジンを搭載。ミッションは4速ATで、駆動方式はFF。最高出力は170psを発揮しました。車両重量は1490kgと、現代のクルマと比較するとそれほど重量級というわけでもありません。室内の仕立ては、ひと目でシトロエンと識別できるほどインパクトがあるものではなく、シンプルで使いやすそうです。

当時新開発のハイドラクティブ サスペンション システムは、現代において維持するにあたるネックとなるかもしれません。

それはさておき、ベルトーネがデザインした5ドアのフォルムは、往年のシトロエンを感じさせつつ時代の変化が見て取れます。当時、ヨーロッパではカー・オブ・ザ・イヤーを受賞したシトロエンXM。フランス人が日本に旅行してシトロエンXMに遭遇できたら、旅のよい思い出になりそうです。

[ライター/江上 透 画像出典/Pinterest]

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松村 透

輸入車の取扱説明書の制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトのリニューアルを担当し、Webメディアの面白さに目覚める。その後、大手飲食店ポータルサイトでコンテンツ企画を経験し、2013年にフリーランスとして独立。現在はトヨタ GAZOO愛車紹介の監修・取材・記事制作や、ベストカー誌の取材等で年間100人を超えるオーナーインタビューを行う。外車王SOKENは2015年より参画。副編集長を経て、2019年、編集長に就任。現在の愛車は、1970年式ポルシェ911Sと2016年式フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーラン。9月11日生まれの妻と、平成最後の年に産まれた息子、動物病院から譲り受けた保護猫と平和に(?)暮らす日々。

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