ついにEVとして復活!トミーカイラZZの試乗レポート

最終更新日: 公開日:2016-03-31 | Posted in 試乗レポート by

トミーカイラ、この名前自体懐かしいですよね。90年代にオリジナルのクルマを作っていましたが、コンプリートカーも幾つかラインナップしていたではなかったでしょうか。そのトミーカイラがEVとして復活。このニュースは、少なからずワクワクしたものでした。先に開催された東京オートサロンで出品されていて、「試乗車が用意できたらおしらせします」とおっしゃっていただいて、その時のご縁で今回かなり早いタイミングで試乗することができたので、その感想を少し書き留めておきたいと思います。

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往年のトミーカイラZZがベースのはずが…気づいたらほぼ刷新されていた。

もともとは、往年のトミーカイラZZをベースにEVコンバートすれば、簡単に楽しい電気自動車ができるのでは、というのが開発のスタートだったのだとか。しかし、一つ二つとこだわっていくうちに気づいたら、ほぼ完全に別の設計になっていたそうです。試乗した、スーパーオートバックス東京ベイ東雲の下妻さんは「スポーツカーというと、どこか浮世への未練のようなものがあるとは思いませんか?このクルマは何もついてない。サイドウィンドウもないのです。だからスポーツカーではなく、完全にレーシングカーなのです。」と語ってくださいました。

航続距離およそ120km、エアコン、オーディオもないのは言うまでもありませんが、回生ブレーキもパワステもブレーキのサーボもありません。「電気ですから、何かを求め始めたら、不可能なことはないでしょう。航続距離ももっと長くすることは可能です。しかし、これでいいのではないでしょうか、ないものをねだるのではなく、そぎ落としてこそ味わえるピュアリティ。このクルマで味わっていただきたいのはそこなのです。」

雨、止んだかな?空を見る瞬間が乗る前にある。これもこのトミーカイラZZの情趣のうちだろう。

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そんなわけで、このトミーカイラZZ、サイドウィンドウがありません。エマージェンシーの幌はあるのですが、それだけです。そんなわけで、もし雨が上がらなければ別の日にリスケしましょう。そんな話をしていたところでした。このクルマに関する話や操作方法を伺っていると、なんと朝から降っていたありませんか!雨が止んだことでこんなにありがたいと思えること、今時なかなかあるものではありません。そしてこの「雨止んだかな?」と空を見上げる感じ。これがなかなか風情があるではありませんか。

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室内はさながら「あずまや」だ。かすかにモーターの音もするが、風の音が聞こえるのは新鮮。

ものすごく高いサイドシル、うまく体は入るだろうか。そんな不安のまままず左足を入れ、お尻をレカロのバケットに落とし込み、右足を抱えるように収めると、なんだか収まってしまいました。「快適な乗降性」ではありません、お世辞にも。しかし、無理じゃないからこれでもいいかな、そう思わせるものがあります。見かけよりはむしろかなり乗り降りしやすいかな?そう思ったほどでした。

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割となんとかなるものだなあ。これが乗用車タイプであれば、よりアクセスの改善は求められてしかるべきですが、このクルマであれば、目くじらをたてるのがむしろ狭量だと言われてもしかたないのではないでしょうか。

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▲収まると割と快適な「走るあずまや」だ。

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▲ちなみに外側にドアノブはないので、内側のドアノブをリリースして開扉する。

一応ガソリン車でいう300馬力ほどのパワーが出るというこのクルマです。そろそろ走り出すと、850kgしかない車重の軽さがビシビシ伝わってきます。パワステもありませんが、動き出せば、むしろそれで残る重さには適正だと感じましたし、ブレーキもしっかり踏み込んで停まるフイーリング、あれくらい重みがないとむしろ不安になるでしょう。虚飾を排し、何もないスパルタンなクルマとして乗ると、割と不満はないものです。むしろ、フロントウィンドウがあるんだからありがたい。そう思えてくるのですから不思議です。

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この記事の筆者:中込 健太郎

大手自動車買取販売会社で、クルマの売買業務を経て、本社マーケティングチームに異動。WEB広告を担当し...