旧東ドイツのクラシックカー「トラバント」をベルリンで楽しもう!

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VEBザクセンリンク社が生産していた、旧東ドイツの大衆車「トラバント」。生産を終えてから既に25年が経過していますが、今もドイツの人々に「トラビ(Trabi)」の愛称で親しまれています。


▲雨のベルリンを颯爽と走り抜けるトラバントP601

旧東ドイツの象徴「トラバント」

代表的なP601は全長3.5m、全幅1.5mと現代の目から見ればとてもコンパクト。ラダーフレーム上に一部FRPで作られた4人乗りのボディを載せる構造で、車重は620〜660kgほど。23馬力を絞り出す594ccの2ストローク空冷直列2気筒エンジンが、比較的軽量な車体を100km/h前後まで引っ張ります。

トラバントは1958年から1991年まで大規模なモデルチェンジがないまま生産されたため、ベルリンの壁崩壊後は時代遅れとの烙印を押され、急速に淘汰されていきました。ところが、近年の「オスタルギー」(旧東ドイツ懐古主義)の流行や、当時トラバントに乗りたくても乗れなかった自動車好き(西側にもトラバントのファンがいたそうです)により再評価され、ドイツ全体では約3万台が現存。

排ガス規制により、歴史文化財としての特別走行許可証(Hナンバー)を取得した車両のみが走行可能なのですが、ドイツの首都ベルリンでは比較的多くのトラバントを街中で見ることができます。さあ、トラバントに会いにいきましょう!

トラバントをじっくりと観察!「DDR博物館」

ベルリンが誇る世界遺産、博物館島。堂々とそびえるベルリン大聖堂の裏手、シュプレー川を挟んだ場所に、DDR博物館があります。DDRとはDeutsche Demokratische Republikの略で、旧東ドイツの概要を紹介する博物館となっています。2006年の開館から2017年3月までに470万人以上が訪れた、非常に人気のある施設です。


画像提供:www.ddr-museum.deより


画像提供:www.ddr-museum.deより
▲博物館の外観と展示の様子。扉を開けたり、クイズに答えたり、と仕掛けのある展示が多く、見学者を飽きさせません

こちらに、トラバントP601の実車の展示があります。間近に見られるだけでなく、運転席に座ることもできます。そしてフロントガラスには映像が……そう、ドライブシュミレーターになっているのです。


画像提供:www.ddr-museum.deより


画像提供:www.ddr-museum.deより
▲子どもにも大人にも大人気なので、週末は少し待つかもしれません

街中でも走り回っているトラバントを見ることは可能ですが、ここではじっくりと細部を観察することができます。博物館併設のショップにはもちろん、トラバントのミニカーもありますよ!

100台以上のトラビがお出迎え!「トラビ・ワールド」

「いやいや、ドライブシュミレーターではなく、実車を運転したいんだ!」そんなあなたの願いも、もちろん叶えることができます。ベルリンが東西に分断されていた時代の、かつての国境検問所のひとつ、チェックポイント・チャーリー。多くの観光客で賑わう元検問所から徒歩3分ほどの場所にあるのが、その名もトラビ・ワールドです。


▲「トラビ・ワールド」の外観。看板が少し剥がれてしまっていますが……


▲ずらりと並んだカラフルなトラバント、その所有台数は100台以上!

ここでは実際にトラバントに乗って、ベルリンの街を巡る観光ツアーが開催されています。各車両には無線機が備え付けられていて、先導車に率いられながら、無線機から流れてくる名所案内を聞きつつドライブします。現在は「コンパクト」と呼ばれる1時間のコースと「XXL」と呼ばれる2時間のコースの2種類が用意されていて、マニュアル車を運転できる国際免許証を持っていれば、自分で運転することができます。


▲2ストローク特有のパンパン……という軽快な音を響かせて出発していきます。

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この記事の筆者:守屋 健

鹿児島県出身。幼い頃、歯医者の待合室で偶然手に取った自動車図鑑、それに載っていた緑のポルシェ911タ...