年末恒例?珠玉の一台「シトロエンXM-S」に乗って、2016年を締めくくる

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走り出すとなるほど滑空感、フラットな乗り味は秀逸。何にも似ていないものでした。大田区の狭い住宅街の路地も、今となっては絶対的には幅広くも長くもないので、確かにホイールベースは長いものの、取り回しとしては悪くありません。例のセルフセンタリングなしのパワーステアリングもむしろ自然なフィーリングで好感触。エンジンは「今は昔」のV6SOHCエンジン。トルクの出方を大事にした昔のヨーロッパの高級車の流儀を受け継ぐものです。トルクが担保されていると、もともとエンジンをそれほど回す必要はありません。「多い方がいい」かもしれませんが、「少なくても困らない」のがトルクフルなクルマのオートマの段数。4速オートマに不満を感じることがありませんでした。

多摩川の河川敷を少し早めのペースで流すくらいがこのクルマにはちょうどいいのです。私が乗っていたBXとも似た文脈のピッチングを呈します。実に心地よい。しかしもっと上等。面がとれているというか角が丸い、柔らかさがあるのです。しかしシャープ。でもこのクルマアピアランスよりはずっとオーセンティック。おそらくシトロエン流の「当然」がハイドロニューマチックサスペンションに端を発する技術でしょう。フラッグシップのモデルでは、それの咀嚼(そしゃく)が進み、実にマイルド。実に良識的に感じられるものでした。

でも結局は、何にも似ていない、プリンシパルな快適性。説得力には気高さを感じさせるもの。数時間のドライブは、とてもスウィート。まだ見ぬフランスの風土が感じさせるスマートなエスプリとはこういうものだろうか。そんなスタイリッシュな甘さを感じさせます。でもあくまでもシンプルなベーシックグレードXM-S。なるほどこのクルマの良さが裸でわかるようなところと、こんなシンプルでも決してさみしくない世界感。XM-Sはなるほどありだと思いました。

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シトロエンXM、実は私の憧れのクルマです。一度乗ってみたい。一度所有してみたい。おそらくCXの後継というよりは少しだけSMの後継というキャラクターも兼ね備えたどこか洒脱で、粋なサルーン。自分にはちょっと過分だろうか?照らし合わせると照れくさい。そのくらいカッコいいと思うのです。このクラスで憧れはW124ではなく、シトロエンXMの方だと今でも思うのです。しかし、今今、私がこの車を買うかというと、ちょっと難しいと思うのです。価格は150万円、その価格はXMとしてはかなり高価な方だと思うけれど、このコンディションのこの個体であれば法外にバーゲンだと思う。のにもかかわらず、甲斐性のない私には金がない。という実質的な状況もあるが、それがクリアになったとしても難しい問題だと思うのです。

それは、今の私はマセラティ430のオーナーだから。まったくベクトルは違うものの、同じ類のクルマなのです。しかし430を売って買うかというとそれも悩ましい。違いすぎるし違わなすぎるのです。おそらく430の代替えとしては一番ない選択肢かもしれない。そう思うのです。だから万が一ありうるとすれば「増車」でしょう。しかしそれは現実的には難しい。嗚呼この個体もとっとと売れてほしい。誰か引き取ってほしい。だからこそこう思うのです!

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憧れというのは手に入らないもの。そう簡単には。僕にとっては夢を見るようなもの。シトロエンXMとはそんなクルマだといってもいいかもしれません。だから、年の瀬の西日に染まった街の中での珠玉のXM‐Sとともに過ごしたひと時は夢のようなひと時だったのです。

でも、欲しいな。このXM-S。。。

アウトレーヴの「XM-S」はこちら

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この記事の筆者:中込 健太郎

大手自動車買取販売会社で、クルマの売買業務を経て、本社マーケティングチームに異動。WEB広告を担当し...