「いつかはクラウン」とは違う、今のアガリのクルマを考えてみよう

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クルマを自分の手で駆る人であれば誰しも、それが趣味であれ実用上であれ「アガリ」のクルマのイメージを持っていると思う。「アガリ」とは言うまでもなく、スゴロクや人生ゲームでのゴールのことだが、クルマに関して言えば、「アガリ」のイメージはパワーだったり、スピードだったり、デザインだったり、あるいは豪華で高価なクルマだったり。イメージは人それぞれ、ひとつではない。

ココで思い出して欲しい。こどもの頃、初めてクルマを意識し始めた頃。テレビや雑誌、絵本などで「あのクルマ、カッコいいなー」と思ったり、ミニカーを集めて「いつかこういうクルマに乗りたい」なんて、ニヤニヤする。そう、おそらく多くの人は、クルマに興味を持ち始めた頃、すでに「アガリ」のイメージを持っていたのではないかと思うのだ。大きくなって免許を取り、実際に運転し始めてちゃんとクルマと向き合えるようになったとき、こどもの頃に憧れていたクルマのことをきっと思い出すはずだ。「いつかこういうクルマに乗りたい」と、思っていたことを。

この「アガリ」というのは「自分が実際に手に入れることができること」がポイントだと思う。夢で思い描くクルマではなく、実際に所有して運転できる、すなわち到達することができる、というのが大切なのだ。

では「アガリ」のクルマについて、改めて考えてみよう。先にも書いたようにそのイメージは人それぞれ。例えばボクの父親は、カローラ→コロナ→マークII→クラウンと、絵に描いたような昭和のオジサンを体現していた。「いつかはクラウン」というコピーがあったくらい、トヨタ・クラウンが昭和の頃は一種のステータスだった。そういう面からみれば、ボクの父親は確かに「アガリ」に到達した、と言えるだろう。

自分に当てはめてみると、こどもの頃に憧れていたのはマッハ号。アニメ「マッハGOGOGO」にでてくるマシンで、今考えるとナンバープレートもついてないのに公道を走り、そのままレースに出ちゃったりする。カッコいいなあと思ってミニカーやプラモデルを作っていた記憶がある。(現にミニカーはまだ手元に1台残っている)しかし、マッハ号は架空のクルマなので「アガリ」にはならない。でもその流線型のデザインはとても印象的だった。

そして時が経ち、大きくなって免許を取ってから気になったのが、やはり流線型の「シトロエンCX」。高速道路なんかで出会うと小振りのボディをフワフワさせながら走ってゆく、宇宙船みたいな感じがとても気になっていたのだが、もちろん若いうちはとても手が出るクルマではなかった。そして今でも手に入れることはできていない。しかし「いつかは手に入れたい」と今でも思っている。すなわちボクにとっての「アガリ」のイメージがシトロエンなのだ。

さて、みなさんはどんな「アガリ」のイメージを持っているのだろう。現役のフェラーリやランボルギーニで峠を攻める。あるいはポルシェのワンメイクレースでサーキットを走る、と言うのもステキだ。ラグジュアリーを求めるならロールス・ロイスで決まり!と思うヒトもいれば、自分でハンドル握るならジャガーの方が「アガリ」だと考えるヒトもいると思う。または旧いクルマも「アガリ」となることもあるだろう。若い頃手に入れることができなかった憧れのクルマ、ロータス・エランのようなスポーツカーだったり、アルファロメオの幾つかのモデルだったり。ボクのように流線型のシトロエンだったり。

ヒトはそれぞれ自分自身の「アガリ」のイメージがあって、ソコに向かってクルマ遍歴を重ね、人間として成長してゆき「いつかはクラウン」というコピーのような、自分にとっての「アガリ」のクルマを手に入れることができるのだと思う。でもきっと「上がった」ら上がったで、また別のアガリを見つけちゃったりするんだろうなあ。上には上があるというか、富士山登ってみたらまだまだ高い山は世界中にあるぞ、的な。だからクルマっておもしろい、のかもしれない。

[ライター/まつばらあつし 画像出典/Pinterest]

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まつばらあつし

映画カメラマン・ライター/コピーライター・アニメーター・ガッコの先生など、いろいろ仕事をしてたら自分の本業が解らなくなってしまったフリーランス35年生。16歳でバイク、18歳で普通免許を取ってからいろいろ乗り継いで、現在はシトロエン2CVとヤマハEC-02という、超プリミティブなコンビと生活中。ライティングではクルマ関連と映画関連、パソコンのグラフィック系アプリケーションの記事などを中心に活動。映画テレビ技術協会会員、サッカー4級審判員、ナショナルジオグラフィック協会会員、TSUTAYA会員。

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