トランプ大統領が怒る「アメリカ車が売れない」本当の理由とは?

最終更新日: 公開日:2017-02-09 | Posted in ライフ by

ここ数年日本国内におけるアメリカ車の販売台数は減少傾向にある。それはなぜか?ピーク時から現在の20年くらいの日本市場におけるアメ車の存在感を紐解いてみた。

まず、トランプ大統領の外交政策について考察してみる

トランプ氏は貿易赤字が大きな問題であるとの考えを示し、自動車についても日本車と米国車の輸出入比率が不均衡だとしている。またトランプ氏は、日本国内の輸入車市場はヨーロッパ車が伸びてアメリカ車が同様の動きを示していないことも問題だとしている。これは、日本でアメリカ車が売れないのは「非関税障壁があるから」だという見解である。

1996年から、2016年までのアメリカ車の推移

日本市場において、ここ数年から10年で大きくシェアを伸ばしたのは、ドイツ車を中心としたヨーロッパ車だ。転じて、アメリカ車のシェアはここ最近は減少傾向にある。例として、販売台数の多いGMシボレーとフォードのデータで見てみよう。日本自動車輸入組合(JAIA)が公開しているデータによると、シボレーは1996年に23,732台の年間登録台数をピークに、2016年はなんと593台まで減少している。2016年に撤退してしまったフォードの販売台数はピーク時の1995年には22,309台、撤退前の2015年で4,968台。ピーク時の4分の1まで減少しているのである。
※日本自動車輸入組合(JAIA)
http://www.jaia-jp.org/

なぜ1995年前後にアメリカ車は売れていたのだろうか?

では、こんな仮説が立てられないだろうか?バブル崩壊後でありながら、日本が超円高の時代。当時の若者には、シボレー アストロや、カプリスなどのアメリカ車が人気だった。当時のヨーロッパ車はまだ価格が高く、中古でも低年式車でないとメルセデス・ベンツやBMWはなかなか手が出せなかった。それに比べてアメリカ車は意外と安く、日本車とはひと味違う雰囲気が受けたのだ。

あれから早20数年。なぜアメリカ車は衰退しヨーロッパ車は伸びたのだろうか?

時代とともに変わる日本の自動車事情

まずは日本の道路市場から探ってみたい。日本は細い道や信号が多くストップ&ゴーを強いられがちだ。この点は、大排気量かつ大柄なボディを持つアメリカ車には不利だろう。そして足回りは柔らかく、ブレーキ性能もヨーロッパ車と比べたら…好みの問題という点を差し置いても、性能の差はあるといわざるを得ないだろう。例えば、首都高のような道路は非常に不得意だ。ひたすら広大でまっすぐな大陸の道を走って行くのが得意なクルマなのはいうまでもない。環境がクルマを創り、育てるのだ。

次に税制面を見てみよう。日本は排気量が大きくなるにつれて自動車税が増加する仕組みとなっている。東日本大震災における原発事故の影響もあり、電力消費を含めた資源の消費に消極的になりつつあるように思う。最近の傾向として、大排気量のクルマは敬遠されがちである。そうなると、大排気量のモデルが多いアメリカ車は、必然的に自動車税が高くなる。例えば、総排気量4.5L超〜6L以下だと年間88,000円。これが低年式車であればさらに加算される。毎年、自動車税だけで10万円前後の出費を強いられるのだ。

そして経済状況を見てみよう。アメリカ車が売れた1995年前後から現在に至るまで「失われた20年」に該当する。安定成長が終わりを告げ、低迷した20年間を過ごしてきたのだ。

このような状況を鑑みると、アメリカ車は現代の日本国民にはなかなか受け入れられない現状となっているといわざるを得ない。今やアメリカ車は、一部マニアが向けの嗜好品となってしまっているのが現状だ。

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この記事の筆者:CL編集部

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