新車当時の性能が取り戻せる?クラシックカーのロングドライブで思うこと

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仕事や人間関係などの心労や、急激に進行した自分の愛車のやつれ具合から、しばらくクラシックカーイベントから遠のいていたのですが、「セリカLBのフルレストア」を一つの区切りと考え、今年からクラシックカーイベントの参加にも少しずつ復帰しています。トヨタ博物館クラシックカーフェスティバルに続き、新潟県糸魚川市で開催される日本海クラシックカーレビューにも参加することにしました。(後程、記述しますが「日本で一番参加基準が厳しいイベント」と言われています。)

なにしろ2009年のリーマンショックによる勤務先の自主廃業以降、酷い時には大好きなはずのクルマを運転することすらままならない状態になったこともありましたが、数年前からどうにか隣県くらいまではロングドライブをこなせるようになり、セリカLBのフルレストアを機に、一泊旅行ですが新潟県糸魚川市で毎年9月に開催されている日本海クラシックカーレビュー(以下、日本海CCR)にエントリーすることにしました。

ロングドライブでも耐えられるようになったセリカLB

高速道路優先で糸魚川に行くなら、名古屋からだと東海北陸道→北陸道→糸魚川ICが手っ取り早いのですが、途中、木崎湖に寄って糸魚川街道(国道147号線・国道148号線)でワインディングロードを楽しみたかったので、まずは小牧ICから中央自動車道に向かいます。

以前「どんな名医でも人はレストア出来ないが、部品さえ手に入れば、腕のいい職人にかかればレストアできる自動車が羨ましいと思ったことがある」と書いたことがありますが、さすが、日本車が世界市場の奪取を目論み、日夜欧米車の凌駕を目標に高品質化と高性能化に取り組んでいた時代のGTカー、一旦ホワイトボディの状態まで分解し、腐食部分は作り直し、純正状態に準拠しつつ消耗品やアブソーバーは現在の改良された部品にアップデートしたセリカLBは、44年前の車両ながら快適にハイウェイクルーズをこなしてくれます。

先週の大阪行きでもそうでしたがエアコンを作動させて全開走行してもオーバーヒートの兆候はまったくなく、水温計が80度弱で安定しているのには驚きました。セリカLBの購入当初、夏場にエアコンを入れて高速道路を走ったら水温計が100℃前後を指しっぱなしになってしまい、時折エアコンを切ったりクールダウンのためにサービスエリアに駆け込んだりしていたのがウソのようです。

筆者が一時は外泊もままならないほど心身を壊した時期がありましたが、再び名古屋→新潟までのロングドライブがこなせたのも、半分はモダナイズされたセリカのクルーズ性能に依るところもあるかもしれません。筆者のセリカを整備している東海自動車の社長が時々こぼすのが

「オーナー、メカニック問わず、ちゃんと直しもしないで『昔のクルマなんてこんなもの』なんていわないで欲しい」

不具合が起こるのは、古くなった部品が老朽化し正常に作動しないからであって、どの部品が老朽化したかを見極め、適切な補修、消耗品交換し、不具合の原因を確実に取り除いていけば、また新車当時と同じ性能が取り戻せるという話です。

また最近は、イグニッションや油脂類の性能も上がり、最新の製油技術でクラシックカーに特化したオイルを販売する等、油脂類や補器類の性能が上がることで、コンディションによっては新車当時と同等かそれ以上のスペックを叩き出すということもありうる話です。

国産車でも1960年代になると全国のハイウェー開通に伴い、100km/h巡行を前提とした高速性能を追求するようになり、ハイパフォーマンスモデルのスポーツカーになると200km/hを超える最高速度を謳う車両が出るようになります。

「いくら昔のクルマと言っても戦前のダットサンじゃあるまいし、流石に昭和40年代以降の国産車なら少なくとも新車当時は普通に100km/hで高速道路を走っていたはずなんだが、客も整備工場も直し方を知らなければ、そもそも新車当時の状態も知らないから昔のクルマはこんな物で済まされて、適切な整備を施されないままその場しのぎの修理で走り続けて、ウチに来た時はあちこちガタガタ、もっと早く持ってきてくれればここまで酷くならずに直せたのに、ちゃんと直しもしないで『古いクルマはこんなもの』というのは同業者としても困る」

というのは、クラシックカーの整備を得意とする整備工場の方からはしばしば耳にする話です。

欧州車好きの方からは「欧州車は壊れやすいなんていうが、あれは壊れやすいんじゃなくてわざと壊れやすい『定期交換部品』を作って、定期的な部品交換を促したり、消耗品が先に壊れることで不具合の重症化を食い止めているんだ」という話も聞いたことがあります。今どきの国産車は10万km20万kmまでは全くノーメンテで走れるのは良いのですが、それを超えたとたん、丸ごと一台分の消耗部品をいっぺんに交換するハメになって結局、修理費用がかさむというのも少し考え物かもしれません。

話を、糸魚川行きに戻して、まずは駒ヶ岳サービスエリアで休憩


▲イベントにそなえてガッツリ磨き込んだボンネットが空に映えます(笑)


▲そしてサービスエリアでの休憩でソフトクリームが無性に食べたくなるというのは筆者だけではないハズ。神経を使うので糖分が欲しくなるのと冷たい物でスッキリする物が欲しくなるんです

ちなみに、こうして、サービスエリアに止めている間でも、観光バスから降りてきたツアー客の年配の男性が筆者のセリカを見るなり「お、セリカだ」「LBだ、懐かしい」「昔、欲しかったんだよなぁ」という声が聞こえて来ます。ちなみにこのとき自分のクルマに戻るタイミングを間違えると、そのまま捕まって質問攻めに遭います。クラシックカーオーナーにはこういうのもまた愛車を維持する苦労のうちです。(苦笑)

アニメ作品の舞台でSNS映えしそうな一枚

そのまま中央道を登っていき岡谷JCTで長野道へ、よく2T-Gと比較されて「カムだけ2本になってヘッドがデカくなって重いだけの失敗エンジン」と称される18R-G型エンジンですが、当時の他の国産ツインカムに比べてレスポンスこそ鈍いものの、トルクに余裕があるため、中央道のようなアップダウンの多い高速道路でもオーバートップのまま失速することなく高速巡行をこなしてくれます。

安曇野インター(旧豊科インター)で降りて木崎湖に向かいます。昔は毎年のようにこの道を通っていたのですが、勤務先の廃業のドタバタで体を悪くしてから、全く来ていないのでここに来るのもかれこれ9年ぶりです。でも、9年前と全く変わっていない街並みに不思議な安堵と懐かしさすら覚えました。


▲早速木崎湖で一枚

実は木崎湖は、あるアニメ作品の舞台になった所謂ファンにとっての「聖地」であり、中でも場所は第一話の赤いMX41型チェイサーの走行シーンが(ごく一部の)好事家を沸かせたことがあり、クルマ好きのファンであれば必ずここで愛車の写真を撮るのが通例(?)になっています。

今まであまり湖畔の方には近づいたことが無かったのですが、今回は自分ひとり出来たので湖畔を散策、一眼レフカメラを買ってから木崎湖にいくのも初めてなので、、ちょっと湖畔周辺を撮ってみました。

地域振興の手段として耳にするようになって久しい「アニメ作品の聖地巡礼」ですが、木崎湖を舞台にしたアニメ作品が世に出たのは15年以上前になります。いわゆる「聖地商法」の先駆けとなったのがこの木崎湖なのですが、一方で「聖地商法」に当て込んで地域振興を狙ったものの上手く続かなかったという自治体もあると聞きます。

久しぶりに木崎湖に来たのですが「アニメ作品の聖地」以前にその土地になんども立ち寄りたくなる魅力があるのが大きいのでしょう。

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この記事の筆者:鈴木 修一郎

愛知県名古屋市在住。幼少期より自動車が好きで、物心着く前から関心の対象はニューモデルよりもクラシ...