日欧超小型車指向!クワドリシクルと1~2人乗りの超小型モビリティ

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日本では現在、「超小型モビリティ」の実証実験が進められています。「自動車よりコンパクトで小回りが効き、環境性能にも優れて地域の手軽な移動の足」と国土交通省によって定義された1~2人乗りの超小型車両です。同ジャンル車は欧州で「クワドリシクル」等と呼ばれています。

日本の軽自動車よりさらに簡素な四輪自転車「クワドリシクル」

クワドリシクル 超小型モビリティ
出典:http://www.convertiblecarmagazine.com/

日本には輸入されていませんが、欧州には昔からフランスを中心に、「クワドリシクル(四輪自転車)」等と呼ばれる超小型車両規格が存在します。時代とともに「自動車」へ近づき、昔の日本の「軽免許」のように免許制度が自動車と異なる点は、軽自動車に似ているかもしれません。日本の軽自動車は、特に550cc時代初期まで、シティコミューターとしての性格が強いものでした。

しかし、年々性能が「自動車」に近づき、今やシティコミューターとしては明らかにオーバースペックです。ただ、クワドリシクルは今でも、二輪車やミニカーより高い全天候性を持ちながら、自動車より簡素な事が求められています。日本で模索されている超小型モビリティに、かなり近い存在と言えるでしょう。

「小さな自動車」と「クワドリシクル」はどう違う?

クワドリシクル 超小型モビリティ
出典:http://autoimages.org/

クワドリシクルは「最大2人までの乗車定員を持つ、乗用車または商用車」です。国によって多少の違いはありますが、クワドリシクル(あるいはその同ジャンル車)は以下、「自動車とは異なる特徴」を持ちます。

・排気量や出力の制限(400~600ccが多く、EVも増えている)
・全長の制限(かつては2.5m程度、今はもう少し大きい)
・最高速度の制限(45km/h以下が多く、高速道路は走れない)
・免許制度が独特(無免許、あるいは原付免許で、一番若くて14歳から乗れる)
・独自の衝突安全性能(低性能ゆえに、自動車ほどではない)

このような特徴は、1980年代前半まで原付自転車免許で乗れたので少し流行った、日本のマイクロカーに似ています。実際、クワドリシクルも初期の軽量車(50cc)は日本でマイクロカーとして走ったものもありました。日本ではマイクロカーは簡素すぎて廃れましたが、クワドリシクルは、「少なくとも都市部では自動車に近い走行性能と快適性能を」持たせた事で生き延びています。

クワドリシクルが育った土壌

クワドリシクル 超小型モビリティ
出典:http://auta5p.eu/

欧州では、自動車の初期から超小型車「ボワチュレット」や「サイクルカー」が存在しました。第二次大戦後の復興期には「カビネンローラー(キャビンスクーター)」や「バブルカー」といった超小型車が庶民の足として復活します。この頃の超小型車は、イソ(BMW)・イセッタ、メッサーシュミット・KR200などクラシックカーイベントに登場しているので、ご存知の通りです。これらはいずれも安価な量産自動車の登場により、数年~10年程度でその役目を終え、市場から淘汰されていきます。

しかし、1956年のスエズ危機(第2次中東戦争)を契機に欧州で原油価格が高騰すると、低燃費のバブルカーが再び街を走りました。それも画期的なBMC・ミニなど小型低燃費・安価な大衆車に置き換わると、クワドリシクルなど超小型車は主に高齢者の移動手段として細々と命脈を保ちます。しかし、1973年の第4次中東戦争による「オイルショック」で一気に息を吹き返し、急増したのです。

現在のクワドリシクルは、オシャレなシティコミューター

クワドリシクル 超小型モビリティ
出典:http://image.nettix.fi/

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この記事の筆者:カレントライフ編集部

カレント自動車株式会社に所属する編集部メンバーが適時執筆しています。ハイクオリティーなクラシック...