異世界的オーダーメイド?アナザーワールドすぎる高級車メーカーのブース内に迫る

最終更新日: 公開日:2016-03-22 | Posted in イベント by

世界の大手高級車メーカーは、顧客のさまざまな要望に応えられるオーダーメイドプログラムを用意しています。その内容は、ボディカラーやシートの素材、インテリアトリムなどが自由に選べるイージーオーダー的なものから、部品をワンオフで製作してしまうオートクチュール的なものまで多岐に渡ります。なかでも一部の高級自動車ブランドとスポーツカーメーカーは、昔からさまざまなスペシャルオーダーに対応してきました。今回はジュネーブ・モーターショーで、そんな濃密な世界をプチ体験。ベントレー、ロールス・ロイス、アストンマーティン、フェラーリのブース内に設けられた、オーダーメイドプログラムのコーナーをご紹介します。

モーターショーでオーダーメイドプログラムの展示が必要なワケとは?

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モーターショーのブース内にラウンジを併設しているメーカーは少なくありません。なかでも高級車メーカーは、外から見えない場所に商談スペースを設けているケースが多くあります。特にジュネーブ・モーターショーは新型車をいち早く見たい優良顧客が世界中から訪れるため、その場で商談になる場合も少なくありません。このため、さまざまな商談ツールやオーダーメイドプログラムの展示が必要になるのです。

筆者もその昔、ジュネーブ・モーターショーの会場内で今回ご紹介するメーカーと商談をした経験があります。それは本カタログを貰う目的のため、突っ込んだ話をしたのがきっかけでした。こうしてブース内の奥の間に通されると、あとは内外装のコンフィギュレーターを経験したり、試乗車を用意するからホテルを教えてくれと迫られたりしました。そして最後にはシャンパンが出てきたりして、もう「カタログください」などと言えない雰囲気となってしまい、大いに肝を冷やしました。逆にいえば、彼らはそれくらい本気で商売を考えているということ。モーターショーは単なる展示会ではなく、大口の契約が決まるかどうかの大商談会なのです。

ベントレーはマリナーが製作したグランドリムジンを展示

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ジュネーブでは新型ミュルザンヌとフライングスパーV8 Sを世界初公開したベントレー。そのベントレーにはもうひとつ隠し球が用意されていました。それは同社の注文製作部門であるマリナーが設計から製作まで一貫して行ったミュルザンヌ・グランドリムジン。4台が展示可能な前面の展示スペースではなく、奥のスペースにひっそりと展示されていました。

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初公開されたミュルザンヌ・グランドリムジンは、ミュルザンヌに比べて全長を1m長く、全高を79mm高めることで後席の居住性を最大限に高めています。外観では専用デザインのクローム製グリルとバンパーロアグリルが製作され、ホイールもボディカラーと同色の21インチ専用ホイールが装着されていました。リアドアの長さも相当なものです。

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リアコンパートメントは向かい合わせの4座となり、ウッドパネル製折りたたみ式テーブル、ボトルクーラー、ソフトドリンク用キャビネットなどを装備。前席との間に備わるパーティションは、スイッチ操作で透明・不透明が切り替え可能なエレクトロクロミックガラスを採用しています。
厳重な管理下で公開されたこのミュルザンヌ・グランドリムジン。展示されたのはプレスデイの2日間のみで、一般公開日にはコンチネンタルGTに差し代わっていました。

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ベントレーブース内に展示されたボディカラーサンプル。これだけ選択肢があればどんな顧客の要望にも応えられそうですが、それでも満足できない場合はオーダーカラーでペイントすることもできます。

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レザーハイドのカラーもバリエーション豊かです。ピンクの設定もあるため、例えばダーク調のインテリアカラーに挿し色として使うなど、さまざまなアレンジが考えられます。また、シートやヘッドレストに自分のイニシャルやサインを刺繍するようなスペシャルオーダーも可能です。

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グローブボックスや小物入れなどの内部に鮮烈なコントラストカラーを使うという高度なセンスに感服。インテリアパネルも定番のウッドやカーボンファイバーだけでなく、天然石を0.1mm厚に加工したパネルも注文することができます。また、小物入れをシガーケースや腕時計ケースに変更するようなスペシャルオーダーも受け付けています。

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ステアリングホイールひとつとっても、レザーおよびステッチのカラーをはじめ、単色またはデュオトーン、ウッドリム、スポーツリムなど、あらゆる選択肢があります。こうやって自分好みの仕様をひとつひとつ決めていくのは至福の悦びでしょうね。

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ディーラーと同じように内外装のカラーサンプルが豊富に用意されているため、ここで商談をすることができそうです。また、中央に置かれたiPadには、公式アプリ“Bentley Inspirator”がインストールされています。これは5分程度の映像のなかでユーザーの表情の変化を読み取り、インスピレーションに合った仕様のベンテイガを提案するというもの。会場では新型ミュルザンヌをいち早く体験できました。

マリナーは英国王室に御料車としてステートリムジンを製作したことでも知られているように、ワンオフで車両製作を行えるコーチビルダーの伝統を受け継いでいます。思えばフレーム構造だった時代のロールス・ロイス/ベントレーでは、顧客がさまざまなコーチビルダーのボディを架装するのが一般的でした。馬車時代からボディの架装を行ってきた歴史を持つマリナーにとって、顧客のイメージを受け止め、それを形にするのはまさにお家芸といえるでしょう。

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この記事の筆者:北沢 剛司

’70年代のいわゆる「スーパーカーブーム」の洗礼を受け、以来、クルマの世界にどっぷり浸かって大人にな...