ドイツ車が急速に電気自動車へシフトしつつあるのは何故なのか?

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日本、米国と並ぶ自動車王国であるドイツ。これまでドイツは日米と比べると電気自動車やハイブリッド車への取り組みに積極的ではない印象だったが、ここへきて急速に電気自動車へシフトする姿勢が明らかになった。日本・米国と並ぶ自動車大国であるドイツでの電気自動車情勢がどうなるのかをレポートしよう。

ドイツでも電気自動車への補助金がスタート

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出典:http://www.netcarshow.com/

実は日米と異なり、ドイツでは電気自動車に対する購入補助金の制度がこれまで存在しなかった。しかしフォルクスワーゲンによるディーゼルエンジンの不正プログラムというスキャンダルの影響か、3月に入ってから、ドイツでのエコカーの将来図を、クリーンディーゼルから電気自動車へと大きく舵を切ってきたのだな、という感のあるニュースがドイツで流れた。このニュースによると、ドイツ政府は4月に日本で開催されるサミットにおいて、ドイツは2020年までに100万台の電気自動車を普及させる。この目標を達成するため、2016年7月から10年間、電気自動車の購入に向けた補助金を導入することを発表するという。

具体的な補助金の詳細は、自家用車向けに5000ユーロ(約62万円)、事業用車の場合は3000ユーロとなり、その他充電スポット1万5000箇所の設置や、バッテリー研究への補助金が含まれる。総額では13億ユーロ(約1600億円)に達する大型の政策だ。

日米と比較してみると、米国では7500ドル(約84万円)、日本では車種によって異なるが、国と自治体の両方から補助金が出る形だ(参考:日産リーフの場合、平成27年度は国から51万円の補助金が出た)。

ドイツの場合は、金額的には日米の中間程度だが、気をつけねばならないのは早く購入するほど補助金が多いこと。毎年500ユーロずつ補助金が下がっていくため、最終年度には500ユーロまで落ちてしまう。日本の場合は車種ごとに個別の申請期限があるなど、申請の手間が面倒。米国の場合は実際にその額を納税していなければ支給されないという制限がある。いずれもそれぞれの国の事情に合わせたものなので、ひとくちにどれがすぐれていると評価するのは難しいが、ドイツの場合は早く普及させようという意気込みは感じられる。

電気自動車へシフトしつつあるドイツ車メーカー

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出典:http://www.netcarshow.com/

ドイツを代表する三大メーカーであるフォルクスワーゲン、ダイムラー、BMWの各グループはいずれも電気自動車を販売しているが、これまで一番力を入れてきたのは、高級スポーツモデル(BMW i8)も導入しているBMWだった。しかし、他社も補助金の導入などで戦略を改めてくるだろう。

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この記事の筆者:海老原 昭

IT業界を中心に、政治経済からオタク業界まで、基本なんでも屋のフリーライター。輸入車のマニュアルや...