雪国を走るクルマは要注意!アンダーフロアのサビが猛烈に進行する理由

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クルマは長く乗っていると・・・、乗らずに放置しても傷んでいきますが、特に劣化が進むのが冬のような気がします。当然、地域差はあるわけですが雪国やウインターレジャー等で雪国に行くクルマでは冬から春までをどう越すか?という点。そして、春先のチェックやケアなどがクルマをキレイに長持ちさせる上でスゴく効いてくると思います。

走るのさえ危険になる床下のサビ

雪国に行くと、ボディや下回りのサビが恐ろしく進行したクルマを見ることがあり、ドライバーさんに「危ないから乗らないほうがいいですよ・・・」と声掛け(心の声)していることがあります。それらには、ドアの塗装がブクブク膨れていたり、サイドシルが朽ちて穴が開きそうになっているのがありますが、一目で分かるくらい腐食したクルマの下回りは目もあてられない状況で、走行による応力を受ける骨格部やサスペンション周りも相当腐食しているはずです。

以前、会社の同僚が某ネットオークションの個人売買で軽オープンのスズキ・カプチーノを買い、「エンジンは調子いいけど、アクセルに連動してデフから音がするので診て欲しい」と言われて預かったことがあります。リフトアップしてビックリ!下回りの腐食が激しく進行していて、リヤサスペンションのアーム1本がもげていました!!

つまり、加減速で起こる駆動の反力を受けるサスペンションアームが押し引きされた時に、サスペンションメンバーという取り付け部にぶつかって音が出ていたのです。4輪ダブルウィッシュボーンでサスアームの取り付け部が多いことからタイヤが取れずに済んだのが幸いでした。当然、ボディの腐食もひどいもので、ストラットタワーは横に大穴が開き、骨格部の厚いパネルはパイ皮のように膨れ、助手席の取り付け部はボルト1本しか効いておらず重い人が乗ると床が抜けそうな状態でした。

室内からサビの広がり度を知るためフロアのカーペットを剥いて試しに走ってみると、風が下から入って座席下までオープンエアモータリング!オーナーはそんな底抜け気味のカプチーノに嫁さんを載せて高速クルージングを楽しんでいた・・・と言うので、他人事ながら背筋が凍る思いでした。

このケースでは現状渡しで車両代金が払い込済みで、現車確認時に気づかないほうが悪いと言えそうですが、売り主もワルよのう・・・と思ったのは、エンジンルームの穴を適当なパテで塞いでその上にペイントするなど、見える部分は素人にスグにバレないように小細工してあったことでした。クルマは確か群馬で買ったもので、購入時はスタッドレスが付いていたと思います。もともとカプチーノはボディがサビやすいようですが(というか、以前ワゴンRでもリコールがあったりしたし、スズキ車全般かな?)、サビには季節や地域ならでの理由もあります。

アンダーフロアのサビが猛烈に進行する理由

アンダーフロアのサビが猛烈に進行する理由
▲北海道、東北をツーリングした時に見かけたクルマ。上はサイドシルが朽ちて穴が開いたデミオ。リヤフェンダーも腐食しているようで、上から補修したあとがあるもののボコボコになっている。サイドシルは骨格部材なのでこうなるとボディ剛性の低下やキシミ音がでている可能性あり。下はサイドシルの腐食が目立ってきたクルマ。塗装がサビで赤茶色になりブクブク浮いているのが分かる。

雪国を走るクルマはアンダーフロアのサビに注意

サビで思い出しましたが、4WDのラインナップがメインで結構頑丈に作ってあるはずのスバル車も何もしないと腐ってしまいます。

雪国に住む友人がレガシィに乗ってましたが、ある時ブレーキが効きにくいという相談を受けました。すぐに行ける距離ではないので、ディーラーへ持ち込むことを勧め、診断してもらったところ「異常なし」だったとのこと。ところが、しばらく経ってから自分が診たところ、フロントのブレーキローターの内側がサビサビで、ブレーキパッドの一部しか接触してませんでした。これはブレーキキャリパーやパッドがサビで固着したのが原因でした。

しかし、これほど酷いのにディーラーで「異常なし」となったのはナゼなのか?ディーラーを訪問してメカニックを質したところ、驚愕の事実が判明しました。

彼らは、車検で使うブレーキテスターに載せて、ブレーキペダルを思いっきり踏んで効いたからOK・・・という診断をしていたんです。せめてホイールを外して、ブレーキキャリパーをめくって目視していれば素人でも異常に気づいたハズ。ましてや定期点検とか車検ではなく、ピンポイントで不調を訴えており、それが重要保安部品であるブレーキだというのに適切な点検方法を採らないという理解力や想像力の低さ。

情けないのは、フロントをはじめとしたメカさんのそれほど大したことじゃないでしょう・・・という態度でした。正規ディーラーの看板を上げながら、改善する気のなさに怒る前に脱力してしまいました。友人も、地方では他のディーラーに行くという選択肢がなく、付き合いをやめるわけにも行かないので、あまりコトを荒立てなくないということで引かざるを得ませんでした(サビ以外の愚痴になってしまいました。すいません)。

このレガシィは、その数年後もコーナリングでゴッゴッとかシャリシャリという周期的に接触する異音が出るというので、これまた診に行ったところリヤブレーキのバックプレートがサビで膨張して、コーナリング中だけブレーキローターがバックプレートに接触するということもありました。これはタイヤがコーナーで横力を受けた時、わずかながら車軸部がたわんでいるからです。

乗っている本人が気づくくらいになると下回りは結構悲惨で、マフラーの遮熱板などは朽ち果てて大穴が空いているなど、どれだけ持つか分からないという感じでした。その後友人は、新車のインプレッサに買い替えますが、納車前に防錆処理をやってもらい自分でも追加処理したようです。そんなわけで、サビは美観の問題ではなく、快適性や安全性能に直結した問題に発展するケースが多くなっていると思います。

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この記事の筆者:高山 則政

小学生の頃から機械が好きで、実家のエンジン付き農機具でメンテナンスに目覚め、運転免許取得前から不...