進む2極化?輸入車オーナーはステータスか、それとも趣味か

最終更新日: 公開日:2016-03-05 | Posted in ライフ by

先日開催された第8回Nostalgic 2days(ノスタルジック2デイズ)。自分のクルマで、会場であるパシフィコ横浜に向かいました。会場に到着すると、施設内の駐車場はすでに満車。順番待ちは禁止との案内があり、近くの大型ショッピングモールの駐車場に停めることにしました。

横浜のみなとみらいという場所柄もあるかと思いますが、大型ショッピングモールの駐車スペースに停められているクルマの多くが輸入車でした。やはりドイツ車が多かった気がします。JAIA(日本自動車輸入組合)の統計によると、2015年の輸入乗用車の新規登録台数は313,081台とのことです。これだけではピンとこないかもしれないので、「一挙にガイシャがやってきた」ような気がするバブルの頃とその前後で比較してみると…。

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1986年〜1996年の輸入乗用車の新規登録台数(JAIAより引用)

1986年: 68,357台
1987年: 97,750台
1988年:133,583台
1989年:180,424台
1990年:221,706台
1991年:197,184台
1992年:181,417台
1993年:195,090台
1994年:276,161台
1995年:362,265台
1996年:393,392台

バブル崩壊後の方が登録台数が多いのですね。これをグラフで見るとより分かります。

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出典:http://www.jaia-jp.org/

直近だと、リーマン・ショックの影響による落ち込みの状況がはっきりと現れています。私の周囲で、また各輸入車のディーラーの方も、リーマン・ショック直後は「本来であれば、リーマン・ショックの影響を受けないような方でも買い控えをされていて頭を抱えている」と伺いました。これは3.11直後も同様でした。

その後は回復しつつありますが、来年、消費税10%が施行されたら、再び販売台数の落ち込みが予想されます。とはいえ、ここ数年でも、毎年30万台以上の輸入車が新規登録されているのです。裾野が広がった分、新たなユーザー層が増えるのは必然です。そうなると色々なことが起こります。

エントリークラスと最上級クラスのユーザーをどう棲み分けるか

これはあるディーラーで本当にあった話しなのですが、長年、最上級モデルを乗り継いでくれているユーザーがいました。店舗にとっても大切なロイヤルカスタマーです。自分がディーラーにクルマを持ち込むなんて以ての外。セールスなり、スタッフが自宅までやってきて、納引き(納車引き取り)をするのが当然だろうというお考えの方です。

それがあるとき、これまでにない低価格帯のエントリーモデルを販売することになり、これを機に納引きを廃止して、お客様にご来店いただこうという決定が下されました。この話を、前述のロイヤルカスタマーのユーザーにも伝えます。しかし、そのユーザーは激怒。別のメーカーの最上級モデルに買い替えてしまったそうです。

まったく違うカテゴリーのモデルを販売することで起こる変化

これもある輸入車メーカーの正規ディーラーで起こったことです。既存のラインナップにはなかったSUVモデルを販売することになり、既存のユーザーとは異なるセールストークや販売手法で売り込みを掛けます。それ自体は成功だったのですが、フェアのたびに商談テーブルにどっかと座り、セールスレディがそれとなく担当セールス氏に耳打ちしていも長話し…。既存のユーザーが来店してもまったく話しができず、仕方なくそのまま帰宅されたそうです。

そのセールス氏があとでフォローアップの電話を掛けたところ、「フェアのときは避けて、ゆっくり話せる平日に来るようにするよ」と逆に気遣ってもらったのだとか。客層によってディーラーの雰囲気も変わりますし、新旧ユーザーの共存共栄は、ディーラーにとっても悩ましい問題のようです。

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この記事の筆者:江上 透

カレントライフの副編集長。輸入車関連のセールスプロモーション、ウェブサイト、紙媒体、ラジオ番組の...