クルマ好きがつくる圧倒的なリアルさが「スパーク」ミニカーの魅力。会員制ラウンジまで用意するミニカーメーカーとは?

最終更新日: 公開日:2016-01-30 | Posted in エンタメ by

数あるミニカーブランドのなかでも、現在もっとも元気のあるブランドのひとつが「スパーク」。細部までキッチリ再現した出来の良さでクルマ好きから絶大な支持を受けているほか、毎月発売されるアイテム数では他社を圧倒しています。そんなスパークのものづくりや日本におけるSpark Japanの展開などについて、スパークの日本拠点となるSpark Japanの小林 豊孝さんにお話を伺いました。

spark_01

2000年に販売を開始したミニカーブランドの「スパーク」は、MINIMAX社というカーモデルメーカーのブランド名。社長のHugues Ripert氏は、ミニカーメーカーで開発などの経験を積んだ後、自身のメーカーを立ち上げたフランス人です。そのためフランスで開催されるル・マンには強い思い入れを持っていて、これまでにつくられた5,000アイテム以上のうち、ル・マン出場マシンは実に1,300台に上るほど。スパーク全体ではレースカーが約8割、ロードカーが約2割という割合で、さまざまなカテゴリーの車両を製品化しています。

spark_02
●ル・マン出場マシンの製品化はスパークにとっては命題のようなもの。取材当日も今後発売予定のサンプル品が展示されていた。

そんなスパークがファンの支持を得ている最大の理由は、マニアックな車種を次々に製品化していて、しかもプロポーションが的確なこと。スパークの製品には、ワンオフモデルやコンセプトカーなど、従来の製造方法では採算が合わないような車種が少なくありません。そんな車種をなぜ製品化できるのか訊ねてみました。

「一般的なミニカーはダイキャストと呼ばれる金属でボディを作ることが多いのですが、スパークではボディの素材にレジンという合成樹脂を使用しています。製造時にダイキャストミニカーは金型を製作して大量生産しますが、レジンの場合は比較的容易に製作できるシリコンゴムで型をつくるため、小ロットの生産に対応できます。ゴム型は金型に比べて型の製作が安価に行えるため採算ポイントも下がり、結果的に大量生産品では採算が取れないようなマニアックな車種がつくりやすくなっています」

spark_03
●今後発売が予定されているポルシェ911 GT3 RS(996)とポルシェ959 Sportのサンプル品。新製品のサンプルは定期的に工場から送ってもらったり、日本から工場に行ったときに持ってきているという。

スパーク製品のこだわりはこれだけではありません。レースやラリーなどの競技車両は、イベントにより異なるボディやウィングなどの形状まで忠実に再現しています。そこまでこだわる理由は、レースとクルマ、そしてミニカーが本当に大好きな人たちばかりで設計していること。「自分たちがつくるものは完全なものをつくりたい」という思いで、社長をはじめとする多くの開発スタッフが中国の生産工場にほぼ常駐して開発を行っているといいます。細部の開発や修正について開発スタッフと生産現場との意思疎通がダイレクトにできていることが、スパークの大きな強みになっているのです。

spark_04
●2015年のル・マンを制したポルシェ919 Hybridは間もなく発売となる。複雑で繊細なボディ形状を1/43スケールで的確に再現している。

スパークのもうひとつの強みは、中国に自社工場を備えて自前で製造を行っていること。ミニカーメーカーの多くは設計・開発拠点と製造拠点が別々で、ほとんどのメーカーが中国の下請け会社に製造を委託しています。そのため、納期が大幅に遅れたり、中国での人件費が高騰して値上げを繰り返すメーカーが少なくありません。その点、自社工場を持つスパークでは生産計画や生産量をしっかりコントロールしており、生産能力は実に月7万台に達しているとか。さらに毎月平均して60点もの新作をリリースしているといいます。以前のミニカーの常識では考えられない膨大なアイテム数ですが、これも多品種少量生産を可能にしたレジン製ミニカーならではの特長といえるでしょう。

spark_05
●レースカーとロードカーの両方でファンから高い評価を受けているスパーク製品。欲しい商品がひと月に集中した場合には、どれを優先して買うべきか悩まされることも少なくない。

そんなスパークの製品は、鉄道模型のHOゲージサイズとなる全長3cmほどの1/87スケールから、全長60cmほどもある1/8スケールまで豊富に揃っています。価格レンジとしては、1/18が2万円前後、1/43が7千円から8千円の間くらい、1/64は低年齢層向けのダイキャスト製で1,200円+消費税、1/87は3千5百円弱となっています。1/8製品は一般のミニカー専門店ではほとんど流通していないため馴染みがないものの、年間2〜3作の新作があるといいます。生産数は1車種につき10台程度で、価格は50万円程度。ちょっとした中古輸入車が買える値段ですね。

spark_06
●上の1/43製品は「ナショナルテーマシリーズ」と呼ばれ、さまざまな国で走ったレース車両を製品化している。下のアウディR18 TDIが1/8製品。

そしてスパーク製品を一堂に見ることができる施設が、東京都港区南麻布にある「Spark Gallery Minami Azabu」です。Spark Japan直営の自社ショールームのため、前述の1/8製品はもちろん、ミニカー専門店でも見かけないようなアイテムを多数見つけることができます。このショールームでは日本に入荷したすべてのスパーク製品が展示されるため、結果的に日本で唯一存在するアイテムも少なくないとか。しかもオンラインショップなどの通販は行っていないため、来店して「こんなものがあるのか!」と驚くファンも少なくないといいます。かくいう私も以前買い逃していたアイテムを見つけてしまい、取材にも関わらずお買い上げしてしまいました!

spark_07
●「Spark Gallery Minami Azabu」に展示してあるものは、サンプル品などの一部のアイテムを除き、基本的にどれも購入可能だ。

それにしても、海外資本のミニカーメーカーが日本で自社ショールームを開設するのはかなり異例なこと。輸入元としての卸業務だけでなく、ショールームを開設しようと思ったきっかけについて訊ねてみました。

あわせて読みたい記事

この記事が気に入ったらCLに「いいね!」しよう

最新情報はFacebookページでチェック

この記事の筆者:北沢 剛司

’70年代のいわゆる「スーパーカーブーム」の洗礼を受け、以来、クルマの世界にどっぷり浸かって大人にな...