中古車じゃなくて新車を買うほうが、本当に「逆に安上がり」なのか比較してみる

  1. カーゼニ
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筆者のように中古車ばかりを乗り継いでいると、よく言われるのが「そんなんだったらいっそ新車を買ったほうが逆に安上がりなんじゃないの?」というフレーズだ。たしかにその意見には一理ありそうなため、筆者としては常に、いかにも東洋人らしい曖昧な微笑を浮かべながら「や、それはわかるんですけど、単純にチューコが好きなもので。ホントすみません」と返すようにしている。

ここ5年間で筆者が中古車に投じたお金を計算してみる!

しかし冷静に考えてみれば、本当に新車のほうが「逆に安上がり」なのかどうかを確かめたことはない。

なんとなく強気で聡明そうな人からそう断言されると、弱気な筆者としては「まぁそうなんだろうな」と思ってしまうだけのことで。もしかしたら、精査してみれば「やっぱ中古車のほうが安上がりでした」とか、「トントンぐらい」とかの結果も出るかもしれないではないか。「ホントすみません」とか謝る必要なんてなかったかもしれないではないかテメーこの野郎!

ということでいきなりですが、ここ5年ぐらいの間に筆者が実際に買った中古車に関する出費とインカム(売却額)をあらためて計算および集計し、それを「もしも中古じゃなくて新車生活を送っていたとしたら?」という場合の出費およびインカムと比較してみたいと思う。勝負である。

アルファロメオGTVに投じた差し引きコストは約70万円

では始めます。まずは「中古車」に関する出費とインカムの実態について。……といっても「5年前に自分が乗ってたクルマ」を正確に思い出せないのだが、たぶんアルファロメオGTVの3.0 V6 24Vだったと思う。そのマネー詳細は以下のとおりだ。

【99年式アルファロメオGTV 3.0 V6 24V】
●車両価格:たしか100万円ぐらい
●整備/修理費用:たぶん20万円ほど
●売却額:正確には覚えてないが、たしか50万円
★差し引き(売却額-総出費):▲70万円

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「たしか」とか「たぶん」の連発で本当に申し訳ない。すべてをきっちり記帳および記憶してる自動車マニアもいますが、ワタシはそのあたりズボラなんですわ。すみません。

で、このGTVにはたしか2年間ぐらい乗ったと思うが、大した故障はなし。エンジンオイルを3000kmごとぐらいに交換しないとマズいため、その費用が若干かさんだのと、フロント・ブレーキホースのカバーが裂けたためホースごと交換したこと。そして同じくフロントのブレーキローター&パッド交換ぐらいのものだ。で、かかったお金は差し引き70万円。「ま、そんなもんでしょ」といったところだろうか。

この時期には88年式のシトロエン2CVチャールストンも買ったのだが、これについてはあえての趣味として平行所有していたものなので、今回のコスト計算からは除外。ま、コレもお金は大してかかってませんよ。70万円で買ってノートラブルで、売却額は40万円だったかな?

2cv

デルタインテグラーレの「1年で90万円」は高いか安いか?

【94年式ランチア デルタHFインテグラーレ Evoluzione II】
●車両価格:たしか245万円
●整備/修理費用:たぶん15万円ほど
●売却額:正確には覚えてないが、たしか170万円
★差し引き(売却額-総出費):▲90万円

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GTVの次に買ったのがこちら。コレも全然手がかからない個体だった。必要にかられてやったことといえば定期的なエンジンオイル交換と、ブレーキホースおよびブレーキローター&パッドの交換だけ。

実はこのほかにショックアブソーバー一式も社外品に交換していて、それに30万円ぐらいはかけている。ただ、それは「付いていたモノがダメになったから交換した」ではなく、「まだまだ交換する必要はなかったが、替えたいので替えた」という趣味的アクションであるため、今回の費用シミュレーションからは除外した。で、約1年間乗ってかかった差し引き総経費は、約90万円。……高いっちゃ高いのかもしれないが、伝説の名車であることを考えれば「妥当」ともとれる金額か。

ルノー メガーヌR.S.は短期間で100万円の出費に

【11年式ルノー メガーヌR.S.モナコGP】
●車両価格:たしかコミコミ300万円
●整備/修理費用:0円
●売却額:正確には覚えてないが、たしか200万円
★差し引き(売却額-総出費):▲100万円

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古めの輸入車生活に若干疲れ、なんとなく(筆者的には)超最新世代の輸入車にラクして乗りたくなって買った1台。素晴らしいクルマだったが、あまりにも素晴らしすぎて筆者としては若干刺激が足りず(……M体質なのだろうか)、割とソッコーで手放してしまった。そのためエンジンオイル交換すらもやってないので整備代はゼロ円。ただしそこそこ値下がりしたため、短期間であっても差し引きコストは100万円に達した。

初代カングーは約2年で推定90万円という妥当な(?)出費

【08年式ルノー カングー(5MT)】
●車両価格:たしかコミコミ160万円
●整備/修理費用:10万円ぐらい
●売却額:今売るとしたら60万円ぐらい?
★差し引き(売却額-総出費):▲90万円

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メガーヌR.S.モナコGPに乗っているときに「釣り」に開眼したため、釣りスペシャルとして買い替え。現在は草野球スペシャルとしても縦横無尽に活躍してくれている。このカングーは現在も所有中であり、今後もまだまだ乗るつもりであるため、上記の整備/修理費用と売却額は「本日時点」での仮の数字。特に売却額は勝手な予想だ。

これもぜんぜん手がかからない個体で、やったことといえば定期的なオイル交換と1回の車検整備、そしてまさに本日、横浜市の某工場でステアリングラックブーツとブレーキローター&パッドを交換したぐらい。で、2年間の差し引きコストは約90万円。……まあそんなモンでしょうかね。

このほかに現在はカングーと平行して初代マツダロードスターも所有しているわけだが、これも前出のシトロエン2CVと同じで「本当は不要なんだけど、ただ欲しいから買った」という類の存在であるため、今回の費用計算からは除外した。

ここ5年間で輸入中古車に投じたコスト総額は結局……

ということで、ここ5年間における中古車生活費用を集計してみましょおう。電卓でパチパチ計算してみると…………この5年間で筆者が投じたお金は、差し引き「350万円」でありました!

……なんとも微妙な金額ですね。「さまざまなタイプの名車を乗り散らかして、その程度の金額で収まってんなら、まあいいんじゃねえの?」とも思うし、「クルマなんぞにうつつを抜かさず、その分をゆうちょ銀行とかに貯金していたら今頃は……」とも、正直思わないではありません。

で、いっぽうの「新車生活」だと5年間のコストはいかほどになるのか? ……実はわたくし、新車と名が付くものは高校生のときにバイトして買ったホンダCBR400Fだけなので、これについては正直よくわかりません。が、たぶん「想像」でなんとかなるとは思うので、なんとかしてみましょう。

先代Cクラスワゴンに5年乗った場合のコストは420万円?

どんな新車を買ったと仮定するかですが、前述の中古車ラインナップを「新車のホンダ フィット」とか「新車のロールスロイス」と比較しても無意味なため、まあ一般的な売れ筋輸入車である「メルセデス・ベンツCクラス ステーションワゴン」と比較してみましょうか。

今から5年前に2011年モデルの後期型C200ブルーエフィシェンシー アバンギャルドの新車を買い、そして1回の車検を経て今日、次の何かに乗り替えるため車検切れ状態で売却したとします。その場合の総費用内訳は、おそらくですが以下のニュアンスになるでしょう。ちなみに計算をシンプルにするため「キャッシュで買った」と仮定します。

●車両価格:コミコミ550万円ぐらい
●整備/修理費用:20万円ぐらい
●売却額:たぶん150万円ぐらい
★差し引き(売却額-総出費):▲420万円

整備/修理費用は、最初の3年間はゼロ円と仮定し、1回目の車検整備と、その後の2年間でちょこちょこ直して20万円ぐらいと仮定。売却額の150万円というのは、現時点の11年式 C200ブルーエフィシェンシー アバンギャルドの中古車相場が200万円ぐらいなので、「まぁだいたいそんなモンかな?」と推測。もしかしたらもう10万円ぐらい安いかもしれない。

で、ラフでざっくりとした推測計算ではあるが、5年間での総コストは「420万円」。……筆者が中古車に投じた350万円よりも若干お高いようですな。

もちろんこれはあくまで一例というか、もっと言ってしまえばテキトーな計算に過ぎないため、「ほかの車種だとどうなんだ?」「5年ではなく3年で乗り替えるなら話は別なんじゃないか?」等々、あるとは思います。

そのあたりは、また機会があればあらためてテキトーに計算してみるとして、少なくとも、筆者がよく言われる「そんなんだったらいっそ新車を買ったほうが逆に安上がりなんじゃないの?」という意見が「絶対的に正しい」とは言い切れないことが、なんとなく判明したのではないでしょうか。

ま、あくまで「なんとなく」ですが。

[ライター・画像提供/伊達軍曹]

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伊達軍曹

外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。途中2008年から2011年には編集デスクとして「IMPORTカーセンサー」(リクルート)の創刊準備および編集運用を業務委託として担当。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ってサイコーだぜ!」というのんきなトーンの原稿を各誌やウェブサイトに多数寄稿している。

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