窓の外を見るたびに巨大なアメリカ車が…そんな雰囲気を感じるアメリカンダイナーの魅力

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先日、日本のドライブインレストランについて執筆いたしましたが、やはりドライブイン形態の商業サービスの本場、アメリカのダイナー形式の飲食店についても語らなければならないでしょう。

革張りの椅子に派手な看板なアメリカンダイナー

バック・トゥ・ザ・フューチャー、アメリカングラフティ等往年のアメリカ映画には必ずと言っていいほど、このダイナー形式の飲食店というのが出てくると思います。クローム内装にレディのルージュを思わせる赤い革張りの椅子に派手なCocaColaやBudwiser等のネオンサインの看板、ちなみにクロームやアルミの外装の細長い店舗のデザインは、払い下げになった列車を店舗として再利用した事から、ダイナー形式の飲食店の店舗デザインのフォーマットになったのだそうです。

店内にはアメリカ黄金期の1950~1960年代のオールディーズポップスのBGMに店の外にはパンヘッドのヨンパチハーレーに、デュースクーペやT-バケットと呼ばれるジャンクヤードの古いフォードに高年式のブロワー付きV8エンジンを搭載し、太いタイヤに車高を低めたホットロッド、あるいは巨大なクロームのフロントグリルに、そびえ立つようなテールフィンのシェビーやフォードフェアレーン、プリマスフューリーに水玉模様のワンピースにポニーテールのガールフレンドを乗せた若者達が集まる……

もうちょっと時代が若くなればハイパワーを競い合ったプリマスGTXやフォードマスタングやポンティアックGTOあるいはコルベットスティングレーが店の前でバーンナウト決めて、シグナルGPを始める……

はたまた、食事休憩で寄ったポリスがクライスラーニューヨーカーのパトカーの車内でハンバーガーをコーヒーで喉に流しこんでいたら、銀行襲撃の緊急無線の連絡が入って窓からハンバーガーとコーヒーを放り投げて「クソッ、犯人には後で俺の昼飯代を請求してやる!」と言いながら、リアサスを沈み込ませてサイレンを鳴らしながらハイウェイを緊急走行する……

そんなイメージを皆さん抱かれるのではないでしょうか。

実はこのダイナーという文化は面白い物で、日本ではハンバーガーといえばファーストフードチェーンのイメージが強いですが、元々は地元の労働者が時給程度の金額で空腹を満たすためのローカルな飲食店で、日本でも有名な某ハンバーガー店がアメリカ全土にチェーン展開する前は、元々は各国からの移民で構成された国というのもあって、ハンバーガーひとつとっても店主によって祖国の郷土料理をベースにしたメニュー構成で店によって様々な個性のあるものだったそうで、実はアメリアは巨大資本の飲食店がチェーン展開をする前は、世界各国の郷土料理が味わえる美食の国だったと言う話もあります。

日本でもあの映画の雰囲気が味わえる?

アメリカ人にはダイナー形式の飲食店に対する思い入れは深いようで、あるアメリカ雑貨の雑誌でカリフォルニア州ダウニー市の「Johnie’s Broiler」のように1958年に開業し長年町のランドマークとなっていたダイナーが中古車販売店の手にわたり、諸事情で2007年に解体が強行されてしまったものの、なんとダウニー市議会が破壊されてしまった店舗の再建を支援し町の有志が当時の写真や図面を基に、建材の一部は極力残った瓦礫の中から使用可能な物を再使用(!)して現在の建築基準や消防法に対応させつつ、全く当時と同じ外見で再現し、「Bob’s Big Boy Broiler」という屋号でダイナーとして営業を再開。(どうやら日本でもファミリーレストランとしてチェーン展開しているビッグボーイがテナントとして入居するという形で営業しているようでボブズビッグボーイ社の現オーナーのジム・ルーダー氏自身が相当なカーマニアのようです)

流石は「The Country On The Wheel」自動車とモーターサイクルが自国の文化そのものの国とあって、週末の夜にはなれば、駐車場が往年の名車で埋め尽くされる、ヒストリックカーの聖地同然になってしまったケースもあるという記事を読んだことがあります。

日本では、ハンバーガーと言うと某有名チェーン店のファーストフードというイメージが強いと思いますが、こういった本国のダイナー形式のハンバーガーにほれ込み、ダイナー形式の店舗で本国式のハンバーガーを提供するという熱心なダイナー式店舗のオーナーとそれを愛するお客さんというのも少なからず存在します。

筆者の住む名古屋市近郊にもアメリカンダイナースタイルの店舗が点在し、自宅からクルマで10分ほどの所にあるお気に入りの店が今回ご紹介するダイナー「BIG BEN Diner」です。余談ですがビッグベンが入居するこのテナントは、ビッグベンが入居する前は昔ながらの個人経営の「ドライブショップ」と呼ばれる業態のカー用品店でした。それが現在はハーレー好きの店長が50’sオールディーズアメリカンを彷彿とさせるダイナーを開業したというあたり、クルマ好きには因果な町に住んでいる物だとつくづく思います。

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この記事の筆者:鈴木 修一郎

愛知県名古屋市在住。幼少期より自動車が好きで、物心着く前から関心の対象はニューモデルよりもクラシ...