旧車好きの方へ。クラシックカー用タイヤを日本で手に入れてみて感じたこと

最終更新日: 公開日:2017-03-23 | Posted in メンテナンス by

クラシックカーを愛好される方にとって、地味に困ることの一つに「タイヤ」があるのではないでしょうか?当たり前ですが、自動車はタイヤが無ければ走ることは出来ません。

昨今の日本のクラシックカータイヤ事情

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ホイールの大径化とトレッド面のワイド化とローハイト化が年を追うごとにすすみ、ついには軽自動車ですら15インチの50扁平が珍しくなくなってきたいま、小径ホイールでハイトが高いナロータイヤ、標準のクラシックカーに使用可能なサイズのタイヤが年々ラインナップから消滅していくという昨今の状況は死活問題になりかねない話かと思います。

幸い、ファミリーセダンや360ccの軽自動車の場合はエコカー用の細いタイヤや軽トラック用の10インチタイヤでしのげる場合もあるのですが、スポーツカーの場合13インチ・14インチサイズの60~70扁平タイヤは絶望的な状態です。

筆者のセリカLBの場合、メーカー指定は185/70R13が標準で、人によっては安いエコカータイヤで済むからそれでいいやという話も聞くのですが、いつかは純正のスチールホイールを入手して極力カタログ写真のような純正準拠の外見に近づけたいと思っている筆者としては、今どきの直線基調のトレッドパターンでは結局満足できず、数年前に昔ながらのジグザグ模様の「ラヂアル」タイヤとでも言いたくなるようなタイヤを入手することはできないかと画策しました。

クラシックカー用タイヤを日本からネット通販で手に入れる

クラシックカー用タイヤ

そこで、ふと思い出したのが、博物館の所蔵車両のレストアを手掛けている職人さんの「よく、クラシックカーのレストアで質問されるのが、フォードT型のようなクラシックカーのタイヤってどこで手に入れるのか?という話があるんですが、実はアメリカやヨーロッパではクラシックカー用のタイヤというのが今でも生産されていて、今どきのナイロンコード入りのフォードT型用タイヤなんてのもあるんですよ。」という、話でした。海外にフォードT型用のタイヤがあるくらいだから、1960~1970年代のスポーツカー向けのタイヤもあるのでは?と思い、グーグル検索で「classic car tire」で検索してみると・・・「自分はなぜ今までこれに気づいてなかったんだ」この、一言でした。

言語の壁こそあれWeb経由でモニターに現れたそれは、まさしく自分の求めていたすべてでした。フォードT型のような木製リムのクラシックカーの細いタイヤから、20世紀半ばフィンテール全盛時代のホワイトウォールタイヤ、もはや日本では商用車ですらお目にかかる機会が少なくなったバイアスタイヤ、果ては葉巻型フォーミュラマシン用のタイヤやアメリカンオールディーズのホットロッド用のタイヤまでありとあらゆるクラシックカー用タイヤのネット通販のオーダーフォームがまるで筆者がくるのをずっと待っていたかのように並んでいました。

クラシックカー用タイヤ

何のことは無く、ヨーロッパやアメリカでは普通にクラシックカー用のタイヤが売られていて、ダンロップ、ミシュラン、ピレリ、ファイアストン、グッドイヤー、BFグッドリッチといった日本でもおなじみの海外銘柄でも「日本市場に流通してないだけ」の話で、本国では普通にクラシックカー用タイヤがラインアップされていました。ちなみに後日トヨタ博物館の初代トヨペットクラウンをよく見たらダンロップ製のホワイトウォールのバイアスタイヤをタイヤを履いていました。

生憎、筆者が希望する185/70R13タイヤで好みのトレッドパターンのタイヤは見つかりませんでしたが、幸いタイヤ径こそ10mm小さくなるものの筆者の6J幅のハヤシストリートの適合範囲内で、205/60R13でまさしく筆者の求めていたジグザグパターンのラジアルのタイヤがありました。

欧州にはクラシックカー用タイヤを生産しているメーカーがある

クラシックカー用タイヤ

なんと、オランダのVREDESTEIN(ヴェレデステイン、何分日本では市場展開していないので日本語表記は諸説あるようです)にはその名も「SPRINT CLASSIC(スプリントクラシック)」なるものがあります。主に1960年~1970年代のスポーツカーやGTカー向けの位置づけのタイヤです。ただし、流石は自転車大国オランダだけに自転車用タイヤではかなりの名門ブランドらしくロードバイク用のタイヤに関してはヴェレデステインのロードバイクタイヤは日本でも市場展開しているようで、筆者のビアンキのロードバイクもゆくゆくはセリカとおそろいでヴェレデステインにしようと思っています。

現在オランダには乗用車メーカーは存在せず、トラックメーカーのDAF社が存在するのみですが、それでも自転車からモータサイクル、自動車用まで全てのタイヤをラインアップし、クラシックカーに特化したタイヤまで生産しているタイヤメーカーが存在するという事実にヨーロッパの自動車文化の奥深さには圧倒される以外にありません。

横浜ゴムのタイヤアドバイザーの認定も持つ行きつけの整備工場からは、正直日本で市場展開していない海外ブランドのタイヤは日本での使用環境を耐えうるのか保証は出来ないし船代、輸入関税も入れると決して安いとは言えないこのタイヤの使用を勧めることは出来ない。という返答でしたが、それでもあのジグザグパターンのタイヤへの思いを断ち切ることなど出来る訳もなく、筆者の使用環境に堪える保証もないことは承知で、筆者のクラシックカーのへの理想への淡い期待を抱きオーダーを決意しました。最近はヨーロッパの通販サイトも海外発注に対応し、クレジットカードを使えば他国の通貨でも決済は可能です。意を決し、ブラウザ翻訳機能を使いつつオーダーフォームにどう入力するかを考えたその時でした。

日本にもクラシックカー用タイヤ専門商社の正規代理店を発見

クラシックカー用タイヤ

筆者が見ていたのはイギリスの「Vintage Tyre Supplies Ltd(ヴィテージタイヤサプライ社)」というクラシックカー用タイヤの専門商社で、「流石クラシックカーの国イギリス、クラシックカー用タイヤ専門の販社まであるのか」と感心し、英語でならどうにかオーダーくらいはできるだろうと思っていたのですが、よくよく調べると福岡の村上タイヤ(実はこの原稿を書くにあたって村上タイヤ様に問い合わせたところ奇遇にも村上社長がカレントライフの読者であるということが判明しました)というタイヤ販売店が日本でのヴィンテージタイヤサプライ社の正規代理店として提携しているということが判明したのです。

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この記事の筆者:鈴木 修一郎

愛知県名古屋市在住。幼少期より自動車が好きで、物心着く前から関心の対象はニューモデルよりもクラシ...