「2CVとDSの間のさじ加減」1973年式シトロエンAMI8に試乗する

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後ろ髪を引かれるような。なんとも言えない粘りがあるというか。ヨーロッパの1000cc以下のクルマの楽しさを知ってしまうと、なかなかそれを凌駕する楽しみのクルマ、なかなかないものです。そう言い切ってよいほど、ハズレがありません。クルマとして色々飾り立てるものが何もないからこそ、クルマとしての根源的な価値、魅力が際立つのかもしれません。根本的には2CVをルーツに持つシトロエンAMI8。このクルマに試乗させていただく機会をえました。ちょっとその試乗した感想をまとめたいと思います。

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実はこのクルマ、昨年夏にマセラティ・ギブリを駆って山口県美祢市まで、ジャズとバレエのコラボレーションを観に行く旅に出ました。その時彼の地美祢で私を出迎えてくれた、イベントの主催者伊達実さんのおクルマなのです。今回整備を機にクルマが上京するというので、そのタイミングで伊達さんのご好意で乗せていただくことができました。

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▲昨年ギブリの試乗を兼ねてお邪魔した秋吉台国際芸術村で一緒に

綺麗なターコイズブルーのボディ。中に乗り込むと、そこはれっきとした「サルーン」の世界。高級車とまでは行かないまでも、「一人前の自動車」のていをなしています。窓には開閉用のレギュレーターハンドルがあり、2CVや先だって乗ったディアーヌとは一線を画す作りです。

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キャブレターの交換など、一式整備をしたAMIは確実に一発でエンジンを始動させるコンディション。もしかすると、一応インジェクション仕様の小生のマセラティ430よりも確実に始動するのではないか。そう思うほどでした。

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左に寄せるようにして手前に引くと1速、そのまま奥に押すと2速、まっすぐ手前に引くと3速、少し外側に反らすように押し込むと4速。ダッシュボードから球が飛び出したようなシフトレバーは、しかし何度乗っても手になじみます。これこそが理想的と思わせるくらいしっくりくるのです。今時のクルマに負けないというと言い過ぎですが、第二京浜でも臆することなく走ることが出来、全く不足で怖い思いをすることはありません。

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どうしたことでしょうか。心持ち乗り味がスポーティーな印象です。スペック表に現れない味付けの違いを見せるのがシトロエンは実にうまい。常に感心させられます。クルマの躯体がよりカッチリしているからでしょうか。そして走り始めると極めてフラット。例によって大きくロールするカーブでの姿勢も、しかし積極的にカーブに切り込んでいきたくなるような独特のキャラクターもあり、和やかながら、とてもキャッチーなクルマです。ありとあらゆるクルマを乗りつくした後に、こういうクルマこそアガリのクルマなのかも。そう思わせるクルマでした。

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この記事の筆者:中込 健太郎

大手自動車買取販売会社で、クルマの売買業務を経て、本社マーケティングチームに異動。WEB広告を担当し...