なぜトンネル内でヘッドライトを点けないドライバーがいるのか?

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サーキットでのハイスピードドライビングにはからきし自信がない筆者こと不肖伊達だが、運転免許を取得して以来約30年、公道では1回たりとも事故ったことがないのが自慢といえば自慢である。

事故らずに安全運転を遂行するコツはいろいろあるだろうが、わたしが思う有効なコツの一つは「なるべくイライラしないように工夫すること」だ。

ヘッドライトを点けないドライバーに激昂してしまう私

クルマの運転でもFXでも色恋沙汰でもなんでも、頭に血が上っているときの行動というのはたいていの場合、ロクな結果にならない。それゆえ、何かとイラつくことも多い一般公道ではあるが、安全運転遂行のためには自分のマインドを極力平静に保つための創意工夫が必要なのだ。

ただ、そういった創意工夫にいちいち留意しているということは、裏を返せば「伊達は運転中イライラしやすい奴である」ということの証拠でもあるのかもしれない。

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さよう。普段のわたくしは比較的おだやかな性格だと我ながら思うが、運転中のわたくしはけっこう激しやすいタチである。

といっても、割り込みされるたびに「テメーコノヤロー殺す!」と車内で叫んでいるわけではなく、ちょっと煽られると鬼の形相で煽り返すとか、そういったタイプでもない。そのような行為に対する耐性はけっこうあるほうだ。合流とかではむしろ積極的に譲るし、速度違反でもここ10年は検挙されてないし。

しかし周囲のドライバーがある種のドライビング行為をしているのを見かけると、不肖わたしは「なんなんだアイツは! あんな奴の運転免許はとっとと取り消すべきだろ!」と車内でシャウトしてしまうのである。

いろいろなドライバーに対してシャウトしてしまうわたしだが、そのうちの一つが「トンネル内でヘッドライトを点けない奴」である。

そもそもなぜトンネル内でライトONにしないのか?

親愛なるカレントライフ読者の皆さんは自動車マニアおよび運転マニアゆえ、日中のちょっとしたトンネルでもバチッとライトONしてるだろうと信じている。しかし世の中には、というかトンネル内も比較的明るい都市部のドライバーには、なぜか知らぬがトンネル内でライトを消灯したままの者が多い。……非常に危険である。

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で、そんな危険走行を平気でしている薄ら馬鹿を見かけるたびに、わたくしは前述のようにシャウトしてしまうわけだが、シャウトするということは頭に血が上っているということであり、それは結果としてわたし自身の安全運転遂行を阻害する要因になり得る。これまた危険であるため、創意工夫のうえ、そういった薄ら馬鹿が我が視界に入らないようポジショニングを調整しなければならない。

……そもそも、あのライト点けない奴ってのはいったい何なのか? バッテリー代とかバルブ代とかをケチってるの?

しかし理由は、そうではないのだろう。不肖わたくしが推測するトンネル内ライトOFF野郎の発生理由は以下の二つである。

理由1:「大丈夫、オレは見えてるから」と思っている

ド田舎の暗いトンネルでは、さすがに100%のドライバーがヘッドライトを点灯させるだろう。そうしないと前方が見えないですから。しかし前述のとおり都市部のトンネル内はけっこう明るい。正直、ヘッドライトを点けずともかなり前方まで余裕で見える。

ということで、薄ら馬鹿どもは「大丈夫、オレは見えてるから(ライトは点けなくてもいいでしょ)」と考えるのだろう。

阿呆である。

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郊外やド田舎におけるヘッドライトの意味とは「前方を見るためのもの」でもあるわけだが、都市部における日中のトンネル内でのヘッドライトの役割とは、どちらかといえば「人様に自分の存在をアッピールするためのもの」というのがメインである。アッピールすることにより、不用意で無意味な接触事故を未然に防ぐのだ。それがわからないOFF野郎は本当に阿呆である。

理由2:最近のクルマはメーターパネルがキラキラだから

阿呆アホウと連呼してしまった不肖筆者だが、それこそ頭に血を上らせずに冷静に考えてみれば、多くのドライバーはそんなに阿呆ではないはずだ。そう信じたい。彼ら彼女らも、日中であってもトンネル内ではヘッドライトを点灯すべしと思っているはずだ。そもそも電光掲示板とかに「ライトON!」とかの警告が書いてあるし。

それなのになぜ、結果としての阿呆が都市部のトンネル内では大増殖しているのか?

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……おそらくだが、最近の人は(カレントライフ読者と違って)たいてい新しめのクルマに乗っていて、そういったクルマはライトOFF状態のときでもメーターパネルのあたりがやたらキラキラしてたりギラギラしているので、自分がライトOFF状態で走っていることに気づいてないのだろう。「新しめのクルマなら最初からAUTOにしとけよ! オレのクルマはAUTOとかないけど!」とも思うわけだが、まぁそこがうつけ者のうつけ者たるゆえんである。

わたしなんざは古めのクルマにばかり乗ってるので、ライトOFF時のメーターパネルは非常に暗い。ていうかライト点けても微妙に暗かったりする(ベンツのW124とか、そうですよね)。そのため、ごく稀にライトONにするのを忘れたままトンネルに突入しても、ふとメーターパネルを見れば「やべ、忘れてた」とすぐに気づくわけだ。しかし最近のクルマに乗っている人はそうも行かないのだろう。

……書いているうちに頭に血が上り、いろいろと罵詈雑言を吐いてしまった。そこについては反省している不肖筆者だが、とにかく「自動車趣味」というのは安全運転がベースにあってこそである。死んでしまったり殺してしまっては、ドライビングプレジャーもクソもない。本日も、首都高5号線を走行中に車両6台ぐらいが関係する多重事故現場に遭遇した。見たところ幸いにして死亡事故ではなかったようだが、一歩間違えれば簡単に死んだり殺したりできるのがクルマである。

だからせめて、トンネル内ではちゃんとライトONにしようではないか。簡単なことなんだから。

[ライター/伊達軍曹]

伊達軍曹

外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。途中2008年から2011年には編集デスクとして「IMPORTカーセンサー」(リクルート)の創刊準備および編集運用を業務委託として担当。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ってサイコーだぜ!」というのんきなトーンの原稿を各誌やウェブサイトに多数寄稿している。

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