結局「旧車はお金持ちが趣味とか見栄で乗るクルマでしょ」といわれたら?

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何処か、そういうイメージも持たれているような気がしませんか?世間一般のイメージも含めて。

旧車というと、数十年前のスポーツカーというイメージがあるかもしれませんが(確かにそれも間違っていないとは思います)、先日のアンケート結果にもありましたが、日常の足として使っている方もいらっしゃるのです。取材される方は趣味性の高いクルマになりがちなので「結局、旧車はお金持ちが趣味とか見栄で乗るクルマでしょ?」と思われるのかもしれません。

実際に旧車オーナーさんに取材する機会が多々ありますが「ラクして乗っている人はほとんどいない」が現実のように思えてなりません。実体験や実録を基に、そのあたりを紐解いていきたいと思います。

旧車を乗るために何かしら犠牲を伴っている

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月々のおこづかいの節約にはじまり、公私に渡る飲み会の回数制限、奧さんが外出しているあいだのお子さんの子守り、イヤな仕事でも引き受けて頑張る…等々。聞けば聞くほど涙ぐましい努力をしている方ばかりです。なかには、家族用のサンダルは全員クロックスだけど、自分のだけはホームセンターで買ってきた500円のそっくり品…というオーナーさんも実在しました。

ここまでは既婚者の話しですが、独身者だってそれなりに苦労をしています。「クルマ趣味 > 結婚」で」悩んでいる人も大勢います。彼女がエアコンなしのクルマに乗ってくれないから…と、気を利かせたつもりでレンタカーのプリウスでデートに出掛けたら、「そんな無駄遣いする人とは結婚できない」といわれた独身男性も実在します。スーパーでの買い物も19時過ぎの特売品を狙い、百戦錬磨のおばちゃんと夜な夜なバトルを繰り広げています。好きな言葉は「おつとめ品」。親御さんが知ったら「こんな子に育てたつもりはなかったのに…」という嘆きが聞こえてきそうですが、少なくとも甲斐性はあるわけですし、まだまだ所帯を持つチャンスはあると信じたくなります。

旧車を乗るのはやせ我慢?少なくとも見栄だけでは乗れない

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筆者もかつて1970年代のクルマを所有したことがありますが、見栄だけでは乗れないことを肌身で感じていました。エアコン(クーラーを含む)、オーディオ、パワステ、パワーウィンドウ等々の快適装備は一切なし。いまならスマホで代用できますが、カーナビなんてもちろんありません。当時はマップルにも大変お世話になりました。地図作りのプロフェッショナルが集い、かなり煮詰められたうえで作られていることをこのとき初めて知りました。自らの実体験からも、旧車を乗るのはある意味やせ我慢の美学といえるかもしれません。

仮に500万円の予算でポルシェを買おうとしている人がいたら、30年前の930カレラより中古のカイエンの方が比較にならないくらい速くて快適でラクチンです。よほどのヘンタイでない限り、中古のカイエンの方が、後々幸せ(?)になれるかもしれません。

いま乗っておかないとこの先は旧車に乗れないかもしれないという危機感

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この危機感をお持ちのオーナーさんが非常に増えています。今後もありうる度重なる増税、海外への流出による価格高騰、純正パーツの欠品および確保、エコカーの台頭…。何だかネガティブな要素ばかりです。それは同時に「危機感」を煽ることになります。つまり、いま乗っておかなければ、未来永劫本当に夢物語で終わってしまうかもしれないという、ある種のリミットを感じさせるのです。懐事情は決して良いわけではないけれど、頑張ればどうにかなる。その危機感が、いままで躊躇していた気持ちを一歩前へと進ませる原動力となっているように思えてなりません。

これはベテランのクルマ好きに限らず、若い世代の方も同様の危機感を抱いています。「小学生のときに見たクルマをいまのうちに乗っておきたい」と、高校生になってからアルバイトでコツコツと貯めたお金で旧車やネオクラシックカーを手に入れているのです。若いだけに、キャッシュでは買うことができず、思い切って組もうとしたローンが通らないことも少なくありません。きちんと両親を何度も何度も説得して手に入れている20代のオーナーさんもいます。頭が下がる思いです。

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この記事の筆者:江上 透

カレントライフの副編集長。輸入車関連のセールスプロモーション、ウェブサイト、紙媒体、ラジオ番組の...