人気は透過率21%?カーウィンドウフィルム回想録

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いまから20数年前、日本における乗用車の年間登録台数がもっとも多かった時代。当時は「着色ガラス」、今風にいうなら「プライバシーガラス」が標準装備されているクルマはまだまだ少数派。輸入車に至ってはほぼ皆無でした。そうなると、カーウィンドウフィルムを施工することになります。

リアウィンドウは4〜6分割が基本?カーウィンドウフィルム回想録
出典:http://livingstingy.blogspot.jp/

知人の紹介で、東京都内にあるウィンドウフィルム施工店でアルバイトをすることになり、遠くから眺めていることしかできないような輸入車に触れる機会が不意に訪れました。当時のエピソードを思い出しつつ、「カーウィンドウフィルム回想録」と題して、2回に分けてお届けしたいと思います。

志望動機は「クルマが好き」。本当は「憧れの輸入車に触れることができる」から

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出典:http://www.favcars.com/

いまにして思えば実に不純な動機ですが、志望動機はまさにこれでした。二十歳そこそこの若者にとっては、憧れの輸入車に触れられるだけで幸せ。いまから20数年前といえばバブル崩壊後で、高級車が値崩れして市場に出回っていた時代。さらに円高で海外(特にアメリカ)から並行輸入車が次々と上陸を果たしました。並行モノのポルシェ911(993)が、正規ディーラー新車のより優に100万円以上は安く買えた時代です。こういうクルマが毎日のように工場に入庫してきました。

納引きはまさに「役得?」

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出典:http://www.favcars.com/

またもや不謹慎な話しで恐縮ですが、ディーラーやブローカー、さらにはお客様からクルマを預かる「納引き(納車引き取り)」は、丁稚奉公である筆者の役割でした。とはいえ、これまで雑誌でしか見たことがないような最新の輸入車を運転できるのです。筆者にとっては役得でした。W124/W126/R129時代のメルセデス・ベンツ、E30/E34時代のBMWは、この仕事で数え切れないくらい運転しました(もちろん、丁寧に運転しました)。まさか、このときの経験がいまの仕事で役に立つことになろうとは…。

アルバイトしていた施工店でのウィンドウフィルム方法

動画と施工方法は完全にはリンクしていませんが、施工の手順は以下のとおりでした。

1.施工するガラス周辺が濡れないよう、透明フィルムで養生

2.中性洗剤に水を混ぜた潤滑水をガラスにたっぷり吹き付ける

3.カッターの刃でガラスに付着している鉄粉などの不純物を除去

4.潤滑水をたっぷり吹き付ける

5.スポンジでガラス面を洗う

6.潤滑水をたっぷり吹き付ける

7.ウィンドウフィルムを剥離紙から「半分だけ」はがす

8.ウィンドウフィルムの接着面に潤滑水をたっぷり吹き付ける

9.ウィンドウフィルムをガラス面に貼り付け、手で軽く押さえる

10.ゴムベラとクッキングペーパーを挟んだヘラを使い、ウィンドウフィルムとガラス面のあいだにある水分を掻き出す

11.半日〜1日程度、窓ガラスを開閉させないようにして、固着化させる

当時は「濃い目のフィルム」が人気で、もっとも注文が多かったのが透過率21%のものでした。なかには、もっとも濃い透過率8%を選ぶ強者も…。

20年前のカーウインドウフィルムは型紙が命!

当時のウィンドウフィルムは、初入庫したクルマから型紙を起こすことになります。もちろんこれも手作業です。型紙には生花店でお花を包む透明のフィルムを使っていました。プラスチック製のヘラの先端に紙やすりを貼り付け、透明のフィルムに傷をつけながらガラスの型を取っていきます。このあたりはまさに職人芸です。

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この記事の筆者:江上 透

カレントライフの副編集長。輸入車関連のセールスプロモーション、ウェブサイト、紙媒体、ラジオ番組の...