スマート/SMART CDIの試乗レポート。ディーゼルモデルに乗る

最終更新日: 公開日:2014-12-05 | Posted in 試乗レポート by

「くろまめくん」勇ましく走る!

スマートCDI(ディーゼルモデル)に乗る。
数年前に日本でもクリーンディーゼル車が登場してから、日本でもすっかり一般的な存在となったクリーンディーゼル車。ヨーロッパではかなり早い段階からディーゼルエンジンのモデルがセールスの牽引役になってきたようです。日本ではヨーロッパで流通する軽油と質が異なるため、排ガスの基準と、それに対処するための対策がヨーロッパ向けのそれと同じものが使えないこともあり、出遅れた感がありましたが、その基準をクリアできるようになって以降は、昔のトラック向けのディーゼルエンジンのイメージを衝撃的に払拭する軽やかなフィーリング、日常使用領域での潤沢なトルク感は、クルマ好きのみならず、多くの人の心をわしづかみにしました。そして何より、走ってみるとガソリン車の概ね倍の距離を走ることができる低燃費と、需給関係から今後はこの状況が続くかはわかりませんが、給油した時に「もう一度嬉しい」安価な軽油価格。もう二度とガソリン車には戻れないと感じられている方も多いのではないでしょうか。

かなり増えては来たものの、日本ではまだまだ、ディーゼルエンジンを設定しているクルマは少数派と言えるでしょう。しかし、前述のとおり、ヨーロッパではかなり多くのクルマにディーゼルエンジン仕様が早くから設定されてきました。時にはコンパクトカーからスポーツカーに至るまで、その魅力は多くの人が「味をしめて」来たわけです。

日本でもそのユーティリティの高さが注目され、日本仕様に日本特有の軽自動車登録のできるモデルまで正規輸入されたスマートにも、ヨーロッパ向けにはディーゼルエンジンが設定されていました。おそらく量産されるディーゼルエンジンでは最も小さいものになるのではないでしょうか。1000ccを切る3気筒ディーゼルエンジンとはどんなものか、以前から興味はあったのですが、今回幸運にも、そのスマートのディーゼルに乗ることができました。千葉と横浜の間の回送という中でのことでしたので、限られた時間ではありましたが、その時の感想を少しまとめておこうと思います。

スマートCDI(ディーゼルモデル)に乗る。

割り切りが肝心!

このクルマに乗り込むやいなや、スマートのコンセプトの根源的な部分に対して強く納得させられたような気持ちになりました。それは今時の多くのディーゼル車がそうであるように静かではないということです。エンジンをかけるとリアに収まったディーゼルエンジンは勇ましい音を盛大に発します。日本への導入が見送られた背景は、ディーゼルエンジンの排ガス対策の問題もさることながら、日本の市場ではもしかすると「nicht」を突きつけられるかもしれないレベルだと思いました。しかし、不思議なもので、一般的にはそうかもしれませんが、個人的にはそれに対して不満を感じなかったのは面白い感覚でした。むしろ、ベーシックなクルマとして、注力すべきことと労力を省くべきところのバランスが極めて高く、そのコントラストが、ガソリンの日本導入モデル以上に際立ったからです。コンパクトなボディは例のデザインの一部にも取り入れられている「トリディオンセーフティーシェル」で包まれた、二度見するほどの高い剛性を備えたもの。感覚的な「しっかり感」はかなりのものですが、実際、走っている時の曲げの場面や、フラットで角の取れたあたりの乗り心地、そして、エンジン音自体は大きいものの、それ以外のノイズはかなりフィルターされています。こうしたことは、むしろ「ベーシックカーでも手を抜かないボディ作り」を彷彿とさせるものであり、静粛性が及第点に満たないという感覚ではなく「適切な割り切り」であるという印象が顕著でした。

適度に腰高な着座位置、ナローなボディながらフロントウィンドウまでの距離と、後部のスペースもしっかり確保されており、開放感のあるグラスルーフのおかげで、閉塞感はなく、むしろ、デザインにも留意されている内外装のおかげで、素敵なクーペでドライブしているかのような楽しい感覚に「走り始めて50メートル」でなることができます。そう感じさせるのに有効に作用したのが、例のディーゼルエンジンが発する、排気量にも関わらず潤沢な「十分以上のトルク感」だったことは間違いないでしょう。過剰にパワフルでもないでしょうが、決して出遅れて不安になるようなことは全くありませんでした。

スマートCDI(ディーゼルモデル)に乗る。

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この記事の筆者:中込 健太郎

大手自動車買取販売会社で、クルマの売買業務を経て、本社マーケティングチームに異動。WEB広告を担当し...