なぜ「HCC95」は20年以上に渡りカークラブを続けてこられたのか?ユダ会長にインタビュー

最終更新日: 公開日:2017-01-18 | Posted in ライフ by

以前からヒストリックカークラブ95(以下、HCC95)の存在は知っていましたし、代表であるユダ会長のお名前も存じ上げていました。

カレントライフFacebookページに公開されている「なぜ愛車オーナーズクラブやオフ会で、空中分解が引き起こされるのか?」という記事に対するユダ会長の下記コメントが、今回の取材のきっかけとなりました。

『なんだかんだ21年続けてると色んなタイプを経験して当たってる部分もあると思うけど、これを参考にしたからと言って上手に運営できるかと言えば、そうじゃないかと思います。』

1995年から現在に至るまで、今年で23年目に突入したHCC95というクラブを率いてきた方だからこそ発せられる言葉の重みのように感じたのです。

そこでユダ会長に直接お会いして、20年以上に渡りクラブが運営できた力の源のようなもの、それまでにあったできごとなどを伺ってみたいという気持ちが湧きあがり、思い切ってご本人に直接オファーしてみました。すると突然の申し出にも関わらず、快く取材に応じてくださったのです。

そんなユダ会長がHCC95を立ち上げるきっかけとなったできごとや、決して穏やかとはいえないこの20数年間を振り返っていただきつつ、これからの未来についてその思いを語っていただきました。

ヒストリックカーを見掛けるたびに「ナンパ」して地道にメンバーを増やしていった

HCC95 ユダ会長
▲毎月第3日曜日の大黒PAは、ちょっとしたイベント会場よりも国内外のさまざまなクルマが観られます

──HCC95を立ち上げようと思ったきっかけを教えてください
HCC95を立ち上げようと思ったきっかけは少年時代にまで遡ります。私は九州の田舎町の出身で、小学校は私が卒業後、最後は全校生徒6人で廃校…というような場所で生まれ育ちました。あるとき、テレビで現在も開催されている「ニューイヤーミーティング」の模様が紹介されていたのです。田舎町で暮らす子どもには「都会には凄いクルマがたくさんいる。いつかこの眼で観てみたい」と思うほど刺激的な映像でした。

大人になり、ミュージシャンを志していた私は上京を決意。念願だったニューイヤーミーティングを観に行くことも叶いました。結果としてミュージシャンになることは諦めたのですが、アルバイトをしながらも自分のクルマを所有してみたいという想いが強くなり…、一時期は当時人気だったドリフトに興じていたこともあります。

ニューイヤーミーティング
▲現在も開催されているニューイヤーミーティング。今年は1月29日に開催されます

その後、あるクラシックカーを手に入れ、オーナーズクラブに入会しました。そこでメンバーの方から辛辣な言葉を浴びせられたのです。ショックでした。クラシックカー、ヒストリックカーはお金持ちの人のみが楽しむもの。いわば「特権階級の人の趣味」のように映りました。当時の私のような若者がおいそれと手を出してはいけない世界だったのかもしれません。

それならば、自分自身で理想とするクラブを立ち上げてみようと決意。それがHCC95のはじまりです。この「95」は、結成した1995年を意味します。当時はインターネットが普及しはじめた頃でしたが、現在のように多くの人が毎日のように触れるものではありませんでした(HCCはカークラブでドメインを所有した日本初の団体)。そこで、街中でクラシックカー、ヒストリックカーを見掛けるたびに「ナンパ」して地道にメンバーを増やしていったのです。

──HCC95とはどんな集まりですか?
毎月第3日曜日に、首都高速大黒パーキングエリアに集まります。時間は9:00〜12:00まで。雨天の場合は翌週に延期です。HCC95は現在クラブ員を募集していません。そのときに集まれる人が来てください!というスタンスです。

HCC95 ユダ会長

HCC95 ユダ会長
▲第13回かわさき楽大師まつり開催日は2017年4月15日(土)・16日(日)に開催されます。※クラシックカー展示&パレードは16日(日)のみです

その他に、HCC95としてさまざまなイベントに参加したりするようになりました。なかでも毎年4月に開催されている「かわさき楽大師 昭和の自動車部門」は第1回からお手伝いさせていただいています(2017年で13回目とななります)。白バイに先導してもらい、街中をパレード。その後、大師公園に集まってお子さんたちにヒストリックカーを体験してもらうのです。これは、私が幼少期に体験したスーパーカーショーが原体験となっています。

HCC95 ユダ会長

HCC95 ユダ会長

HCC95 ユダ会長

*第13回かわさき楽大師まつり開催日は2017年4月15日(土)・16日(日)となります
*クラシックカー展示&パレードは16日(日)のみです
http://www.rakudaishi.com

──HCC95どんなクルマが集まってくるのですか?
国内外のあらゆるクラシックカー、ヒストリックカーが集まってきます。しかし、閉鎖的にするのではなく、そのときに出逢ったクルマ好きの方たちが気兼ねなく交流できるような雰囲気作りを心掛けています。古いとか新しいとか、希少価値云々といった概念は一切取り払った「人と人との交流」に重きを置いています。

最初の10年間はやめようと思ったことが何度もあった

HCC95 ユダ会長
▲こちらのジネッタはオーナーインタビューでも取材させていただいた宮本さんの個体

──参加メンバーはどんな方(キャラクター、人柄)が多いですか?
現在は40代〜50代くらいの方が中心でしょうか。純粋にクルマが好きという方が多いです。性別や職業、年収や乗っているクルマなどで変な力関係が働くこともありませんし、ゆるくやっているので、出欠を取るわけでもありません。例えば、年に1度の参加でもokなのです。それまで乗られていたクルマを手放して、しばらくお会いしていないと思っていた方が数年ぶりにカムバックして「この定例ミーティングに参加したくて復帰したんですよ」と仰ってくださったこともありました。あのときは本当に嬉しかったですね。

──ハンドルネーム「ユダ」の由来とは?
当時結成していたバンド名が「ユダ」で、HCCの会長だから『ユダ会長』なんです(笑)。バンド仲間とはいまでも付き合いが続いていて、またいつかライブをやろうって話しているんですよ。

HCC95 ユダ会長

──私もそうでしたが、大黒PAでユダ会長をお見掛けしても、話し掛けるのは正直勇気がいりますよね?
SNSなどを通じて私の存在を知ってくれて、HCC95の集まりで初めてお会いするケースも珍しくありません。遠巻きに「あの人がユダ会長かも…」と眺めている方がいらっしゃると伺ったことがありますが、見掛けたら、本当に気軽に話し掛けてください(筆者注:本心です)。

HCC95 ユダ会長

──HCC95は丸22年を迎え、23年目に突入しましたが、大黒PAでの集まりはこれまで1度も休みなしですか?
天候不良だった場合はやむを得ず翌週にずらします。2週連続で雨のときは中止となってしまいますが、それ以外では休みはありません。基本的に毎月第3日曜日に大黒PAで開催しています。

HCC95 ユダ会長
▲なんと、アストンマーティン ラゴンダがやってくることもあるのです!

──22年間皆勤賞の方はいらっしゃいますか?
限りなく皆勤賞に近い方がいらっしゃいますよ!

──失礼ながら、かなりご自身のプライベートな時間を犠牲にしていませんか?
「犠牲」という感覚はありません。クルマを通じて自分が存在した証を残せたら楽しいなと思っています。それよりも、次世代のクルマ好きを増やしていきたいし、応援したいという気持ちの方が強いです。私が若いときにした辛い体験を次の若い世代の人には味わって欲しくないのです。だからこそ、地道に活動してきましたし、それはこれからも変わりません。

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この記事の筆者:江上 透

CL副編集長。輸入車関連のセールスプロモーション、ウェブサイト、紙媒体、ラジオ番組の企画/制作/運営...