ドイツ発!レトロポルシェカスタムで話題のKaege(ケーゲ)社独占レポ

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近年、旧車をレストアしたり、カスタマイズすることに徐々に火がつきつつあるようです。カレントライフでも、旧車の自動車税の仕組みに疑問を呈したり、環境保護の面からも旧車を保存、活用する動きを応援してきました。

ポルシェでは、アメリカ発のSinger(シンガー)社を始め、ポルシェAG本社においても、古いポルシェをレストアする事業を開始しています。以前、ドイツでのクラシックポルシェカスタムに関しての記事で紹介した「ドイツのシンガー」ことKaege(ケーゲ)社をご存じの方もいるのではないでしょうか。

このたび、クラシックポルシェのカスタムに携わり、日本からも熱い注目を集めるケーゲ社をドイツの奥地まで訪問してまいりました!そして、ケーゲ社長ご自身を独占取材することができましたので、その様子をレポートしていきたいと思います!

Kaege(ケーゲ)社とは?

Kaege(ケーゲ)社の成り立ちは、創業1995年、創業者であるロガー・ケーゲ氏により設立されました。場所はドイツ南部シュテッテンという人口わずか630人の村の中に、自宅兼アトリエ工場のようなカタチで存在しています。

Kaege(ケーゲ)社の社員は9名、自社のアトリエと接客スペース、整備工場、カスタム工場、という陣容です。

ケーゲ氏のキャリアは、長く自動車の鈑金塗装やレストアに従事していたそうです。その経歴を活かして、自動車の修理、鈑金、販売事業をスタートしました。

そして、2000年にレストア、カスタム事業に参入し、2010年に初のロードカー「Kaege Retro(ケーゲ・レトロ)」をリリースします。

そのロードカーがよく見るあの個体、そうです!ポルシェ993をベースにナロールックを取り入れ、フルレストアを施したものです。

「Kaege Retro(ケーゲ・レトロ)」発表後、世界中から反響があり、現在まで12台を受注。現在、年間6台を最大受注台数として、納期まで約1年かけてコツコツ製作するのです。筆者が取材した日も、ようやく2台目が納車されるとのことでした。

現在、ほとんどがドイツ国内のユーザーだそうですが、ほかにもドバイや、アジアでは香港から1件注文があったそうです。

ケーゲ社長にインタビュー

●どうしてこのモデルを制作しリリースしたのでしょうか?
もともとクルマ好きなのはもちろん、シンガーに触発され、いつか自分も「こんなクルマに乗ってみたかった」という、理想のクルマをつくったのが一番の理由だね。以前からクルマのカスタムには興味を持っていて、シンガー社も気にしてはいたけれど、コストや車検の問題からドイツへ輸入するのが難しかった。それならこのコストを自己開発費に充てようと、このプロジェクトを始めたんだ。

●Kaegeレトロの強みはありますか?
シンガーと比べて違うところは、1種のベースにこだわるというところ。シンガーは複数のモデルからパーツを集めてカスタムするけれど、ケーゲではできるだけ1つのオリジナル技術を残してカスタムするというモットーで作っている。

●ドイツでも日本でもいまだクラシックポルシェのオリジナル志向が強いと思いますが、その中でカスタム業を始めることはどうですか?
(大きくうなずいて)そう、それはもちろんわかっている。オリジナル志向はまだまだ強いね。でもそれはあまり気にしてはいないかな。今、クラシックカー業界でもEV化だったり「新しいクラシックカー」を作ることがトレンドになってきていると思うから。

●しかし、なぜポルシェに限定したのでしょうか?
ポルシェは世界的にスポーツカーとして認められていると思うんだ。僕にとっても、レトロカーといえばポルシェのイメージがある。それに、個人的にやはりポルシェが好きだからというのもある。

そしてポルシェ911は歴史が長いけれど、ルーフフォームが唯一変わっていないモデルでもある。だからどのシリーズ(年代)でもカスタムがしやすいというのも理由かな。その中でも、ベースが合うのが964と993だから、このモデルでカスタムしているよ。

●(日本でもポルシェは多いのか?という問いに対して)日本にもポルシェファンは沢山いるのですが、高速道路は最高速度100km/hまでとなっています。ポルシェなどのスピードを楽しむようなスポーツカーが日本で走る環境についてどう思いますか?
古いポルシェなら制限が100km/hだったとしても、スピード感だけではなく、ほかにも感じるものがたくさんあるはず。それはエンジン音だったり、足から伝わる感覚だったり。「走るよろこび」というのは速さだけではないからね。最近のクルマは静かで発進もスムーズすぎて、たとえ200km/h出したとしても走りのフィーリングは変わらないだろうね。

●ちなみに、日本車で好きなモデルはありますか?
父がマツダのディーラーに30年以上勤めていたよ。好きな日本車は…どれがとはっきりは言えないけれど、長いボディのものが気に入ってるかな。自分がモータースポーツをしているのもあって、日産GT-Rも好きだしね。

ただ、日本車はすごくエレクトロ(電子的)で、すごく静かに走る印象がある。ドイツ車のように、エンジンがガンガン回る音が聞こえるほうが僕はどちらかといえば好みなんだけどね…。

※このインタビュー前に、ケーゲ・レトロがカレントライフ含め日本でも紹介されたこやファンがいますよ!という話しをしたところ、ご本人は驚いた様子で「え、日本でもそんなに知られているの?初耳だなあ。」と言いながら、「でも。とても光栄だね」と喜んでいらっしゃいました。

話題の「ケーゲ・レトロ」を見せていただきました!

インタビューが終わった後、ケーゲ社の紹介をしていただき、アトリエ横に停めてあった、かのレトロポルシェカスタムモデルを見せていただきました。

ボディカラーはアイボリー、内装が落ち着いたグリーンをチョイス、そしてチェック柄等も取り入れ凝っています。内外装、機関系含めて徹底的にレストアを施します。フェンダーはワイドボディに変更、カーボンをつかって新しく自作してあります。

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この記事の筆者:NAO

在独6年目のライター。Current Europe GmbH (ドイツ現地法人)所属。ドレスデン工科大学修士課程を修了し...