ベンツの猛々しさを色濃く残す、BRABUS(ブラバス)という存在

最終更新日: 公開日:2016-04-21 | Posted in ライフ by

雑誌などで、BRABUS(ブラバス)を初めて知ったときの印象を覚えていますか?

筆者はこのW140がBRABUS(以下、ブラバス)のイメージとして強烈にすり込まれました。AMGでもロリンザーでも、キャラットでもない。なんだか聞いたことないメーカー(チューナー)だけれど、すごい迫力のベンツだ!日本にもあるのかな?それから毎月のように、外車情報ウィズマン誌を読みあさった記憶があります。

BRABUS(ブラバス)小史

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出典:https://en.wheelsage.org/

そもそも、ブラバスの名前の由来を知る人は少ないかもしれません。ブラバス社代表のボード・ブッシュマン氏と、起業する際に共同の名前を掲げることになる、弁護士のブラックマン氏。この両氏の名前から取った「BRA」と「BUS」が組み合わされることで1977年にBRABUS社が誕生しました。

また、ブッシュマン氏の右腕にあたる、ウルリッヒ・ゴウフレー氏の存在も見逃せません。今日のブラバス社の礎を築いたのは、メルセデス・ベンツAG社の職を辞してまで参画した氏の手腕によるところも大きいのです。

ベンツの猛々しさを色濃く残す、BRABUS(ブラバス)という存在
出典:https://en.wheelsage.org/

最近では、2015年のジュネーブ・モーターショーに出品された、メルセデスS65AMGベースのモンスターマシン「ブラバス・ロケット900」は大いに注目された1台です。最高出力900ps/5,500rpm、最大トルク1,500Nmという、とてつもない大パワーをどこで発揮するのか?なんて、ここでは野暮は話し。これだけの強大なパワーを手にした喜びを噛みしめることもまた人生。昨今のダウンサイジングエンジンとはまさに真逆の存在です。

そしてブラバスといえば、マイスターの精神を色濃く残すクルマ造りが信条です。その見た目の迫力や強大なパワー。他では真似のできない仕立ての内装など、どうしても見た目にスポットが当たりがちですが、日本語でいうなら「愚直さ」という言葉がもっとも似合うコンプリートモデルなのかもしれません。また、いちど魅せられた人はブラバスを乗り継ぐという、魔性の魅力も秘めているのです。

控えめなCARLSSON(カールソン)、白が似合うLorinser(ロリンザー)、黒が似合うBRABUS(ブラバス)

メルセデスベンツ ブラバス
出典:http://www.favcars.com/

日本でも人気の高いメルセデス・ベンツのチューナーはいくつか存在しますが、AMGを筆頭に、Lorinser(ロリンザー)やBRABUS(ブラバス)、CARLSSON(カールソン)などが挙げられます。

1989年に創業したCARLSSON(以下、カールソン)代表のロルフ・ハルトゲ氏が、BMWのチューナーとして名を馳せたハルトゲを成功に導いたその人であることはあまり知られていません。レーシングドライバーがチューナーを立ち上げたという逸話はいくつか存在しますが、ハルトゲだけでなく、カールソンにもその血が流れているのです。

メルセデスベンツ ブラバス
出典:http://www.favcars.com/

ロルフ・ハルトゲ氏の専門分野はエンジンやサスペンションなどのメカニカルな部分であり、デザインは専門外。レースに参戦することで得たノウハウを市販車にフィードバックするあたりが、氏のクルマに対する姿勢や考え方がプロダクトに反映されているように思えてなりません。メルセデス・ベンツだけでなく、レクサス各モデル用のホイールも展開しています。

メルセデスベンツ ブラバス
出典:http://www.automobilesreview.com/

一方、Lorinser(以下、ロリンザー)は1970年代からドレスアップ用のパーツを手掛けていた老舗でもあります。1981年に創業し、「スポーツサービス・ロリンザー」の名の通り、スポーティさを売りに出している点が挙げられます。と同時に、メルセデス・ベンツ社が定める製品保証の範囲内に収められている点においても、過激さを抑えた仕立てになっている特徴といえるかもしれません。

メルセデスベンツ ブラバス
出典:https://www.drive2.ru/

日本のバブル期には、W126時代のメルセデス・ベンツSクラスにおいてAMGと人気を二分したことで、その名を知った人も多いのではないでしょうか。W220時代のSクラスでは、ロリンザーフルエアロを纏ったの個体も人気を博しました(コピー商品もあった模様)。近年のすっきりした印象のフォルムを持つAMGに比べると、ロリンザーはアグレッシブ路線。どちらかというと、白やシルバー系などのイメージが強いため、淡色系を好むユーザーから支持されてきました。

日本におけるBRABUS(ブラバス)のイメージ

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出典:https://en.wheelsage.org/

かつて、メルセデス・ベンツやAMGが持っていた「押し出し感の強さ」、「雄々しさ」を色濃く残すのがブラバスではないでしょうか。

筆者の主観ですが、ブラバスのなかでも特に黒く塗装されたモデルの「押し出し感の強さ」は、まさに現代のメルセデス・ベンツやAMGが隠し持つようになってしまった、あるいは失いつつある凄味といえそうです。ひと言でいえば「ワルっぽさ」。最近のAMGコンプリートモデルも凄味を持っていますが、どこか優等生的な感が否めません。

繁華街で黒く塗られたブラバスコンプリート(またはカスタマイズモデル)が停まっていて、恐る恐る車内を覗き込んでみると、ちょっと強面な人が運転席に…ということも少なくありませんでした。

それゆえ、その見た目の迫力の方がクローズアップされがちになり、BRABUS本来の姿が見えにくくなっているような気がしてなりません。

BRABUS(ブラバス)のラインナップ

BRABUSのコンプリートモデルには、日本に輸入されていないモデルも含めて、実にこれだけのラインナップが揃っています。

▼BRABUS 850 WIDESTAR(Mercedes-Benz G63)
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出典:https://en.wheelsage.org/

▼BRABUS 900(Maybach 600)
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出典:https://en.wheelsage.org/

▼700 Biturbo(Mercedes-Benz SLS)
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出典:https://en.wheelsage.org/

▼ultimate 120(smart forth)
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出典:https://www.netcarshow.com/

▼700 WIDESTAR(Mercedes-Benz G63 AMG)
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出典:http://www.motorward.com/

▼700 WIDESTAR(Mercedes-Benz GL63 AMG)
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出典:https://en.wheelsage.org/

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この記事の筆者:江上 透

カレントライフの副編集長。輸入車関連のセールスプロモーション、ウェブサイト、紙媒体、ラジオ番組の...