人生の相棒「ローバー MINI カブリオレ」オーナー、合田佳弘さんへインタビュー

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今回は岡山県から。主役はローバー MINI カブリオレのオーナー合田佳弘(ごうだ よしひろ)さん、SNSでは「レッツGODA」として知られた存在です。

愛車「レッツ号」とは出会って20年を超えました。年式は並行輸入で国内に入ってきた年で登録してあり、平成5年式。エンジンは現在3機目で、MINI 1000のエンジンをツインキャブに変更したものを搭載。ポイントレス同時点火方式への変更などをおこない、雨に弱いウイークポイントを克服しているそうです。


▲愛車「レッツ号」と、洋服にプリントされたスヌーピーと同じポーズで。

筆者とはオープンカーミーティングでお会いして以来仲良くさせていただいています。不思議と話しかけたくなるオーラの持ち主で、取材当日も通行人に声をかけられて話しこむシーンがありました。もしかするとMINIカブリオレも、そんな合田さんの人柄に引き寄せられたのではないでしょうか。

合田さんの印象はサービス精神にあふれた、チャーミングな大人


▲脱着式のリヤキャリアは、キャンプ用具の運搬で大活躍。装着時は全長が車長の10%をオーバーするので、一度走らせるたびに警察へ申請が必要になるのだそう。

到着早々「まずはお茶でも」と、手際よくティータイムの準備を整える合田さん。トランクからは遊び心あふれるカトラリーやマグカップが登場しました。昔から遊び心豊かで、サプライズも大好き。お会いするたびにもてなしてくださり、思わずうれしくなる何かを準備してくださっているチャーミングな方なのです。


▲工具型のカトラリーやワッペンマグカップなど、小物の一つひとつに遊び心とセンスを感じます。


▲おしゃれなアンティーク・トランクはミニテーブルに変身。コタツの足を使った合田さんのDIY。

アウトドア用湯沸かし器であっというまに淹れた熱いカフェオレをいただきながら、先日遠征した「つま恋」のみやげ話や「24th JAPANミニDAY in 浜名湖」の写真を拝見しつつ、その流れでクラシックMINIの話になりました。

幼い頃に見た真っ赤なクラシックMINIをきっかけに魅了される


▲合田さんのお宅にあるミニカーやグッズのコレクション。サーキット用ヘルメットにはホンダのステッカーが…。基本MINIひとすじですが、本田宗一郎の思想に胸を打たれ、実はホンダ好きでもあります。〔撮影:合田佳弘さん〕

合田さんのクルマ好きは、技師だったお父様の影響です。仕事柄メンテナンスを得意としていたお父様にひととおり教わり、いままで乗り継いできた愛車のメンテナンスもできるだけ自分でこなしてきました。「本当に気に入ったものを永く使う」というお父様の教えは、現在のカーライフにも生きています。

そんなお父様と幼いころに出かけた38年前のある日。合田さんの心を奪ったのが、目の前を駆け抜けていく真っ赤なクラシックMINIでした。

「MINIに関する知識や開発秘話を雑誌で勉強して、ますますMINIが好きになっていきました」と話す合田さん。中学生になる頃には専門誌『MINI freak』をバイブルとするクルマ好き少年に成長していたのです。

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▲さまざまな仕様の「MINIのミニカー」が並びます。〔撮影:合田佳弘さん〕


▲MINI カブリオレのデザインが施された時計は、見かけるとつい購入してしまうのだそうです。〔撮影:合田佳弘さん〕

ローバー MINI カブリオレ購入の顛末


▲「クラシックMINI乗り同士なら、初対面でもまるで旧知の仲のように打ち解けることができます。その理由は魅力やトラブルの苦労を分かちあえるからなんですよね」

さらに年月が経った1996年。家庭を持って父親となっていた合田さんは、ファミリーカーとしてホンダトゥディを所有。もちろん「一度気に入れば壊れても直して乗る」というお父様の教えにより大切に乗ってきたトゥディは11年目を迎えていました。交換部品も重要かつ高額な部分が多くなり、維持費の負担も増えつつありました。

合田さんはもし購入できるとすればMINIだと決めていたものの、当時人気だったユーノス ロードスターを見て、オープンカーへの憧れもじわじわ。そんなとき、バイブル「MINI freak」の中古車販売広告でMINI カブリオレ…現在の「レッツ号」と出会ったのです。

それはオランダの「キャブリオレ社」がオープンカーに仕立てた個体で、九州のショップにありました。当時の仕様はカリビアンブルーのボディに左ハンドル。価格は約190万円。当時の合田さんにとっては高額すぎるもので、そのときはすぐに諦めてしまいました。


▲限定車ポール・スミス用の七宝焼エンブレムを装着。センターのグレートブリテン島を形どったバッジはもともとリヤトランクに貼り付けるものでしたが、自作ステーを作成してグリルバッジに変身させました。

その2ヶ月後(『MINI freak』は隔月発行)。再び広告にあのMINI カブリオレが登場しました。しかも前回の価格より少しだけ、168万円ほどに値下げされています。そしてさらに2ヶ月後、年末号で…なんと特価の145万円に値下げをされ「クリスマス特選車」として掲載されているではありませんか! 

これは最後のチャンスかもしれません。思いきって奥様に「145万なら軽のターボ車と同じくらいだし、買ってもいいかな?」と相談したところ「軽自動車を10年以上乗って節約もしてくれたから、今度は好きだったMINIを買ったらいいよ」との返事。合田さんはついにMINI カブリオレの購入を決めたのです。

当時、現車確認は写真のやりとりでおこなわれました。ショップからは車体の細部を丁寧に撮影した写真が何度も届きました。その結果、ファブリックのほつれや幌のスクリーンの黄ばみなどの劣化部分が判明し、修繕も含めた大幅な仕様変更をおこなうことになりました。

さらに、ボディカラーはMINI クーパーが復活時の新色だったタヒチブルーに全塗装。加えて左ハンドルを、右ハンドルへ仕様変更することに。

所有しているトゥディの車検が切れるまでまだ1年あったことから、時間がかかってもいいのでウデのいいファクトリーのもとで丁寧に作業をしてほしいと依頼。こうして1年近くの期間を経て、ついに合田さんのもとへMINI カブリオレが納車されました。その夜はうれしさのあまり、車内で眠ったそうです。

最大のこだわりは「軽量化」


▲「1982年にチャールズ皇太子がダイアナ皇太子妃に贈った誕生日プレゼントが、このMINI カブリオレだったことがオーナーの自慢なんですよ」と合田さん。当時は「高価なゆりかご」と話題になっていたそうです。

合田さんのMINI カブリオレの最大のこだわりは軽量化。家族全員を乗せて快適に走ることと燃費の向上が目的です。屋根のないぶん、鉄骨を各所に追加溶接して車体剛性を上げてあります。よってベーシックなクラシックMINIの車重は620kgに対し、カブリオレは680kgと大人ひとり分ほど重くなっているそうです。そのためMINI カブリオレに合田さんファミリー全員が乗ると、自宅前の坂道をクリアできないという問題が発生してしまいました。


▲サーキット走行も楽しむ合田さん、サイトウロールケージ製の6点式ロールバー(ワンオフ)を装着。岡山から埼玉のショップまで自走したそうです。

そこでボンネットを軽量なカーボン製にしたうえ、リヤトランクリッドを市販のFRP製に。15キロもあったバッテリーは、わずか2.2キロのリチウムイオンバッテリーに交換しました。さらにバネ下荷重を軽くするため、ホイールメーカーの『ワタナベ』に特注した13インチのマグネシウムホイール※を履いています。
※取材当日は10インチのスタッドレスタイヤを装着

壊れないクルマなんてないのだから、好きなクルマに乗るという選択

こんなにMINIを愛している合田さんのことだから、手放すなんて1ミリも考えていなかっただろうと筆者は当然のように思ってきました。今回初めてお聞きしてみました。

「じつは一度ありました。それはBMWからNEW MINIが発売されたとき。家内に『部品を換えるくらいなら壊れないほうにしたら?』と言われて一瞬揺らぎました」とのこと。

「でも、どんなクルマでも古くなれば壊れるのだし、NEW MINIに乗り換えていた友達も高速道路上で動かなくなった経験をして『壊れるときは壊れるから、やっぱりクラシックのほうがいいね。50年以上も前のクルマが現役のほうがスゴイ』と言ってクラシックMINIに戻してました(笑)。そのとき、壊れないクルマなんてないのだから、好きなクルマに乗り続けたほうがいいんじゃないかと思ったんです」

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この記事の筆者:野鶴 美和

ゴルフ雑誌の編集を経て、2014年よりフリーランスに。旅行関連、スポーツ関連のライティングを中心に活...