エンブレムは“トライデント”がモチーフ。マセラティ創立100周年に寄せる@車悦

最終更新日: 公開日:2015-01-06 | Posted in 車悦 by

よくクラシック音楽では、作曲家の生誕●●周年、とか没後●●周年の年に、もう一度その作曲家の功績をたたえ、素晴らしさを改めて味わうという意味で、誰が先導するということもなく、コンサートで作品が多く取り上げられたり、年間を通して関連する催しが行われたりします。こうすることで、社会構造、文化、人々の考え方など、作曲された当時とはまったく異なる今ならではの捉え方、鑑賞ができるという意味で、有意義なことと言えるでしょう。

歴史というのは、事実が何年前に起こった、ということだけでは衰退し、色褪せてしまいます。つねに後世で振り返るからこそ、その歳月に意味が付与され、つねに新しい感覚での感動を呼び、脈々と語り継がれ、歴史として紡がれるのだと思います。そしてそれが伝統へと昇華する。こういうことも大切にしなければいけないなと最近特に思うようになりました。

自動車の世界でも、21世紀も10年以上が過ぎ、創立から100周年を超すメーカーが出てきました。自動車の場合は工業製品ということもあり、メーカー主導ではあるのですが、最近通年でキャンペーンを実施するブランドも数多く見受けられます。昨年はアストンマーティンが創立100周年でした。そして、今年はイタリアのボローニャで起こり、のちにモデナに移ってからも名車の数々を世に送り出してきたマセラティが、めでたく100周年を迎えました。

エンブレムは、マセラティのふるさとボローニャのシンボルの『ネプチューンの噴水』に因んでいて、ネプチューンの持つ三叉の銛(もり)、“トライデント”がモチーフとなっています。またマセラティ三兄弟の結束の意味もこめられています。イニシャルが「M」で兄弟の結束が込められている・・・このエピソードを聞くと、「三本の矢」の故事を語源としたJリーグチーム「サンフレッチェ広島」の前身であるサッカーチームを持っていた日本のメーカー、MAZDAとの近似性に思わず思いをはせてしまうのですが、マツダもいろいろ大変な時期を経て今がありますし、一世紀の間看板を守り続けたマセラティ、その歴史は決して余裕綽々、安寧のうちに100年を迎えたわけではありません。

そうそう倒産もし、シトロエン、プジョー、デ・トマソ、フィアット、フェラーリ。数々のメーカーの支援や協力もあり生きながらえてきた歴史というべきでしょう。そして、イタリアを代表する高級車メーカーというイメージの強いマセラティですが、そうした生い立ちの中で育まれた「立ち位置」でそうなったいわば運命の結果のようなものなのではないでしょうか。

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この記事の筆者:中込 健太郎

大手自動車買取販売会社で、クルマの売買業務を経て、本社マーケティングチームに異動。WEB広告を担当し...